50冊多読チャレンジ 達成者インタビュー

伏見祐輝(ふしみ ゆうき)さん  知能情報学部 3年次生

 2022年3月14日に『多読チャレンジ』50冊を達成されました!

 英語上達方法として多読を進めているサイトを見て、SSS学習法の資料がないか図書館に探しに来た際に、『多読チャレンジ』を見つけ、参加されたとのことです。読み進めていくにつれて英文の流れに乗ることが出来てきたと、多読の成果も実感されています。

 以下は、ご本人のアンケートによるものです。


Q.『多読チャレンジ』達成の感想や達成のために工夫したことを教えてください。また、現在チャレンジ中の「多読チャレンジャー」の方へのメッセージがありましたらお書きください。

A.もし多読チャレンジがなかったとしても、少なくとも総語数が100万語になるまでは読み続けようと思っていたのですが、多読チャレンジの年度末までという締切があったおかげでハイペースで読み進めることができました。僕が50冊読んだ時点では総語数は40万語ちょっとくらいで、100万語達成まではまだしばらくかかりそうですが、ひとつ目標をきちんと達成したということで自信が持てました。

Q.『多読チャレンジ』を終えて実感した効果を教えてください。

A.50冊読んだ時点ではまだようやく40万語を超えるくらいで100万語達成にはまだしばらくかかりそうですが、それでも多読を始めたばかりのころとは少し違う感覚になっていて、例えば本を読みながら自然と笑って声が出たりするようになりました。少し内容に集中する余裕が出てきたのだと思います。

☆おすすめの本として“Marvin Redpost”(レベル3)のシリーズを紹介してくれました。1~8まであり、もうすぐ読破してしまうのを少し寂しく思っているそうです。


 甲南大学図書館では、多読チャレンジャーを随時募集中です。
 英語多読学習に興味のある方は図書館1階カウンターでエントリーしてみてください!
 達成すればKONANライブラリサーティフィケイトの2級以上の要件にも適用されます!

[藤棚ONLINE]図書館長・木成勇介先生(マネジメント創造学部)推薦『FACTFULNESS』『あなたを変える行動経済学』

図書館報『藤棚ONLINE』
図書館長・木成勇介先生(マネジメント創造学部) 推薦

 経済学と聞いて皆さんは何をイメージしますか?お金の儲け方?それとも景気の良し悪し?どちらも間違いではないのですが、経済学はもっと広い分野なのです。ヒトの性格やクセ、脳の活動やホルモンの影響まで、経済学の対象はホントにとても広いのです。

 では、図書館についてはどうでしょう?皆さんは何をイメージしますか?本を借りる場所?本を読む場所?静かな場所?どれも間違いではないのですが、甲南大学の図書館はもっと幅広い場所なのです。映画館のようにDVDを観る場所もあります(一度は体験してください)。友人と談笑する場所もあります(ホントは議論する場所だけど、議論がいつの間にか談笑に変わっていても気にしません)。待ち合わせ場所として雑誌を読みながら友達を待つのも、皆さんが企画したイベントを実施する場所としても大歓迎(むしろ一緒にやりませんか?)。

 私の専門である行動経済学では、ヒトは勝手な思い込みから正しい判断ができず、損をしてしまうことが知られています。経済学の話も図書館の話もその例なのかもしれません。思い込みにとらわれず、学生生活をもっと豊かにしようと考える、そんなあなたに以下の2冊をオススメします。

ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド(2019)「FACTFULNESS」日経BP

大竹文雄(2022)「あなたを変える行動経済学」東京書籍


【図書館事務室より】
 藤棚ONLINE2022年度第1号は、今年度新たに図書館長に就任されましたマネジメント創造学部教授・木成勇介先生よりおすすめ本をご紹介いただきました。甲南大学図書館にも所蔵がある本ですので、ぜひ読んでみてください!
 図書館は、この春ようやく電源増設工事を実施し、また書庫利用等のサービスの受付も1階に集約するなど、よりよい図書館サービスを目指して改革中です。Twitterやブログでも情報発信していきますのでご注目ください!
 学生の皆さんのご来館をお待ちしています。

エントランス展示更新 芥川龍之介 生誕130周年

 毎年この時期のエントランス展示は、新入生向けにとっつきやすく知名度のある題材を、と頭を悩ませています。
 今年は芥川龍之介の生誕130周年ということもあり、羅生門や杜子春など教科書に掲載される作品も多く、名前を聞いたこともないという人はほぼいないだろう、ということで題材に選びました。

 芥川龍之介の作品は短編が多く、さっくり読めると思いますので、展示を見て、日本文学はあんまり興味なかったけどちょっと読んでみようかな、という気になった方は、青空文庫にも掲載されておりますので、ぜひ読んでみてください(各作品ページ下段にあるXHTMLファイルのファイル名リンクから、ブラウザですぐ読めます)。

 あわせて、芥川賞の受賞作品もいくつか書影を飾って紹介しています。2020年の受賞作『推し、燃ゆ』は今でも本学図書館の貸出ランキングに入っている人気作品ですね。芥川賞は主に新人や無名の作家による短編・中編の作品が対象ということで、その受賞作もまた読みやすい作品が多いです。
 図書館でも多数所蔵していますので、ぜひ手に取ってみてください!

