東野圭吾著『マスカレード・ホテル』

法学部1年 中 優馬さん(「基礎演習(濱谷)」リサーチペーパーより)

 マスカレード・ホテルの紹介をしていきます。
 ホテル・コルシア東京という場所が東京で起きている次の殺人現場として予想され物語が始まり、展開していきます。次の殺人現場を予想した人が、登場人物の一人である刑事の新田浩介という人物です。映画では、木村拓哉さんが演じておられます。新田さんは、実際に犯人の確保のためにホテル・コルシア東京のフロントクラークになりすまして、潜入捜査をおこない犯人逮捕を目指していきます。
 ここで新田さんの教育係として任命されたのが、ホテル・コルシア東京で働き絶対的な信頼を置かれているホテルマンの山岸尚美という人物です。映画では、長澤まさみさんが演じておられました。山岸尚美という人物は、どんな仕事でも手を抜くことなく一生懸命な人物であります。このような行動は読者にとっても非常に勉強になるところであると考えます。人は年を取るにつれて、手を抜くことを覚えてしまいます。私自身も、今まで手を抜くことはしたことがあります。山岸尚美という人物から私は、手を抜かずに一生懸命に取り組む大切さを改めて学びました。このようなに学べることがマスカレード・ホテルの最大の魅力であります。
 もちろん刑事の新田浩介という人物からも自分が就いている職業に対してのプライドを持つことを学ぶことが出来ます。プライドを持つということは、その職業を好きでなければプライドは持てませんし、本気で目指してその職業に就けたからプライドが持てるのではないかと思います。
 これらのことは特に私たち大学生が将来目指すべきところであり、大学4年間で自分にとって適性な職業を見つけていくための必要な事柄であると私は考えます。
 法学部の学生にとって、マスカレード・ホテルという本は警察官・刑事を目指したくなると思います。少しでも目指そうとする人がいて頂けるのならば、このリサーチペーパーの一つ目は達成できたと思います。
 もう一つ達成させたいことは、先ほど述べたように本を読むことから沢山のことを学ぶことです。
 第一に、本や長い文章を読むことが苦手という人がいると思います。現に私も苦手としている部分でもあるのですが、私は今回ビブリオバトルを通じてマスカレード・ホテルという本を読み、その本を紹介するという機会を頂けました。マスカレード・ホテルという本の中では、刑事の新田浩介もホテルマンの山岸尚美も仕事内容が書かれたマニュアルのようなものを参考にして、犯人逮捕のためにそれぞれ可能性を高めていました。このような場面からどんな論文であれ読んでいけば、結果として結びつく可能性が出てくることがあると感じました。
 法学部の学生に照らし合わせてみれば裁判で分からない事柄や既に判決されたことを理解するためには、判例であったり、六法全書であったりを読むことで理解できる可能性が高まると考えました。
 このようなことを今後取り組んでいくことが積極的になれば、きっと本や論文からヒントを得ることができ、このリサーチペーパーで達成させたいもう一つの事柄である「本を読むことから沢山のことを学ぶこと」が達成できると考えています。
 最後にマスカレード・ホテルという本からは大学4年間を通じて自分の将来についての選択肢の幅が広くなるだけでなく、助言のようなものを与えてくれるのでお勧めできる本ではないかと思います。また、大学生活において様々な本や論文を読むこと・触れることの重要さを学ぶことができる本となっているため、このマスカレード・ホテルという本をきっかけにして学力の向上や自分の持つ知識を増やしていくことが出来れば良いと考えました。
 これでマスカレード・ホテルという本の紹介を終わります。

