経済学部 石川 路子先生へのインタビュー

法学部4生 Mさんが、経済学部 石川 路子先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

 

 

Q.読書歴は?

幼少の頃から、絵本は好きでした。当時の絵本を読み返すこともあるのですが、今でもテンションが上がります。

 

Q.読書頻度は?

研究の為の読書は、頻繁にしていますが、趣味の読書は、最近は忙しいのであまり読めておらず、週末に時間が空いたら小説を読むぐらいです。
昔は、今よりも通勤の時間が長かったので、電車で一日一冊のペースで読むこともありました。

 

Q.好きな作家は?

私が好きな作家は、伊坂幸太郎や萩原浩、鷹井伶です。
特に伊坂幸太郎が好きで、新作が出れば絶対買うようにしています。

 

Q.紙派ですか?電子派ですか?

私は、紙派です。電子書籍は、目が疲れますし、頭に入ってくる感じがしないので、紙で読むようにしています。

 

Q.どのように本を選んでいますか?

好きな作家の本は、読むようにしています。あとは、新聞に本を紹介している欄があるのですが、そこでまったく自分とは関係がないジャンルで、面白そうと思った本を買う事もあります(失敗することもありますが)。

 

Q.学生に読んでほしい本

私は、人それぞれの好き嫌いがあると思うので、この本を読みなさいって言うつもりは無いです。わずかでもいいので自分が、「おいしそうだな」と思った本を読んで欲しいです。

 

Q.学生に向けて

本は、質問にしか答えないAIと違い、自分が、知らないし問いてもいない答えも教えてくれるすごいものなので、本を読むという事は重要であると思います。
最後まで読み切る必要はありません。ハマらなかったら、途中でポイしても良いですし、最初は、一冊の中で、面白いと思った一部分だけを吸い取ることから始めて、徐々に慣れていけばいいと思います。

 

【感想】

インタビューをする中で、先生の伊坂幸太郎への想いが強く伝わってきました。
私は、伊坂幸太郎の作品は、あまり読んだことはありませんが、今度読んでみたいと思います。
最後にはなりましたが、お忙しい中ご協力くださりありがとうございました。

 

(インタビュアー: 法学部4生 Mさん

法学部 M先生へのインタビュー

法学部4生 Mさんが、法学部 M先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

 

 

Q.読書歴は?

小学生の頃から本を読んだり、文章を書いたりすることが好きでした。学校から配布される国語の教科書は、配布されたその日に全部読むタイプの子どもでした。当時は、星新一のショートショートをよく読んでいて、自分でショートショートを書いたりすることもありました。
また、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』を初めて読んだときの興奮は今もよく覚えています。
中学生の頃から、いわゆる社会派小説や歴史小説を読むようになりました。

                                  

Q.好きなジャンルは?

私は、SF小説や歴史小説、社会派小説が好きです。

 

Q.紙派ですか?電子派ですか?

私は、断然紙派です。紙でずっと読み続けてきたので、馴染みがありますし、本特有の紙やインクのにおいが好きです。

 

Q.学生に戻れるとしたら読みたい本は?

学生時代に戻れるとしたら、もう少しSF作品を読みたいですし、全く読んだことのないライトノベルも読んでみたいです。

 

Q.お気に入りの一冊は?

私のお気に入りの一冊は、立花隆の『青春漂流』(講談社、1988年)です。この本は、ジャーナリストである立花隆が、新進気鋭の11名の若者にインタビューしてまとめた本です。すべてのインタビューを終えた著者が「あとがき」で「青春時代をいかに過ごすべきか」を論じており、衝撃を受けました。私の人生に対する態度を決定づけたお気に入りの一冊で、みなさんにもぜひ読んでほしいです。

 

Q.先生のとっての本の魅力とは?

私にとって本の魅力は、自分が体験できないことを追体験することが出来ることです。
そして、これは、社会派小説の魅力になるのですが、本来は、複雑な世界・社会を簡素に描いているので、それを理解する手掛かりにもなることです。

 

Q.学生に読んで欲しい本

法学部の教員としては、城山三郎や山崎豊子の作品をおすすめします。日本社会の仕組みを楽しみながら理解できる点が魅力です。

 

Q.学生に向けて一言

20代のいまだからこそ持てる、みずみずしい感性があると思います。先入観なく本と出会える今のうちに、できるだけ多くの本に触れてほしいです。その読書体験は、後になって読み返したときに、自分の変化に気づかせてくれると思います。

 

