上埜 進編著『工業簿記・原価計算の基礎』

<書籍紹介>
本書,『工業簿記・原価計算の基礎 ―理論と計算―』(Fundamentals of Factory
Bookkeeping and Cost Accounting)は,「工業簿記」や「原価計算」をはじめて
学ぶ方々にとって,信頼がおけ,かつ優しく学べる書物となるよう編集しました。
工業簿記や原価計算の学習では,多様なコンセプトや技法に遭遇しますが,記帳練習や
計算練習がきわめて効果的であり,「習うよりも慣れろ」の格言が当てはまります。
そこで,本書は,各章本文に数多くの例題を,各章末に「Questions」と「練習問題」
を収録し,読者が鉛筆と電卓を駆使して学ぶスタイルを想定したレイアウトを採って
おります。
また、随所に挿入した「コラム(column)」では,実務の現況にかかわるトピックスも
取り上げ、工業簿記・原価計算を身近なものにしています。国際化が会計の世界でも
進んでいることから,専門用語に英語表記も加えております。
本書の構成は次の通りです。まず,第1章に,工業簿記・原価計算の世界を概観できる
ように,関係する基礎的事項を紹介しました。第2章は材料費を,第3章は労務費を,
第4章は経費を取り上げ,これらの章で原価の費目別計算の仕組みを学びます。
続く第5章で製造間接費の計算を,第6章で部門別計算を学びます。
製品別計算については,個々の注文を計算単位として原価を集計する個別原価計算は
第7章で,期間の製造費用を集計し,集計額を生産量で除して単位当たり製品原価を
算定する総合原価計算は第8章と第9章で学習します。また、第10章では財務諸表を,
第11章では本社・工場会計といった、いわゆる工業簿記を取り上げています。
続く第12章と第13章で標準原価計算を,第14章と最終章である第15章で直接原価計算
を学びます。
本書を何度も読み返し、例題,Questions、練習問題を繰り返し解くことで日本商工会議所
簿記検定2級工業簿記の試験準備は万全となります。

■『工業簿記・原価計算の基礎』税務経理協会出版、2011年10月刊
■ 上埜 進(会計大学院 教授)編著
■先生からのお薦め本
『工業簿記・原価計算の基礎 ―理論と計算―』の学習を終えられた読者に,同じ編著者
による姉妹書で中級レベルのワークブックである『工業簿記・原価計算演習 ―理論と
計算―』を購入され,工業簿記・原価計算をさらに深く・広く学ばれますことをお勧め
します。加えて,同じく姉妹書である『管理会計の基礎 ―理論と実践―』や
『管理会計 ―価値創出をめざして―』を購読され,管理会計領域に学習を拡げられること
をお薦めします。