『世界の英語を映画で学ぶ』 山口美知代 編著
図書館 2階開架一般 838//2002
本当の英語って何? グローバリゼーションが進むなか、
英語を話す人が増え、英語の種類も増えている。
世界各国の映画を通して、その土地の歴史、文化、英語の特徴を
わかりやすく解説した〈世界の英語〉入門。
イギリス人、アメリカ人が話す英語だけが英語じゃない! (「帯」より)
英語を覚えたいなら、好きな映画を何度も繰り返して見るのが効果的と聞いたことがあります。
この本では、世界の色々な国や地域で話されている英語をより身近に感じてもらえるよう、
映画を題材としながら発音や文法などを解説しています。
図書館の1階にある「語学学習室」にも映画になった洋書がたくさんあります。
手塚治虫の漫画「ブラックジャック」「Buddha」 もあります。 面白いですよ!
「2-3. 職員オススメ」カテゴリーアーカイブ
川島 武宜著『日本人の法意識』
あなたは本当に「公正」に物事を考えていると言えますか?
法律の問題を考える時には、尚更、自分に問いかけてみてください。
当たり前と思い込んでいる慣習や、周囲の空気に影響されていませんか?
今回紹介する本は、 川島 武宜著『日本人の法意識』(岩波新書630)です。
(書庫の本なので、2階カウンターで利用を申し込んでください。)
1967年に刊行されてから、高度経済成長があり、バブルがあり、IT革命があり・・・、色々なことがありました。 にもかかわらず、現在でも多くの人に読み継がれている本です。
川島先生がこの本で問題提起をしたのは、まず、「法律と国民生活のズレ」です。
日本の法律は、明治維新後に、西欧に倣って短期間で作られたため、日本人の生活とかけ離れている部分が多くありました。
もうひとつは、タイトルにもなっている「日本人の法意識」についてです。
本文47ページに、「わが国には、法律は「伝家の宝刀」だ、という考え方がある。・・中略・・法律を「伝家の宝刀」と考えるということは、法律を、社会生活をコントロールするために政治権力を発動する手段とするのでなくただのかざりものにしておく、という考え方を意味する。」 とあります。
46年を経た今、皆さんにとって、「法律」とはどんな存在になっているでしょう。
川島先生は、この「ズレ」と「意識」を分析し、どう変化していくのかを読み解く試みをしています。
この本が今でも読まれているのは、常に考え続けなくてはならない問題を提起し続けているからです。
今、政府から、「憲法改正」が提案されています。
甲南人である皆さんは、学園歌にあるように「世の常に媚ぶるなく」、自分の法意識について考えてみてください。
法学を学んだことがない人は、専門的な部分は読み飛ばしても理解できるように書かれていますよ。
(konno)
服部正也著『ルワンダ中央銀行総裁日記(増補版)』
服部正也著『ルワンダ中央銀行総裁日記(増補版)』 中公新書290
図書館1階開架小型 S081.6/290/29
IMFからの技術援助の一環で、アフリカの中央にある国「ルワンダ」の中央銀行に、総裁として派遣された服部正也氏の記録です。
服部氏が着任されたのが1965年で、この本は1972年に発行されたのですが、古さはまったく感じません。
当時のルワンダは独立したばかりの国で、『中央銀行』といっても、何もない。
経済は設立当初から破綻寸前で、外貨は底をつきかけ、銀行券(お札)さえ足りていない。
人員不足、技術不足だけではなく、植民地時代からの悪習や差別、劣等感などとも戦わなくてはならない。
赴任初日のベッドの中で、服部氏はこう思います。
「なるほど中央銀行の現状は想像を絶するぐらい悪い。しかしこれは逆に見れば、これ以上悪くなることは不可能であるということではないか。そうすると私がなにをやってもそれは必ず改善になるはずである。・・(中略)・・働きさえすればよいというようなこんなありがたい職場がほかにあるものか。」
そして、服部氏はルワンダ経済を自立させるために、敢然と取り組んでいきます。
中央銀行の役割を理解するだけではなく、国際貢献に対する考え方、何より最も困難で責任ある仕事への取組み方を知ることができます。
服部氏は、この本の最後を次の言葉で締めています。
「途上国の発展を阻む最大の障害は人の問題であるが、その発展の最大の要素もまた人なのである。」
—-
服部氏がルワンダを去った後、順調に経済を発展させていたルワンダですが、1994年に世界を揺るがした凄惨な内乱がおきました。
2009年に出版された増補版には、服部氏によるこの事件についての論考が追加されています。
リジー・コリンガム著『戦争と飢餓』
『戦争と飢餓』 リジー・コリンガム著
1階開架一般 209.74//2019
「第2次大戦中、少なくとも2000万の人々が、飢餓、栄養失調、およびそれにともなう病気によって、こうした悲惨な死を迎えた。この数字は、軍人の戦死者数1950万人に匹敵する。・・・・・ 」 (「序」より)
「餓え」とはどういうものか創造できますか?
ナチスの政権は飢餓させる方策が非効率であることに気づき、ホロコーストでの殺戮に至った。
第2次世界大戦において、日本人の戦没者の過半数は餓死であった。
ニューギニア島では、みみず、ねずみ、こうもり、ありとあらゆる昆虫、野草を食べつくし、最後には「連合軍兵士の死体は食べてもよいが、同胞の死体は食べてはならない」との命令が発せられていた・・・。
是非、一度、手にとって、数ページでもいいので、読んでほしいです。
『アウンサンスーチー : ひき裂かれた愛』(DVD)
『アウンサンスーチー:引き裂かれた愛』(DVD)
※DVDは図書館内でのみ視聴できます。
ミャンマーで民主化運動を牽引し、アジア女性初のノーベル平和賞を受賞したアウンサンスーチー。 国内で15年にわたり自宅軟禁を強いられながらも、揺るがぬ意思を持ち続けた彼女の半生を描いたリュック・ベッソン監督作。
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
みなさんは、アウンサンスーチーさんのことを知っていますか?
ミャンマーにおける非暴力民主化運動の指導者で、ノーベル平和賞授賞者。
まずは、映画で彼女のこと、ミャンマーのことを学んでみませんか。
興味が湧けば、本も読んでみてください。
和田渡著『18歳の読書論 : 図書館長からのメッセージ』
『18歳の読書論 : 図書館長からのメッセージ』和田渡著
図書館 1階開架一般 019.2//2015
「携帯電話もいいけど・・・読書は人を内面から美しく、魅力的にする。
読書は、おそらく心をやわらかく、しなやかにするトレーニングなのだ。」(帯より)
学生時代に少しでも多くの本を読んでください。
そのなかに、きっと人生を変えてくれる一冊にめぐり合えるはずです・・・