月別アーカイブ: 2015年10月

岳 五一 (知能情報学部) ほか著  『Markov Decision Processes with Their Applications (和訳:アプリケーションを持つマルコフ決定過程) 』

<教員自著紹介>
本書は、確率システムにおける動的な最適化問題を定式化するマルコフ決定過程(MDPs)について著者らの研究成果を中心に、理論から応用まで記述した専門書です。
割引総報酬を評価規準とするMDPsの新しい解析方法、応用を簡素化できる継続時間型 MDPs とセミマルコフ決定過程の変化の離散時間型 MDPsモデルへの拡張手法、そして、離散事象システム最適制御や最適配置問題、逐次決定過程を応用したオンライン・オークションでの最適割当など、オペレーションズ・リサーチ/マネージメント・サイエンスヘの多数の応用例です。これらの理論・応用・アルゴリズムは待ち行列システムの制御、在庫管理、生産システム管理、配送計画問題、信頼性システムの保全、確率ロボティクス、野球の戦術などの不確実性を伴う制御や、不完全情報下での最適政策の決定に幅広く応用できます。不確定要素を持つ効率良く最適な意思決定を行うための手法を知り、理論と現場をつなぐ技術と智慧を育くめればと願っています。  
 
■『 Markov Decision Processes with Their Applications 』岳 五一 ほか著    Springer (2008年)
■請求記号 417.1//4016
■配架場所 図書館1階洋書
■著者所属 知能情報学部 教授 
 

■岳 先生からのお薦め本
Performance Analysis of Multi-Channel and Multi-Traffic on Wireless Communication Networks (和訳: 無線通信ネットワークにおけるマルチチャネルと
マルチトラヒックの性能解析)

Wuyi Yue and Yutaka Matsumoto/Kluwer Academic Publishers, 2002      
■請求記号 547.52/Y96
■配架場所 図書館4階書庫一般

  

坂木司『シンデレラ・ティース』

 文学部 2年生 匿名さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

 

書名:シンデレラ・ティース
著者:坂木司
出版社:光文社  出版年:2006

 歯医者についてどのような印象がありますか。私は、歯の矯正で歯医者への通院経験がありますが、「歯を治療してくれる場所」という、漠然としたイメージしか持っていませんでした。この本を読んで、歯医者の仕事や歯についての知識が増え、理解が深まったように感じています。

 この物語の主人公は、小学校の低学年の頃、子供へのケアが不十分な歯医者での治療を経験したために、歯医者への苦手意識を強く持ってしまっている、大学二年生の女の子、サキです。サキは母親の計略に引っかかり、叔父の勤める歯科医院で受付のアルバイトをすることになってしまいます。歯医者の受付嬢として患者に接し、クリニックに持ち込まれる歯と患者の心に関する問題を個性豊かなスタッフ達と解決していくうちにサキは、歯医者に対するマイナスイメージを克服し、成長していくというストーリーです。

 私がこの本をおすすめする理由は三つあります。

 まず一つ目は、物語が進んでいくにつれて、少しずつ苦手を克服し、成長していくサキの様子を感じ取れるからです。前に進んでいく主人公を見て、自分も頑張ろうと、勇気をもらえるのではないのでしょうか。

 次に二つ目は、一つ一つの謎や問題に真摯に向き合い、歯だけではなく患者の心までをも救うために最善を尽くすスタッフの姿に感銘を受けたからです。

 最後に三つ目は、生き方や考え方についても教えてくれる本だと思うからです。上辺だけでなく内面を見て人を理解することの大切さや健康に人生を楽しむために必要なことなどを感じ取ることができました。

 歯医者への認識を新たにするためにも、サキの忘れられない夏を体験してみて下さい。また、このお話の姉妹編に当たる物語が存在します。サキとメールのやり取りをしている“ヒロちゃん”が主人公の「ホテル・ジューシー」というお話です。サキとヒロの二人の物語をぜひ読んでみて下さい。

 

第5回『多読チャレンジの会』を開催しました。

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 10月19日(月)、語学学習室において『第5回多読チャレンジの会』を開催しました。

 授業の課題資料を探しに来室した学生に、資料の探し方についてアドバイスを行いました。語学学習室には、“Cambridge English Readers”“Oxford Bookworms”“Penguin Readers”などの多読学習用のシリーズがあり、英語学習者向けに読みやすく書かれていることを説明しました。 
 上記シリーズ以外にも映画や海外ドラマの写真が掲載されている“Scholastic reader”などの紹介や、映画の原作本の案内等も行いました。

 また語学学習室内に、出版社やシリーズ別にあらすじが書かれたブックカタログを置いているので選書の参照にしては、と案内しました。
 どんな本を選んだらよいかわからない場合は、是非ご活用くださいね!
 

