<教員自著紹介>
この本は、ズールー語という南アフリカのことばを学んだ私の体験記です。ズールー語とは聞きなれない言葉かもしれません。しかし、11言語も公用語のある(!)南アフリカでもっとも母語話者の多いことばで、普段は別々の言葉を話しているアフリカ系の人々の共通語にもなっています。
いかにことばを学んできたのかについて書くことは苦労自慢のような気もして恥ずかしくもありますが、この本ではいつも書いている学術的な論文では取り上げることはできないけれど、多くの人に伝えたいと感じている事柄を描いてみました。
クリック音という舌打ちのような音を含むことばを聞いた時の新鮮な驚きや、日本人である著者がズールー語を話すことで引き起こされた現地での様々なエピソード、そして困難な状況下でズールー語の作品を残した作家たちが母語で書くことに込めた思いなど、小さな本ではありますが、いろいろと詰め込んでみました。ぜひ手にとってみてください。
■『ズールー語が開く世界 : 南アフリカのことばと社会』
■ 上林朋広著. — 風響社, 2022.10. — (ブックレット《アジアを学ぼう》 ; 別巻27)
■ 請求記号 894.7//2005
■ 配架場所 図書館 1F 教員著作
■ 著者所属 上林朋広(文学部)