西野 亮廣 著 『新世界』

 

知能情報学部 4年生 匿名希望さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名: 新世界
著者: 西野亮廣
出版社:KADOKAWA
出版年:2018年

お笑い芸人キングコング西野が幾度となく挑戦を重ねてきたことで見えた現代のお金と信用、そしてこれからの生き方を書いている。

世の中は貯金時代から貯信時代へと移り変わり始めている。これがこの本のひとつの大きなテーマである。このテーマをもとに書かれている西野亮廣の創る「地図」の話がとても魅力的であり、これについて書きたいと思う。

近年は情報社会で、あらゆる情報が行きかっている、飲食店だとどこもだいたい同じ値段でメニューやサービスが均一化している。「高くてまずい店」などいまどき存在しない。そうなったときどの店にもハズレがないので店を選ぶ基準がどの店にいくか?ではなく誰の店に行くか?になってくる。駅から5分のよくわからない人が働いている店より、駅から10分の知り合いが働いている店を選ぶだろう。そうなると自分の中の地図というのは遠いところにあるはずの場所が近くなる。

こうなってくるといよいよ地球の形が大きく変わる。

当然自分の持っているその「地図」は自分固有のもので同じものは存在しない。そんな新たな「地図」が生まれようとしている。というか西野亮廣さんはすでに作ってる。店検索ではなく人検索。

この地図の話を聞いたとき自分の中の概念が壊れた。新たな世界がもう始まっているという期待に完全に胸が躍ってしまった。今の話はこの本のほんの一幕で西野さんが組織しているオンラインサロン(ファンクラブのようなもの)の話や、クラウドファンディングの仕組みやそれを使い手掛けている事業について書かれている。現在でも進行形でクラウドファンディングによって集められている、西野さんの著書えんとつまちのプペルの美術館の建設という取り組みに対して約6000万円ものお金が集まっている。

世の中に新しいものを生み出し挑戦し続ける西野亮廣さんに少しでも興味がある人はぜひともこの本は読んでいただきたい。