【第5回 甲南大学書評対決】 和田 秀寿編著『二楽荘史談』

10月27日(木)に開催された第5回 甲南大学書評対決(主催:甲南大学生活協同組合)で紹介された本です。

ラーニングアシスタントチーム 全学共通教育センター特任准教授 武田 佳久先生からのおすすめ本です。

書名 : 二楽荘史談
著者 : 和田 秀寿編著
出版社: 国書刊行会
出版年:2014年

 甲南が創立される以前、この岡本の地は何がありどんな風景だったか? 想像したことはありますか?
1909年岡本の山の上(ちょうど北校舎の山頂辺り)に日本で他に類をみない変わった建物が出来ました。二楽荘と呼ばれるその建物はまさに現代でいうテーマパークそのものでした。

 世界の国ごとの調度品で飾られたテーマ室があり、果樹園、気象台、印刷所や学校まで併設。日本で初めてのケーブルカーで山下とつながっていました。ある時は1日に数万人もの来場者を集めたということです。

 残念ながら原因不明の火災で跡形もなく焼失し、その跡地は現在に至るまで立ち入りを制限されている謎の多い建物です。

 この書は二楽荘という建物を紹介しながら、甲南がこの地に 建った時代の雰囲気がよく伝わってくる内容です。