伊藤朋子著 (文学部) 『チーム学校に求められる教師の役割・職務とは何か』

<教員自著紹介>
  
本書は、平成26年12月22日、中央教育審議会答申「子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築について」、平成27年12月21日、中央教育審議会答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」、平成29年3月以降の「幼稚園教育要領」、「小学校学習要領」、「中学校学習指導要領」「高等学校学習指導要領」、「特別支援学校学習指導要領」の告示などを踏まえた、「これから求められる教職の在り方」を追究したものである。
 新しい時代に必要となる子供の資質能力の育成とは、「何を知っているか、何ができるか(知識・技能)」であり、「知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力)」である。こうした方向性を決定づけるのは、情意や態度である。すなわち、主体的な学習態度や学習意欲、自己の感情や行動を統制する能力など、いわゆるメタ認知に関するものと、多様性・協働性、持続可能な社会作り、リーダーシップ・チームワーク、感性・思いやりなどの人間性に関するものである。これらは「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか」の言葉に集約される。この資質能力を確実に身につけるには、「どのように学ぶか(アクティーヴ・ラーニング)」であり、子供に対する学習評価の充実である。すなわち、評価(Check)→改善行動(Action) →計画(教育課程編成:Plan)→実行(Do)→評価(Check)→…という組織的、協働的なカリキュラム・サイクルの充実、いわゆるカリキュラム・マネジメントの充実を図らなければならない。こうした観点を踏まえて、各章を展開している。

■『チーム学校に求められる教師の役割・職務とは何か
■石村卓也, 伊藤朋子 晃洋書房,2017年10月
■請求記号 374.3//2130
■配架場所 図書館1F シラバス
■著者所属 文学部 教授