ダン・ブラウン 『ダ・ヴィンチ・コード 』

  文学部 1年生 匿名さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉ダ・ヴィンチ・コード〈下〉

書名:ダ・ヴィンチ・コード 
著者:ダン・ブラウン
出版社:角川書店
出版年:2004年

 

 ルーブル美術館館長ジャック・ソニエールが死に際に残したメッセージから物語は始まっていく。大学教授であり、宗教・美術研究家のロバート・ラングドンは、フランス司法警察から、宗教象徴学者の立場から、事件に対するラングドンの見解を聞きたいと協力の要請を受ける。しかし、フランス司法警察は、ソニエールと会う約束をしていたラングドンを容疑者として疑っていた。そこに、ソニエールの孫である暗号解読捜査官ソフィー・ヌヴーが現れる。ソフィーは、ラングドンに、容疑者として疑われており、逮捕される可能性のある、危険な状況にあることを伝える。ソフィーはラングドンの協力を得るため、彼の脱出を手伝い、二人ともフランス司法警察に追われる立場となってしまう。ラングドンとソフィーは、ソニエールが残した暗号とその謎にまつわる様々な人物たちに翻弄されていく。

 私はもともと絵画に興味があったが、近代の絵画が興味の中心だったので、この本は、中世画、宗教画に興味を持つきっかけを与えてくれた。

 この本を私が読もうと思ったきっかけは、映画「ダ・ヴィンチ・コード」を見て、非常に面白いと思ったからだ。本を読んでみると、あることが分かった。映画と本では、少しずつ内容が違い、それぞれでしか楽しむことができない部分があるのだ。映画を見たことがある人も、ぜひ一度読んでいただきたい。きっと新しい発見があるだろう。

 この本を読んで、印象に残った言葉がある。「人は結局、何を守るか、何を信じるか」というソフィー・ヌヴーの言葉である。真相の全貌が明らかになり、最後の真実にたどり着く前のセリフ。とても大きく、大切な真実は、隠されているようで、実は身の回りにあふれている。表面を信じるか、中身を信じ、守るかは、自分次第である。そう感じさせられた言葉だ。