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【第8回 甲南大学書評対決】 岸見一郎・古賀史健著 『嫌われる勇気』

4月24日(木)に開催された第8回 甲南大学書評対決(主催:甲南大学生活協同組合)で紹介された本です。

 

卓球部チーム 法学部2年  植村 翔太さんからのおすすめ本です。

書名 :嫌われる勇気
著者 : 岸見一郎, 古賀史健
出版社: ダイヤモンド社
出版年:2013年

植村さんは大ベストセラーになっている本、嫌われる勇気を紹介してくれました。

 

以下、植村さんからの書評です。

 

みなさんは欧米で絶大な支持を誇り、「心理学の三大巨頭」と言われるアドラー心理学という考えをご存知でしょうか?この考え方は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な答えを提示するものであるのですが、少し変わった考え方をします。

一つ例をあげると、ある問題が起こった場合は原因ありきの問題ではなく、その逆である目的ありきの問題であるという考え方です。例えば、ある人に怒鳴るという行為は怒りの感情が原因として起こった行為ではなく、大声を出すために怒ったという目的をかなえるための行為であるということです。これだけだと理解しにくいかもしれませんがこの本は物語形式を用いてまとめており、理解しやすいよう作られています。

自身の考え方と差異を強く感じてしまうかもしれませんが、「本当の勇気とは何なのか」と言うことに触れるために、是非この本を手に取ってもらいたいです。

 

第8回 甲南大学書評対決、生協書籍部で実施中! | 甲南大学図書館ブログ (konan-u.ac.jp)も合わせてご覧ください!

【第8回 甲南大学書評対決】 住野よる著 『君の膵臓をたべたい』

4月24日(木)に開催された第8回 甲南大学書評対決(主催:甲南大学生活協同組合)で紹介された本です。

 

卓球部チーム 経済学部3年  加藤 紗苑さんからのおすすめ本です。

書名 :君の膵臓をたべたい
著者 : 住野よる
出版社: 双葉社
出版年:2015年

加藤さんも大ベストセラーの君の膵臓をたべたいを紹介してくれました。

 

以下、加藤さんからの書評です。

 

今回私が紹介する本は、住野よるさんが初めて出版した本である「君の膵臓をたべたい」という日本の青春小説です。

高校生の主人公が病院で一冊の文庫本「共病文庫」を拾い、のちにそれはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳であることが分かった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて・・・。

私はこの本から、何気ない日常の大切さについて改めて考えさせられました。

この本は2016年に「本屋大賞」第2位を始め、多数のランキングで上位に選出され、2017年に実写映画化、2018年にはアニメ映画化もされとても人気なので、この機会にぜひ手に取って貰えたら嬉しいです。

 

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【第8回 甲南大学書評対決】 水野学著 『センスは知識からはじまる』

4月24日(木)に開催された第8回 甲南大学書評対決(主催:甲南大学生活協同組合)で紹介された本です。

 

卓球部チーム 経営学部4年  嶋守 佑斗さんからのおすすめ本です。

書名 :センスは知識からはじまる
著者 : 水野学
出版社: 朝日新聞出版
出版年:2014年

朝日新聞出版より隠れたベストセラーとのご紹介をいただきました。

 

以下、嶋守さんからの書評です。

 

センス。この言葉は誰もが耳にしたことのある言葉だと思います。ほとんどの方は「生まれ持った才能」というイメージを持っているでしょう。そんなイメージを持っている中で、この本のタイトルを見るときっとこう思うはずです。

「そんなわけないやろ。」

この本を読むことで、今までの固定概念が覆されます。

私自身がこの本を読み、最も印象に残った点は、「知識量が生むセンスの差」についてです。あいうえおの5音しか使えない人と50音全て使える人では、書く文章の表現力が段違いに変わってきます。このように、その人が持つ知識量によって生まれる結果が変わる、つまりそこでセンスの有無が判断されるわけです。

この例は冒頭で述べられる一部分で、この後にどうやって知識を増やしていくのか、そしてどう活用するのか、というのが事細かに書かれています。是非一度手に取っていただければと思います。

 

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有川浩著 『県庁おもてなし課』

知能情報学部 4年生 Aさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :県庁おもてなし
著者 : 有川浩著
出版社:角川書店
出版年:2011年

この小説は、高知県を舞台にした地域密着型の物語であり、実際に行ったことない土地なのにその風景が自分の頭の中化にありありと浮かぶ作品である。高知県に行ったことがない人でも、高知県に行ってみたいと必ず思う、それほどに高知県の魅力が詰まった一冊だと感じた。かくいう自分も読み進めていくうちに高知県の魅力に取りつかれ、実際まだ現地には行けてないものの、ポップアップストアなどが開催されている際は、必ずのぞくようになってしまうほどだった。

本のあらすじとしては、高知県に実在する「おもてなし課」に所属する主人公が、一般の人たちの知恵を借り、試行錯誤を繰り返しながら、高知県を盛り上げるために頑張るお話。しかし、あくまで役所の人間。よく言われるお役所仕事の塊の主人公が、一般の人たちとの交流によって、少しずつ庶民感覚を取り戻し、どうすれば盛り上げていけるのかを解決していく。

