語学学習室からのBookReviewです☆
【レベル1】 837/P/1
Title: 20,000 leagues under the sea (海底2万里)
Author: Jules Verne
Series: Penguin readers ; Level 1
1866年、海に巨大な怪物の目撃談がいくつも寄せられ、イッカククジラと推測されていた。翌年、学者のアロナックス博士は招聘され、その正体を調査するためアブラハム・リンカーン号に召使のコンセーユと乗り込む。船には捕鯨の名手ネッド・ランドもいた。
数か月が過ぎたある日、海上に怪物を発見。静まり返ったと思われたその夜、海から水が吹き上げ、アロナックス博士は海に投げ出される。アロナックス博士が意識を取り戻すと、ネッドとコンセーユとともに怪物と思われていた潜水艦の上にいた。潜水艦に連れ込まれ、謎の男ネモ船長とノーチラス号での航海が始まる。三人は脱出できるのか・・・。
邦題『海底2万里』で知られる1870年初版のジュール・ヴェルヌの海洋冒険小説です。原作は長編ですが、こちらはretold版となり短く編集されています。読みやすく、CDも聞き取りやすいので語学学習にぜひ。
投稿者「図書館」のアーカイブ
『Great Expectations』 Charles Dickens
語学学習室からのBookReviewです☆
【レベル6】 837/P/6
Title: Great Expectations (大いなる遺産)
Author: Charles Dickens
Series: Penguin Readers ; Level6
文豪チャールズ・ディケンズ後期の傑作。幼い頃に両親を亡くした少年ピップは鍛冶屋を営んでいる姉夫婦と慎ましく暮らしていました。彼の人生は、教会の墓地で脱獄囚を助けたことによって大きく変わっていきます。ある日、ピップは義兄のジョーと風変わりな老婦人ハヴィシャムさんのお屋敷に招かれます。そこで出会った美少女エステラに惹かれていくピップ。そんなピップのもとに莫大な遺産を相続することになったという知らせが舞い込んできます。紳士になる教育を受けるためピップはロンドンへ向かいます。
果たして誰が彼に遺産を残したのか?
ピップとエステラの恋のゆくえは?
ハヴィシャムさんの復讐の道具として生きるエステラと、突然もたらされた遺産によって意識が卑しく変貌していくピップ、そんな二人の運命がどんどんすれちがっていくさまが切なく、悲しいです。
1946年にイギリスで製作されたデイヴィッド・リーン監督の映画と原作ではラストが全然違うので驚きました。この映画も視聴覚コーナーにありますので、よかったら併せてご覧ください。(1階視聴覚 DVD//L8)
森 茂起、港道 隆編集『<戦争の子ども>を考える- 体験の記録と理解の試み』
<教員自著紹介>
第二次世界大戦が終結して七〇年近くになる。そこに吹き荒れた暴力は
その後の世界に、物的・人的な被害ばかりでなく、トラウマという形で
人々の心に深い傷跡を残した。その意味では戦争は終わらない。
その後も戦争、地域紛争、テロリズム、差別は絶えることなく、被害を
生みだし続けている。そして東関東大震災、幾多の犠牲者、幾多の恐怖、
幾多の苦悩、見えない未来。こうしたコンテクストを踏まえて本書は、
子供時代の戦争体験に注目した調査研究をメインに、次の四部構成からなる。
第一部「〈戦争の子ども〉の時代の記録と検証の試み」には、関西地区を
対象に、心理学および歴史学という二つのアプローチから行なった戦争体験の
聴き取り調査をもとにした報告と考察、「関西地域における「戦争の子ども」」
(藤原雪絵)と「疎開体験の調査——精道国民学校の場合」(東谷智)を収め、
その間に、口述証言をテーマに二つのアプローチの関係を方法論的に考察する
「「国民の子ども」における心理学的研究と歴史学的研究の相補性」(人見
佐知子)が介在する。「序論——「戦争の子ども」研究の意義」(森茂起)は
、第一部の序説であるとともに、全巻の序説でもある。
第二部「戦争を生きた子どもたち」は、ミュンヘン大学のM.エルマン氏を
招いて本学で開催したシンポジウムの記録である。第二次大戦における「加害者」
として自らを位置づけてきたために埋もれてきたドイツ市民の被害者性を掘り
起こした調査研究についての氏の発表、東京都墨田区立すみだ郷土文化資料館で、
描画によって空襲体験者の「語りえない記憶」を蒐集し展示してきた経験の報告
「語りうる戦争体験、語りえない戦争体験」(田中禎昭)、NHKで戦争体験の継承
を模索しつつ番組「祖父の戦場を知る」に携わった経過の発表「戦争を生きている
子どもたち——祖父の戦場」(大森淳郎)は、大学における学術研究とは異なる場
での実践報告であり、討論会の記録がそれに続いている。
第三部「〈加害‐被害〉関係と和解、そして赦し」は、暫定的綜合である「戦争
体験にみる「加害」と「被害」」(森・人見・エルマン)と、和解と赦しの関係の
哲学的考察「喪、赦し、祈り」(港道隆)からなる。
本書は、文部科学省の「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」の助成を受けて
甲南大学人間科学研究所が2008年から続けてきた研究成果の一つである。
■『 <戦争の子ども>を考える- 体験の記録と理解の試み 』平凡社 2012年
■編者所属:森 茂起 人間科学科 教授、港道 隆 人間科学科 教授
森 剛志,後藤 励共著 『日本のお医者さん研究』
<教員自著紹介>
収入・世代間格差や機会不平等は医師にもある!
