☆新入生向けの図書案内
2009年に、65の国と地域の15歳の男女47万人を対象に、国際学力調査が実施されました。昨年12月に、その結果が発表されました。それによると、世界のどの地域でも、新聞をよく読んでいる生徒ほど、読解力が高いことが明らかになりました。日本では、読解力を向上させるため、全国の小・中学校で朝読書や、新聞を読む取り組みを奨励してきました。その効果があり、読解力で、前回の15 位から8位に順位を上げました。世界的に、読解力を高めるために本や新聞を読むことの大切さが、再認識されたのです。
本学図書館とサイバーライブラリには、読売、朝日、産経、日経、ジャパンタイムズなどの新聞がそろっています。昼休みでも授業の空き時間でも、図書館を利用して、新聞を読む習慣をつけてください。社会や時代を知り、科学の進歩を見ることができ、予期せぬ情報を得ることもあります。新聞を読んで高められる読解力は、あらゆる学問の勉強に生きるはずです。
甲南大学図書館報 藤棚(Vol.28 2011) より
武井寛先生(法学部)推薦『デンマークの光と影』
☆新入生向けの図書案内
著者: 鈴木優美
タイトル: デンマークの光と影 -福祉社会とネオリベラリズム-
出版者: 壱生舎
出版年: 2010
配置場所: 図書館1階特設
請求記号: 364.023//2011
あちら「では」こうなっている,それに比べて日本「では」……と,外国でのさまざまな事情と日本とを比較して,日本の実情を嘆いたりしていると,「出羽の守」などと揶揄されることがある。確かに,表面的な数字や現象のみを比較しても,そのよってきたるゆえんが分析されていなければ,意味はないということはできよう。
とはいえ,たんなる数字の比較のみであっても,その背後に存在しているそれぞれの国の事情への興味をかきたてることもあり,考えるきっかけを与えてくれるという点では,意味がないというわけでもない。
少なくとも,諸外国と日本との比較は,彼我の違いに興味を沸き立たせ,自己を相対的に見る視点を養ってくれる。したがって,諸外国の実情について触れた書物を読むことは,学問へアプローチするうえでの,一つの通路となりうる。この意味で,「出羽の守」本もすてたものではないのである。
本書は,複数の国際調査で「世界一幸福な国」として称揚され,近年とみに注目を集めているデンマークについて,同国在住の著者が,その内側から分析したレポートである。
本書が他の「出羽の守」本と一線を画すのは,タイトルが示すとおり,高福祉社会デンマークの「影」の部分にも視線をそそいで考察している点にあるが,より興味深いのは,副題にもあるとおり,デンマークにさえも「新自由主義」の波がひたひたと押し寄せ,一定の影響力をもってきている様相を描いているところにある。
新入生のみなさんは本書から何を感じ取るだろうか。そして,日本の現状・将来についてどう考えるだろうか。一緒に議論できることがあればと願っている。
甲南大学図書館報 藤棚(Vol.28 2011) より
前田多章先生(知能情報学部)「新入生向け図書案内」
☆新入生向けの図書案内
著者: マーヴィン・ミンスキー
タイトル: 心の社会
出版者: 産業図書
出版年: 1990
配置場所: 図書館1階開架一般
請求記号: 141/Mi47
新入生諸君に、『心の社会』を推薦します。
マーヴィン・ミンスキーにより1985 年に記され、日本では1990 年に産業図書から出版されています。
当該書籍は、心がどのように「考え」を生み出していくのかを、エージェントとエージェンシーの関係で、見事に説明し読者に理解させてくれる傑作です。私は本書に、日本で出版されて間もない1990 年に巡り会いました。そして、本書の中で解説されている、心の社会の仕組みのシンプルさと妙技に強い共感を受け、息つく間もなく読み進んだことを、今でも鮮明に記憶しています。日本での初版は1990 年で、すでに20 年以上経っています。しかしながら、本書は、認知科学の発展に大きな影響を与えた良書であるのみならず、今もなお、認知科学の本質をとらえる上で非常に重要な概念を記した書籍の一つとして輝きを失っておりません。