■今後の『多読チャレンジの会』の予定
第6回:11/13(金)、第7回:12/18(金)
○時間:いずれも12:15~13:00
○場所:語学学習室(図書館1階)

■『語学学習室ガイダンス』
11月9日(月)~13日(金)
○時間:12:15~13:00
○場所:語学学習室(図書館1階)
 
是非ご参加ください!お待ちしております。

第1回店頭選書 参加学生の感想③

**文学部歴史文化学科 鶴川素直さん**
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 普段書店に足を運んでも、目当ての本を探しにその本が置いてありそうなコーナーに向かうか、書店員に本の場所を聞いて出してもらう、というように最短のルートを通って本を選んでいる。店頭選書はそうではない。時間の許す限り本棚に触れ、具体的な目標なくじっくりと本を選ぶ。普段よりもしっかりと本に触れることができ、さらに図書館に自分で選んだ本が並ぶという貴重な経験を得た。

第1回店頭選書 参加学生の感想②

**文学部日本語日本文学科 川嶋健佑さん**
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-感想とか-
 6月の雨の日。ジュンク堂書店大阪本店で図書館選書を手伝わせていただいた。寝坊し約束の時間に遅れそうで、阪急梅田から集合場所まで駆け足で向かっていた。息も切れ切れにたどり着くとまだ参加者全員そろっていなかった。走ってかいた汗と雨粒に濡れていた僕に図書館スタッフの今野さんがやさしく声をかけてくれた。
 全員揃うと1人1人にテレビのリモコンのような機械が手渡された。その機械で大学図書館に入れて欲しい本のバーコードを読み取っていくのだ。選書する本のジャンルはあらかじめ決められていて、僕は言語学とスポーツの担当だった。本のタイトル、奥付、本の内容をパラパラめくって確認しながら、どの本がいいのだろうと考えながらゆっくり選んでいった。お昼休憩の時点で僕は20冊ほどの本をチェックし、けっこう頑張ったと満足していた。だけど、朝、やさしく声をかけてくれた今野さんが50冊を超える本にチェックしていて仰天した。
 その日のランチは図書館の人たちと一緒にさせてもらった。さすが図書館で働いている方たちだけあって本の話ですごく盛り上がった。いろいろなおススメの本を教えてもらったので読もうと思う(まだ読んでいない。すいません!!)
 午後からはお腹いっぱいになり午前中よりも張り切って選んでいった。結局、一日かけて60冊以上の本をチェックしたんじゃないかな。
 初めて図書館選書に参加させていただいて、1日中立ったり座ったりしながら本を選ぶ作業をするのは疲れたけど、ずっと和やかな雰囲気で楽しかった。

第1回店頭選書 参加学生の感想①

**文学部日本語日本文学科 中西聖也さん**
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 私は機材トラブルの関係で、二度選書させていただくことが出来ました。店頭選書に参加したのは初めてでしたが、とても楽しく選べて良い経験になりました。
 一度目は本を選ぶときに、デザインや内容を気にしていて、大学生に役に立つ本はどういうものだろうと悩みながら選んでいました。初めての書店だったので本の場所を把握するのが大変で、出来るだけ良い本を選ぼうと頑張っているとすぐに時間が経ってしまいました。一度目は午前中のみの参加だったため、少ししか選書出来なくて物足りない気持ちになりました。しかも、後で蔵書を確認すると選書とのかぶりが複数あったので、可能であればリベンジしたいと思っていました。
 何日か後で、私の選書データに機材トラブルがあったと連絡があり、もう一度させていただくことになりました。このとき職員の方々は申し訳なさそうにされていましたが、私はリベンジ出来ることを大変うれしく思っていました。二度目は、一度目の反省を生かして、出来るだけ書店の内容を把握してから本を選びました。また、迷う時間を少なくして、出来るだけ直感で様々なジャンルを選んでいくことが出来ました。ずっと書店内を歩き回っていたので、集中力が切れて足もけっこう疲れましたが、時間も多く取れたので前回よりたくさんの本を選べて満足でした。
 文学・言語研究の本や、教養、小説などを中心に選びました。万人受けするかどうかは分かりませんが、これから図書館の本として多くの人に利用してもらえると嬉しいです。自分の「読みたい」だけでなく、他人に「読んでほしい」と思って本を選ぶ経験は無かったので、貴重な体験ができたと思います。たくさんの本を一度に選ぶことはなかなか出来ないので、また機会があったら参加してみたいと思いました。