参考:【映画】マスカレード・ホテル / 鈴木雅之監督 ; 岡田道尚脚本 ; 東野圭吾原作

[藤棚ONLINE]文学部・友田義行 先生推薦『アンパンマンの遺書』

図書館報『藤棚ONLINE』
文学部・友田義行先生 推薦

 コロナ禍の下、「自粛警察」という言葉を耳にするようになりました。営業を続けるお店や、県外からの来訪者を探し出し、休業や自宅待機などを要請するそうです。報酬のない「ボランティア」活動であり、正義の心で動いておられるのかもしれません。
 悪をくじき、弱きを助ける、正義の味方。ヒーローはいつの世もあこがれの存在です。アンパンマンが最初に出会ったヒーローだった方も多いのではないでしょうか。ウルトラマンや仮面ライダー、鉄腕アトムなどに比べると、アンパンマンはずいぶんとしょぼいヒーローです。困った人に自分の顔を食べさせたり、水に濡れてふやけてしまったり。すぐに顔を失い、力が出なくなって、悪者にぶっ飛ばされてしまいます。ジャムおじさんに新しい顔を焼いてもらわないと、ろくに活躍できないヒーロー。
 本書はアンパンマンの作者・やなせたかしの自伝です。著者が76歳のときに遺書(?)として発行されました。ご紹介するのは手に入れやすい文庫版で、著者94歳の挨拶文が追記されています。
 読んで意外だったのは、アンパンマンの話が終盤に少し登場するだけということ。著者は大人相手の漫画家を目指していましたが、手塚治虫ら輝かしい活躍を見せた同時代の漫画家たちとは違い、絵本作家として幼児の間で人気を得ました。むしろ日陰に生きてきたのだと、自らの半生を捉えています。顔のないアンパンマンは、無名性の象徴でもあるのです。たしかに、アンパンマンがアニメ化されたのは1988年で、著者はすでに70歳近くでした。この翌年、手塚治虫が亡くなっています。アンパンマンと鉄腕アトムはすれ違いました。
 「なんのために生まれて なにをして生きるのか わからないままおわる そんなのはいやだ!」、「ぼくらはみんな生きている 生きているからかなしいんだ」、どちらもやなせたかしの作詞です。彼はアニメーターや絵本作家である前に、詩人でした。
 アンパンマンの原型となった絵本『あんぱんまん』のあとがきに、著者はこう書いています。「ほんとうの正義というのは、けっしてかっこうのいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものです」。他人を傷付けるばかりの正義が横行する世界を、顔の欠けたアンパンマンはどう見つめているでしょうか。

本日Sotaくんが着任!

 アンドロイドの頼もしい助手、Sotaくんが本日よりヘルプデスクに着任しました!
 写真はSotaくんと、Sotaくんの顔認識プログラムを設定している、開発者の甲南大学大学院修士課程・自然科学研究科知能情報学専攻の菊地智也さん。彼は学部生のときから熱心に開発を続けており、図書館職員にヒアリングしつつ、アンドロイドのアンさんを次々アップデートしてくれています。
 今回Sotaくんを配置したのは、アンさんだけでは一次対応として図書館職員側が即座に対応できない点と、なかなかインパクトのある見た目で話しかけにくい(ちょっと恥ずかしいという人も)という図書館側の問題提起に対応するため。
 顔認識プログラムにより、前に人が立つと、自動でコミカルな動きと滑らかな発声で出迎えてくれます。これがものすごくかわいいので、自由に来学可能になったらぜひ見に来てほしいところです。

 さて、まだまだ社会情勢はコロナウイルスの影響が大きく、油断できない状況です。甲南大学もキャンパスの立ち入り制限が継続されています。
 学生の皆さんには、手洗いうがいなど自衛に努めながら、図書館の郵送貸出サービスも活用して読書を進めるなど、有意義な時間を過ごしていただければと思います。
 質問等はメールでも受け付けていますので、わからないことがあれば図書館HPのお問い合わせからご質問ください。

高石 恭子 (文学部)『自我体験とは何か : 私が「私」に出会うということ』

 

