月別アーカイブ: 2013年6月

柏野牧夫著『空耳の科学 : だまされる耳、聞き分ける脳』

柏野牧夫著『空耳の科学 : だまされる耳、聞き分ける脳』ヤマハミュージックメディア, 2012
図書館 1階開架一般 491.375//2003

表紙の絵をよく見てください。バナナの絵が菜っ葉の絵に変わっています。
これは視覚の錯覚を使った絵ですが、この絵のように、「バナナ」という『音』を繰り返し聞くと、「ナッパ」に聞こえてくる、という現象が起こるのです。
聞こえないはずのものが聞こえる「空耳」はなぜ起こるのか。

この本で取り上げられる「空耳」とは、「錯聴」です。
精神疾患などが原因でおこる「幻聴」とは違い、「錯聴」は科学的な手法で誰にでも起こる現象です。
つまり、「錯聴」は人間の耳の機能や脳の働きなどが原因で起こります。
逆に考えれば、「錯聴」について調べていくと、「聴覚」のメカニズムを解明していくことができるということ。

著者の柏野牧夫博士は、NTTコミュニケーション科学基礎研究所で聴覚研究を行っているこの分野の第一人者です。
高校生向けの講義をまとめたものなので、分かりやすくまとめられています。

残念ながら本からは音がしないので、読むだけでは物足りないのですが、そんな時はインターネットを使いましょう。
柏野先生が作成しておられるサイト『イリュージョンフォーラム』などで「錯聴」を体感することができます。
(iPhoneからは利用できませんが・・。)

この本だけでなく、本を読んだらインターネットで著者について調べてみてください。
より理解を深めることができますよ。
ポイントは、本を読んでから、あるいは読みながら検索すること。
インターネット上の情報は大抵が断片的なので、予備知識なしで調べてもほとんど意味が分かりません。
体系的に説明してある本とインターネットを併用するのが上級技です。

(konno)

「2013 読書マラソンの会<第2回>」6/25(火)開催のおしらせ

図書館では、2013読書マラソンの会<第2回>を開催します。
洋書を楽しく読んで語学力をアップさせましょう!!
2013 読書マラソンの会<第2回>
日時:6月25日(火) 12:15~12:45
場所:図書館 語学学習室
内容:おすすめ本の紹介
★詳しくは図書館1階カウンターにお尋ねください★
図書館 語学学習室

『世界の英語を映画で学ぶ』 

『世界の英語を映画で学ぶ』  山口美知代 編著
図書館 2階開架一般 838//2002
 
   本当の英語って何? グローバリゼーションが進むなか、
         英語を話す人が増え、英語の種類も増えている。
   世界各国の映画を通して、その土地の歴史、文化、英語の特徴を
         わかりやすく解説した〈世界の英語〉入門。
   イギリス人、アメリカ人が話す英語だけが英語じゃない! (「帯」より)
  
 英語を覚えたいなら、好きな映画を何度も繰り返して見るのが効果的と聞いたことがあります。
 この本では、世界の色々な国や地域で話されている英語をより身近に感じてもらえるよう、
   映画を題材としながら発音や文法などを解説しています。
  
 図書館の1階にある「語学学習室」にも映画になった洋書がたくさんあります。 
 手塚治虫の漫画「ブラックジャック」「Buddha」 もあります。 面白いですよ!