(KONANライブラリサーティフィケイト学生企画)『新たな学問への招待状』

KONAN ライブラリ サーティフィケイトの1級学生企画
『新たな学問への招待状』

知能情報学部 4年 団野和貴さんによる企画新たな学問への招待状が、図書館入口に設置されました!

団野さんは、新しい”学び”を始めるときに分かりやすかった・読みやすかった、みんなに勧めたい本をテーマにWebアンケートを実施されました。
自分の専門分野はもちろん、知らなかった分野の本にも興味を持っていただくことが目的です。

仕上げに団野さんが本のおすすめポイントのPOPを付けて展示を作ってくれました。物理化学、文章術、心理学、社会人への入門書などなど、幅広い本が集まりましたよ!ご協力を頂きました方々に厚く御礼申し上げます。

さて、みなさん、図書館には本がたくさんあります。
春から何か新しいことを始めてみませんか?

展示期 間 :2022年 3月10日(木)~2022年 5月

[藤棚ONLINE]共通教育センター・吉川 歩 先生 問題解決法雑感&推薦『思考法図鑑』

図書館報『藤棚ONLINE』
共通教育センター・吉川 歩 先生 問題解決法雑感&推薦
『 思考法図鑑 : ひらめきを生む問題解決・アイデア発想のアプローチ60 』

 「問題を解決するために一番重要なことは何か」と聞かれた時のあなたの答えは?

 私ならば「まず,何が問題であるかを適切に見いだす」ことと答えます.実社会では,それこそ試験でもない限り,答が一意に定まった明確な問題が与えられていることは極めて稀です.また問題としてわかっていてもどう答えを見つければよいかわからなければ解決は困難になります.つまり解ける問題にブレークダウンすることが重要になります.実はこれらの部分が一番難しいようで,担当している「共通教育演習」という講義でも,受講者がプロジェクトのテーマ設定の段階で難渋しているのをよく目にします.なお私見ですが,問題解決でよく出てくる「PDCA」は「解ける形になった問題」をどう解決していくかの話で,解ける形になっていない問題に適用しても期待した結果が得られないことも多いです.

 さて話を戻しますが,「問題をいかに解決できる形にするか」のヒントを与えてくれる書籍の一つが「思考法図鑑」です.扱われている内容は,問題解決のための,いわゆる「発想支援」と「分析方法」の紹介になっています.見開き2ページで1テーマが図と例で紹介されており,その数は60種に及びます.自分の扱っている対象をどう切り崩していくか困った時の事典代わりに利用できます.ダウンロード可能な各方法のPowerPoint形式のテンプレートも用意されています.

 反面,実際に紹介されている方法を使う際には別途詳細に調べる必要があります.またキーワードから方法の当たりをつけるという用途からいえば,索引がないのは非常に残念なところです.なおこの書籍には紹介されていませんが,OODAやこの書籍が出版されてから提案された「か・き・く・け・こ」ループなどの方法もありますので,書籍中にしっくりくるものがないときはさらに探してみることをお勧めします.

【参考リンク】

・思考法図鑑 : ひらめきを生む問題解決・アイデア発想のアプローチ60 / アンド著. — 翔泳社, 2019.10.

・𠮷川 歩, 問題解決のための「か・き・く・け・こ」ループ, 知能と情報, 2020, 32 巻, 4 号, p. 797-800  https://doi.org/10.3156/jsoft.32.4_797

ヴァン・デル・ポスト「カラハリの失われた世界」

 L.ヴァン・デル・ポスト「カラハリの失われた世界」
(筑摩叢書170)筑摩書房 , 1982.6

南アフリカ出身のローレンス ヴァン・デル・ポストが、1955年に行ったアフリカの狩猟採集民”ブッシュマン”を探すための探検記。
初版は1958年にロンドンで出版され、ベストセラーになりました。

ノンフィクションですが、ヴァン・デル・ポストは小説家でもあるので、アフリカの大自然が抒情的に表現され、探検隊の人間関係のドラマも含めて読み応えがあります。
仲間をあつめ、武器や装備を整えて、ライオンやカバ、ワニなどの猛獣が住む土地に向かい、狩りをしながら神秘的な聖地を冒険する。
ライトノベル界隈では”異世界もの”が流行っていますが、リアル異世界には違った面白さがあります。

絶版本なので、図書館でどうぞ。