
知能情報学部 4年生 Nさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)
書名 : 君たちはどう生きるか
著者 : 吉野源三郎著
出版社:岩波書店
出版年:1982年
はじめにこの本の印象は、ほとんどの人が経験した中学生時代を題材として描いており、どの年齢層の方が読んでもイメージしやすい作品だと感じました。主人公の名は、地動説を唱えたコペルニクスからつけられていて、様々な視点からものを見ようとする特徴からコペル君と呼ばれています。中学生の主人公であるコペル君が様々な人間関係や身の回りの問題に直面します。その問題を解決していく姿を読者自身が重ね合わせやすいように書かれています。
この本で取り上げられている主題はものの見方だと考察します。いじめによる人間関係、偉人から見る生き方など様々なシチュエーションを描いています。筆者は人によって見え方が変わり、持つ印象が変わることを強く示しているように感じました。
この本はテーマが分かりやすく読者に伝える工夫がたくさんあり大変読み易いです。主人公の名前をコペル君にすることや、どの話の章でもテーマを読者が見落とさない様に工夫されている点が個人的なおすすめポイントです。
章ごとに本の中でノートが登場し、テーマとそれについての解説がノートに書かれています。この為、自分の中で毎回振り返りができるため読み返す手間が少なくかつスムーズに次の話に移れます。このような設計は僕の経験上はじめてだった為とても感動しました。この本自体が学校の教科書のようにまとめられ、誰にでも分かりやすい設計なので、本が苦手な方にもお勧めできます。20歳を超えて読むことで、学生時代の思い出を振り返る良いきっかけにもなると思います。本の中で直面する問題の中には、今考えても、すぐに正しいことだと判断できない物もありとても考えさせられる作品です。
社会には様々な人間がいて、その人それぞれの見え方をもっています。この当たり前のようで意外と忘れがちな視点を常に持ち続ける難しさ・必要性を1番実感できる作品なので学生にはぜひ読んで欲しい作品です。個人的には40歳50歳になったとき、読み返してみるとまた違った感想が生まれる作品のような気がしているので購入するのも悪くないかと思います。