超多忙な勤務医、地方の医師不足、厳しい医療財政など問題山積の中、
医師自身は子の教育や日本の医療制度をどのように考えているのか。
全国の医師へのアンケート調査とデータから、日本の医療問題と医師
の実態を浮き彫りにした書籍である。おそらく、このような「日本の
医師に関する実態調査を本格的に行いまとめた書籍」は、21世紀に
なって初めてであろう。
「医師の団塊ジュニア世代」以降に生を受けた医師は、医師不足や過酷
な勤務状況下で疲弊し、開業するにも不安がつきまとい、自分の子も医師
になって欲しいという願望は強くない。一方、年配の開業医は裕福で、
半数以上が男の子を医師にしたいと考えている。
年代や勤務形態で格差が広がりつつある中、医師たちは、どのような医療
システムが望ましいと考えているのか。財源の公私分担をどのようにすべきか、
どんな医療技術を保険適用すべきか、限られた医療資源をどのような患者に
優先すべきかなどのテーマを、アンケート調査から分析し、望ましい医療シス
テムを探ってみた。
■森 剛志、後藤 励共著 『日本のお医者さん研究』東洋経済新報社 2012年
■著者所属:森 剛志:経済学部 准教授
:後藤 励:元・経済学部 専任教員
ブリスベンから
みなさん、こんにちは。現在出張中で、オーストラリア・ブリスベンにいます。というと、サッカーを見に行っているのか?と言われても不思議ではありませんね。試合は明日(12日)の晩です。日本でチケットを買ってきたという日本人もたくさんいて、うっかりしていたなあというのが実感ですが、実のところ、結構朝晩は寒く(10度ちょっと)、毎日小雨が降っていて、夜の試合は行かなくていい口実ができることを内心願っていると自己分析しました。
何をしにオーストラリアにいるのかというと、ごく普通の理由、つまり、学会発表です。このところ、近場の、日本人の多い国際会議が続いていたので、今回は久しぶりの大規模な国際会議の参加です。耳が英語に慣れるまで、1日かかりました。最初はホテルやレストランなどで、何か聞かれても聞き返すことが多く、なんでこんなに英語が聞き取れなくなったのだろうと思いましたが、1日ほどで感覚を取り戻したように思います。到着翌日の発表はなかなかしんどいものがありました。日頃しゃべっていない言語は、口が動きません。何十回も国際会議で発表している私ですらそうですから、学生の発表は大変でしょう。場数を踏む、これしかないように思います。
では、面白い写真をアップしておきます。
『だから、新書を読みなさい』
経済学部4年 孤独に夢想する散歩者さんからのおすすめ本
著者: 奥野宣之
タイトル: だから、新書を読みなさい : 情報を逆張りでインプットする技術
出版者: サンマーク出版
出版年: 2009
配置場所: 図書館 2階中山文庫一般
請求記号: 019/O
『情報は1冊のノートにまとめなさい』と同著者。曰く、新書はインターネットや雑誌よりも信憑性が高く、単行本よりも安く入手でき、新鮮な情報が新聞よりも詳細に知る事ができると主張。
就職活動前に読む事で、戦線に有利に立つ事ができるでしょう。
演習(ゼミナール)で発表や報告書(レポート)を作成する際にも役立ちます。是非ご一読を!
*唯一、釈然としないのは、どうしてこの本自体が単行本の型で出版されたかという事です。