藤原 和博著 『本を読む人だけが手にするもの』

知能情報学部   4年生  団野 和貴さんからのおすすめ本です。

書名 :  本を読む人だけが手にするもの
著者 : 藤原 和博著
出版社:筑摩書房
出版年:2020年

「やっぱり本を読むべきということか」と自分の中で裏付けができた本.しかし,筆者の「乱読」についての考えは,私が持っていない考えでした.筆者はたびたび「乱読」という言葉を使っています.「いい本に会うためには会い続けるしかない,そして会えば会うほど色々な考えを知り,興味のない分野にも手を出せるようになるということ.最初は無駄でもいいから,読み続けてみることが大事なのだと.それから考えていけば,自ずと本当の意味で本を読めるようになるということ」以上が,この本のメッセージだと思います.本を読んでみたい人,読もうかどうか迷っている人,ぜひ読んでみてください.世界が変わるはずです.

以下,筆者の主張を列挙しておきます.少しでも,この本の世界観を垣間見てください.

●  自分の不得手な分野,目からウロコが落ちるような内容,これまでまったく興味が湧かなかったことに目を向けるべきだ.

●  それまでは敬遠していた本にも手を伸ばすようになった.難しそうな本やなかなか手が伸びなかった哲学的な本も、拾い読みとはいえ眺めるようにした。なんとか1年で100冊くらい読む習慣ができた.多読,乱読というスタイルだったが,本の世界から多くの蓄積を得ることができてきた.

●  プレゼンに必要な表現力もまた、読書によって養われる。つなげる力が高まることで想像力が豊かになる.プレゼンの機会が圧倒的に多いテレビやゲーム業界の逸材がみな乱読家であるのは,よく知られた事実である.

●  本には,人それぞれに読むのにいいタイミングがある。だからこそ,こだわりを捨てて乱読すべきなのだ.

さあ,この本から読書を始めよう.