本書の構成は、全30 章で構成された大作です。前半では、「心の社会」という認知モデルを解説しています。続いて、ヒトにおける、外界の認識、意味の学習、推論といった高次認知機能が「心の社会」によって如何に実現されているかが解説されています。また、意識と記憶、感情、発達、言葉および文脈といった側面に対しても「心の社会」の適用を試みています。そして後半では、フレームという概念の導入により「心の社会」に汎用性をもたせ、心がどのように「考え」を生み出していくのかをまとめています。
本書は、500 ページを優に超える大作ですが、文系学生・理系学生を問わず、ぜひ大学生として読んでおいて欲しい本です。読んでみて下さい。
甲南大学図書館報 藤棚(Vol.28 2011) より
安積敏政(経営学部)『サービス産業のアジア成長戦略』
<教員自著紹介>
バブル経済崩壊後、長期にわたり低迷する経済。少子高齢化時代を迎えた日本社会。企業の持続的成長性を中国、インド等の
アジアのダイナミズムに求める日本企業。製造業に次いで成長が期待されるはずのサービス産業の海外展開が大幅に遅れた。
11業種の事例研究を踏まえ、アジア進出の実態と課題を浮き彫りにし具体的な対応策を提案。
■安積(あさか)敏政 著 『サービス産業のアジア成長戦略』日刊工業新聞社 2011年
配架場所:図書館1階特設コーナー
請求記号:673.9 // 2109
■著者所属:経営学部 特任教授
■先生からのお薦め本
『激動するアジア経営戦略-中国・インド・ASEANから中東・アフリカまで-』安積敏政著、日刊工業新聞社刊、2009年
(2011年末現在5刷)
停滞色を強める日本の製造業。電機、自動車など主要な業界では、従来からの欧米企業との競争に加え韓国・中国企業との熾烈な
国際競争が繰り広げられている。「これまでのアジア戦略」に対して2010年代の日本企業が勝ち残りを賭ける「これからのアジア
戦略」を具体的に提示した1冊。
2012年3月21日(水)に製本教室を行いました。
2012年3月21日(水)に「和本の仕立て方 基礎編」と題して製本教室を行いました。
当初申込者は5名でしたが、当日参加者は3名となりました。3時間にわたる長時間で、また、製本作業は初めての方ばかりでしたが、楽しい雰囲気の中、作業は進みました。後半は、番外編で「紙縒りの作り方」を行いました。
今回は初めての試みでしたが、今後も様々な企画を予定しています。詳細が決まり次第、図書館掲示板、図書館HPでお知らせします。ご期待ください。
▽参加者の皆さんの感想はこちらです。▽
☆朝井満理奈 さん(文学部 3年次生)
製本するのにこれほど力が要るとは思いませんでした。図工と家庭科を足して国語で味をつけたような珍しい体験ができてよかったです。ちょっと失敗しつつも私らしい作品ができたかなぁと思います。とても楽しかったです。貴重な体験をさせてくださり、ありがとうございました。
☆T さん(文学部 3年次生)
思ったよりスムーズに和本を作ることができたので楽しかったです。本がどのように作られているのか、雑学を交えて教えていただけたので、何方でも楽しめると思います。
☆平松ちひろ さん(文学部 4年次生)
製本の本を見てもイマイチわからなかったので、今回わかりやすく教えていただいて、とても良かったです。製作中の雑談で、豆本のことや、加美町の杉原紙の勉強になりました。家でも2冊目、3冊目をつくりたいです。無料だったのでとても助かりました。
ご卒業おめでとうございます!
本日御卒業された皆様、おめでとうございます。![]()
本日以降は、「卒業生」として、図書館・サイバーライブラリを利用することができます。
<利用申請受付場所・時間>
図書館1階カウンター 平日9時~17時
*土曜・日曜・祝日は、サイバーライブラリで受け付けしています。
<必要書類>
氏名・住所を確認できる証明書
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「新社会人
」としての皆様のご活躍を期待しています。
そして、必要なときには、いつでも帰ってきてください。
