ウズィ・ヴァイル氏講演「ふれてみよう。イスラエルの文学の今」を開催しました

2022年11月17日(木)に、「ふれてみよう、イスラエルの文学の今:ウズィ・ヴァイル『首相が撃たれた日に』出版記念講演&朗読の夕べ」を、甲南大学文学部のチーム「文学、あります(代表:秋元孝文先生)」と共同で開催しました。

18時からと少し遅い時間の開催でしたが、オンラインを含めて多数の方にご参加いただき、ありがとうございました。

ウズィ・ヴァイル氏は、自身とその小説について真摯に語って下さり、心を打つ講演でした。個人的には、今回の日本語版の出版に際して、「(日本語が分からないので、)自分の小説なのに自分では表現をコントロールできない。それがどのように受け止められるか、それが興味深く楽しみだ」と話されたことが印象に残りました。

講演の後、ウズィ・ヴァイル氏と大谷賢治郎氏による朗読がありました。ブラックユーモアと愛にあふれる作品を、惚れ惚れとするいい声で朗読いただき、心地よい夕べになりました。
ウズィ・ヴァイル氏からも「毎晩寝るときに聞きたい」と言わせた大谷氏の朗読も流石ながら、ウズィ・ヴァイル氏ご自身も素敵な声でした。

最後のQAセッションでは、ご来場の皆様から様々な質問を頂きました。
ご質問の内容も興味深いものでしたが、国立民族学博物館の赤尾光春先生が、ヘブライ語で通訳してくださったので、日本語とヘブライ語が組み変わる不思議な体験を味わえる時間でもありました。「ヘブライ語は数千年の断絶を経て近年人工的に再生された言語であり、ずっと使われながら変化し続けてきた日本語とは違う」というご回答の一節に、異世界を感じました。

本講演・朗読は、YouTubeでアーカイブをご視聴いただけます。

ウズィ・ヴァイル『首相が撃たれた日に』出版記念「ふれてみよう、イスラエルの文学の今」
講演:ウズィ・ヴァイル(作家)
 日本語朗読:大谷賢治郎(演出家)
 QAセッションの通訳:赤尾光春(国立民族学博物館)
講演日:2022年11月17日(木)18時~

ウズィ・ヴァイル氏のご著作については、以下からご確認ください。
ウズィ・ヴァイル 著「首相が撃たれた日に」河出書房新社, 2022.10.26
ISBN:978-4-309-20868-8

本イベントは、KONAN プレミア・プロジェクト We Love Books 「文学、あります」のプレイベントとして開催いたしました。次年度も、甲南大学文学部と甲南高等学校・中学校の教員によるチームと甲南大学図書館が共同で、文学イベントを実施する予定です。
ぜひ、来年にもご期待ください。

(図書館:今野)