そして有川浩作品にはつきものである甘酸っぱい恋愛ももちろん描かれており、お役所のぐだぐだ仕事から最後の未来に希望溢れる展開まで、魅力たっぷりの作品である。

私はこの作品を読み、先述した通り高知県の魅力に取りつかれた。自然豊かでのんびりとした土地。魅力的な登場人物。そして聞きなれない高知弁なども楽しむことができる。そして主人公がいかにもお役所にいる頼りない人間というのも、読み進めていくうえで、感情移入もしやすく、そして主人公と一緒に庶民感覚を養えるように感じることができる。

そして主人公が出会ったアルバイトの女性との甘酸っぱい恋愛、デートも魅力の一つである。高知の観光名所を回るデートは、観光名所の良さと工夫を味わうことができる。

是非この機会に「県庁おもてなし課」を読んで高知の魅力を体感してほしいと思う。

東川 篤哉著 『殺意は必ず三度ある』

知能情報学部 4年生 Aさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :殺意は必ず三度ある
著者 : 東川篤哉著
出版社:実業之日本社
出版年:2006年

自分がこの本を読むきっかけとなったのは、この作者のファンという点が大きい。この作者は、ミステリー小説によくある重い雰囲気ではなく、軽い雰囲気で進み、読みやすい小説を書く人である。それでいて、作りこまれたミステリーは読みごたえ抜群で、楽しい時間を過ごすことができる。

簡単なあらすじとしては、敗退常連の鯉ヶ窪野球部のグラウンドから、なぜかベースだけ盗まれていくというところから始まった。主人公が所属する探偵部はこの事件を解決しようと奮闘する。しかし事件を解決するきっかけは全くつかめず、時間だけがどんどん過ぎていく。そんな中行われたライバル校との練習試合。とんでもない事件が起きる。試合終盤に野球部の監督が殺害されてしまうのだ。動機も全く分からず、球場ではアリバイ実験が行われ、混沌とした状況になっていく。

この事件に探偵部所属の主人公率いる3人は首を突っ込む。果たして事件の真相はどうなるのかというお話である。

今回の小説のポイントは、野球部が舞台となっていて、鯉ヶ窪に所属する主人公3人組がしっちゃかめっちゃか頓珍漢な推理を披露しながらも進んでいく。そして学生ならではの目線や心情が描かれており、頭の中で何が起きているかのイメージも容易である。また、野球部が舞台ということもあった野球ネタがふんだんに取り込まれていて、野球が大好きな自分のとっては読み進めていくことがとても楽しい作品であった。あまりにもディープな野球ネタがふんだんに取り込まれているので、作者がいかに野球を好きなのかもわかる。

肝心のミステリーの内容は、とても作りこまれていて、伏線あり、大どんでん返しありの素晴らしい作品であった。この作者の特徴である、軽い雰囲気で進む推理と読み進めやすい内容で読んでいて爽快感を味わうことができる。

前田裕二著 『メモの魔力 = The magic of memos』

知能情報学部 4年生 Yさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 : メモの魔力 = The magic of memos
著者 : 前田裕二著
出版社:幻冬舎
出版年:2018年

メモで生活が大きく変わるかもしれません。あなたは、どんな時にメモを取りますか?買い物や持ち物のリスト、あるいは予定について忘れないように取ることが多いですよね。では、あなたはメモを内容の確認以外で活用したことがあるでしょうか?今回おすすめする本を読めば、あなたはきっと普段注目しないメモに隠された様々な活用法を知り、普段の生活で得られる情報量もグッと上がることでしょう。その本こそが、起業家でコメンテーターでもある、前田裕二さんの「メモの魔力」です。

名前からして惹かれるものがありますが、本書には名前の通り普段、何気なく書いていたメモがただの記録ではなく、たくさんのアイデアを生み出す魔法のアイデアボックスに変わってしまうようなメモの取り方、使い方について、分かりやすくそして面白く書かれています。また、活用法や情報を得る方法もたくさん書かれていますが、読んでいると分かりやすい例と共にたくさんの知見が得られ、メモから得られる魔法のような効果に興味を惹かれどんどん読み進めてしまいます。そして、この本の最大のポイントはメモを使って、より楽しい人生を送る方法、自分の本当にしたいことについて考える大きなヒントになることです。一見メモからそこまで大げさな、と思うかもしれませんが読めば分かってくるでしょう、今までメモをあまり重視したことがなかった人も、この本を読めば、「メモ魔」になってしまうと思います(笑)。

メモにはアイデアボックス、言語能力、傾聴能力の向上、自己分析、あるいは夢をかなえる方法まで、様々な可能性があったのです。メモの有効な活用法が知れることはもちろん単純に内容も面白く、読んでいてやる気を引き出されるので、あなたもぜひ、メモから生活の質を上げてみてはいかがでしょうか?