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田野大輔(文学部)『検証ナチスは「良いこと」もしたのか?』

 

 

<教員自著紹介>

「ナチスは良いこともした」という主張は、ツイッター上などで日常的に繰り返されています。アウトバーンを建設し失業率を低下させた、進んだ福祉政策や家族支援政策を導入した、などなど。このような主張は、誤った事実認識を根拠にしたり、文脈や全体を無視して事実を抜き出したりして、「良いこと」を一面的に強調しているにすぎません。

本書は、そうした「ナチスの功績」とされがちな事象を取り上げ、歴史研究の立場からそれらの事実性や文脈、結果を検証しています。歴史修正主義が影響力を持つなか、多角的な視点で歴史を考察することの大切さを知っていただければ思います。

検証ナチスは「良いこと」もしたのか? 』
■ 小野寺拓也, 田野大輔著, 東京 : 岩波書店 , 2023.7

■ 請求記号 237.074//2109
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  田野大輔(文学部)

前田正子(マネジメント創造学部)『母の壁 : 子育てを追いつめる重荷の正体 』

 

<教員自著紹介>

日本は子育てしやすい国でしょうか。子育てしながら働くときに、お母さんたちはどのような問題に直面するのでしょうか。

そこである自治体で保育園に入所申請した全世帯に調査を実施しました。そのアンケートに書き込まれていたお母さんたちの生の声から、様々なお母さんたちが保育・家庭・職場の3つの壁にぶつかり、悩みながら子育てしていることが分かりました。

是非、今、子育てしているお母さんたちの訴えに耳を傾けてください。

母の壁 : 子育てを追いつめる重荷の正体 』
■ 前田正子, 安藤道人著, 東京 : 岩波書店 , 2023.6

■ 請求記号 367.3//2239
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  前田正子(マネジメント創造学部)

森茂起(名誉教授)『戦争と文化的トラウマ : 日本における第二次世界大戦の長期的影響 』

 

<教員自著紹介>

戦争は個人にも社会にも深い傷跡を残す。

本書は、歴史学、医学・心理学、社会学、ジャーナリズム、その他、多くの人々の手によって理解されてきた戦争の傷跡を知り、共有し、議論することを目指している。

戦争の作用を「文化的トラウマ」という新しい視点で捉える試みは、皆さんが、ウクライナの現状をはじめ、今も続く「戦い」にどのように向き合えばよいかを考える機会となるでしょう。

戦争と文化的トラウマ : 日本における第二次世界大戦の長期的影響
■ 竹島正, 森茂起, 中村江里編, 東京 : 日本評論社 , 2023.4

■ 請求記号 210.7//2237
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  森茂起(名誉教授)

友田義行(文学部)『ジブリ・アニメーションの文化学 : 高畑勲・宮崎駿の表現を探る 』

 

<教員自著紹介>

スタジオジブリのアニメーションを、学術的な対象とした論文集です。『魔女の宅急便』『火垂るの墓』『風立ちぬ』などの作品を、歴史・政治・ジェンダー・比較文学といった様々な観点から分析することで、新たな魅力と問題を発見しています。高畑勲と宮崎駿の「作家性」にも注目し、両監督作品に見られる「固有の特徴」を探求しました。

大学でのアニメ研究の実践例としてもおすすめです。

ジブリ・アニメーションの文化学 : 高畑勲・宮崎駿の表現を探る
■ 米村みゆき, 須川亜紀子編, 東京 : 七月社 , 2022.12

■ 請求記号 778.77//2149
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  友田義行(文学部)

中里英樹(文学部)『男性育休の社会学』

 

<教員自著紹介>

男性の育休取得促進に向けた政府や企業の取り組みが、メディアなどで話題になっています。しかし、日々目にするニュースなどにおいては、その最も重要な意味について、十分に伝えられていないように思います。

カップルがお互いの生き方を尊重しながら子どもを育てていくうえで、男性の育児休業をどう活用したらいいのか。本書では、国内外の豊富な事例や制度の比較を通じて、その方策と方向性を提案しています。

性別にかかわらず、これから自分の人生を切り開いていく皆さんに、ぜひ読んでいただきたい本です。

男性育休の社会学
■ 中里英樹著, 草津 : さいはて社 , 2023.2

■ 請求記号 366.32//2035
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  中里英樹(文学部)

笹倉香奈(法学部)『赤ちゃんの虐待えん罪 : SBS(揺さぶられっ子症候群)とAHT(虐待による頭部外傷)を検証する! 』

 

<教員自著紹介>

赤ちゃんを揺さぶって虐待したと疑われ、養育者が子どもと引き離され、ときには有罪判決を言い渡されるという「虐待えん罪」。この背景にある乳幼児揺さぶられ症候群(shaken baby syndrome, SBS)や虐待による乳幼児頭部外傷(abusive head trauma, AHT)を検証しえん罪救済を進めるプロジェクトを立ち上げて7年目になりました。

この間、SBS/AHT事件では10件の無罪判決が確定しました。日本の有罪率が99.8%であることを考えれば、驚くべき数字です。本書は実際のSBS/AHTえん罪被害者の声を中心に置きつつ、この問題を一般市民にわかりやすく伝えることを目的としたものです。

児童虐待の防止は重要な課題ですが、その背後にあるえん罪の問題も忘れてはなりません。是非お読みください。

赤ちゃんの虐待えん罪 : SBS(揺さぶられっ子症候群)とAHT(虐待による頭部外傷)を検証する!
■  秋田真志編著 ; 古川原明子編著 ; 笹倉香奈編著, 東京 : 現代人文社 , 2023.3

■ 請求記号 498.9//2020
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  笹倉香奈(法学部)