<教員自著紹介>

本書は、人がその成長の途上で<私>という主体を発見し、自分自身と対峙する瞬間の主観的体験を指す「自我体験」について、臨床心理学を専門とする筆者が行った40年近い研究の集大成として出版されたものです。子どもから大人まで様々な世代の人の<私>との出会いの事例が収録され、大部ですが読みやすい専門書です。「私とは誰か」の問いに興味のある学生のみなさんにお勧めの1冊です。

◆関連するテーマの本
渡辺恒夫・高石恭子(編著)『<私>という謎―自我体験の心理学』新曜社 2004年
渡辺恒夫・高石恭子(訳)『子どもの自我体験―ヨーロッパ人における自伝的記憶』ドルフ・コーンスタム著 金子書房 2016年

『自我体験とは何か : 私が「私」に出会うということ』
■ 高石恭子著 ,  創元社 , 2020年3月
■ 請求記号 143//2116
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  高石 恭子 (文学部)

 

学生・教職員のみを対象に限定開館しています。(事前申込制)

甲南大学岡本キャンパスの立ち入り制限は、7月末(予定)まで継続されることになりましたが、学習・教育・研究活動上、図書館を利用する必要がある学生・教職員に限って、図書館を訪問して利用できることになりました。

<入館できる方>
学生(学部生・院生),研究生,研修生,科目等履修生,教職員
学生には、事前申請の方法を、MyKONANでご案内しています。

<事前申し込み>
平日1日100名まで / 土曜1日50名まで

○学生は、MyKONANの「キャリア」>「セミナー申込」から申請してください。(添付の注意事項を必ず確認してください)
詳しい申し込み方法はMyKONANの掲示を確認してください。
○教員・研修生はお問い合わせフォームからメールでお申し込みください。(ご利用方法を返信しますので、必ずご確認ください。)
○対面授業などで別途キャンパスへの立ち入りを認められている場合は、事前申し込みは不要です。

<開館日・時間>
平日(月曜日~金曜日)9時~17時
土曜日9時~13時

※視聴覚コーナーなど、換気の悪い施設は利用できません。
※図書館を利用される場合は、入り口のご案内をよく確認してください。
※状況によっては、再度休館することもあります。訪問前にMyKONANや図書館ホームページを確認してください。

郵送での本の貸し出し・文献複写物(コピー)の送付も引き続き行っています!
MyKONANのアンケートフォームからお申し込みください。

文献の利用やデータベースの利用方法などで、困ったことがあれば、図書館ホームページのお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

 

<卒業生・地域公開利用者・協定校学生など、学外者の皆様へ>
社会的距離を確保するため、キャンパスへの立ち入り人数を制限しております。
学生の学習や学内研究者の利用を優先するため、学外の方の利用再開は、現在のところ目途が立っておりません。
大変申し訳ありませんが、ご理解の上、ご協力をお願いいたします。

なお、近隣にお住まいの方で本の返却を希望する方に対応するため、正門守衛室に図書返却箱を設置しております。設置時間は平日8:00-18:30です。返却で来学されましたら、守衛にお声がけください。なお、時間外は閉門しております。

 

子安 増生 (文学部)『精神疾患とその治療 : 公認心理師のための精神医学』

<教員自著紹介>

本書は京都の医学系図書出版社の金芳堂の「公認心理師テキストシリーズ」の本を私が監修する2冊目であり、学部科目「精神疾患とその治療」の内容を京都大学の精神医学教授・村井俊哉先生が編集の中心となってまとめたものです。精神医学の内容は多岐にわたり専門性の高いものですが、これまでさまざまな大学で精神医学を教えてこられた先生方が高度な内容を分かりやすく解説しています。

◆関連図書:子安増生『出題基準対応 公認心理師のための基礎心理学』金芳堂

■『精神疾患とその治療 : 公認心理師のための精神医学 
■ 監修: 子安増生 ,  金芳堂 , 2020年2月
■ 請求記号 493.7//2229
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属 子安 増生 (文学部)