【第10回 甲南大学書評対決】 外山滋比古著 『新版 知的創造のヒント』

4月23日(水)に開催された第10回 甲南大学書評対決(主催:甲南大学生活協同組合)で紹介された本です。

 

経営学部教授 西村 順二 先生からのおすすめ本です。

 

 

書名:新版 知的創造のヒント
著者:外山滋比古
出版社:ちくま文庫
出版年:2025年

西村先生2冊目のおすすめ本です。1977年に発売された本に特別講義を加えて昨年発売された新版です。

 

以下、先生の書評です。

 

知的創造と冒頭にありますが、本書は「きちんと考えるということが重要である」と一貫して主張しています。

世の中には、今や知るべき情報は「10の20乗」、つまり10垓(がい)の情報量があると言われます(総務省『情報通信白書』2011)。桁では億、兆、そして京、その上が垓(がい)です。10の20乗(10垓)の情報、それらをすべて知ることは不可能です。となれば、それらを知ることではなく、それらを活用して何を考えていくかということが重要になってきます。

筆者はそのヒントを12の短編の様に説明してくれています。「知ること」と「考えること」は異なるのです。「人間は考える葦である」(パスカル)ことを改めて思い出させてくれる1冊です。

 

 

第10回 甲南大学書評対決、生協書籍部で実施中!

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