【感想】

ここには残念ながら記載しきなかったのですが、たくさんの面白い本を先生にはご紹介していただいたので、ぜひ自分でも読んでみたいと思います。
最後になりましたが、お忙しい中ご協力くださりありがとうございました。

 

(インタビュアー: 法学部4生 Mさん

望月麻衣著 『満月珈琲店の星詠み』

 

 

法学部 2年生 Iさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 : 満月珈琲店の星詠み
著者 : 望月麻衣著 ; 桜田千尋画

出版社:文藝春秋
出版年:2020

この物語は桜田千尋という方の『満月珈琲店』というイラスト集にインスピレーションを受けて書き下ろされた小説という珍しい特徴がある。そのため作中に出てくるメニューもフルカラーイラストで見る事ができ、より一層物語に没入することができる。皆さんぜひ満月珈琲店で調べてみてほしい。とても綺麗でかつ気分が落ち着く優しいイラストが見られる。

満月の夜限定で色んな場所に気まぐれに現れるという、喫茶店「満月珈琲店」では、直立歩行の巨大な猫のマスターと店員が働いており、それぞれのお客さんにぴったりな極上のスイーツとドリンクでお客さんをもてなす。そんな店に導かれた様々な人々の視点で物語が紡がれていく。スランプに陥ってしまったシナリオライターや不倫しそうになったディレクター、恋する実業家など幅広い。しかしそれぞれに共通点がありリンクしていく。彼らの共通点は何で、どうしてこの店に導かれたのか是非読んでみてほしい。

この話のモチーフの一つに占星術がある。そもそも作者さんが占星術を信じ、それに従って行動する人であり、本作では西洋占星術講師の監修も入っているため、作中で猫のマスターが占星術を行うが、その内容はとても本格的で面白い。占星術という言葉は知っていてもその内容など全く知らなかったので、理解が少し難しかったが非常に興味深くおもしろかった。特に作中の「四千年前の人間も現代の人間も、知識量に差に差はあっても、創造性や思考力に差があるわけではない。当時の人はそれを占星術に注ぎ込んだのです。それは占いではなく、学問つまり科学でした。」という会話は今までの自分の偏見が変わる物だった。占星術や神学や蘭学など当時の最先端の学問もリスペクトすべきだと思った。

またクラシック音楽もこの物語のキーの一つで、様々な名曲が出てくる。「愛のあいさつ」や「悲愴」などでこれを機に聞いてみるとより物語の中に入って登場人物の心情がわかるような気分になれた。心が休まる時間となるので疲れた時に是非読んでほしい。

夕木春央著 『方舟』

 

 

法学部 2年生 Iさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 : 方舟
著者 : 夕木春央

出版社:講談社
出版年:2024

本作品は10人の人間が閉鎖空間に閉じ込められ、殺人事件が起こるというミステリー作品でよく見られる状況から始まる。しかしここからが従来のミステリーと違うところで、この空間にはタイムリミットがあり、それを超えてその中にいると死んでしまう。その閉鎖空間から脱出するためには誰か1人の命を犠牲にする必要がある。「その1人は殺人犯であるべきだ」と全員一致で決まり犯人探しが始まる。そんな中で殺人事件が立て続けに起こってしまう。そんなことをすれば更に証拠が増え、犯人だとばれる確率が増えて、生贄になる確率が上がるのに何故か?手掛かりが増えるので新たな殺人を心のどこかで喜んでしまうほど追い詰められた極限状態の人々が描かれる。

10人が閉じ込められた場所は方舟と呼ばれる3層構造の地下施設であり、出入り口への道が岩に塞がれている。更に地下水が流入し始め一週間で方舟全体が水没してしまう。岩をどかすギミックを発見したが、どかした人は方舟から出られなくなるというまさしく生贄になってしまう。そんな中起こる目的の分からない殺人事件たち。犯人はなぜそんなことをするのか、そして犯人はだれなのか主人公の柊一の視点で物語は進む。

人々のタイムリミットが近づく中での心情の変化や、地下という昼夜もわからず新鮮な空気も吸えない息苦しさ、仲間の中に潜んでいるはずの殺人犯への恐怖がとても秀逸に描かれていて、読んでいて怖く息苦しくなりながらもページをめくる手が止まらなかった。

この話の結末の衝撃は凄まじく、暫くそれは収まらなかった。私が今まで読んできたミステリー小説は結末を知るとスッキリとするような感覚になることが多かったため、この作品は異質であり、これからもふとした時に思い出すようなインパクトを残していった。ぜひともいろんな人に読んでもらいその感想を聞きたい作品であり、ミステリーを読む人、あまり読まない人どちらにもおおすめできる一冊である。

フランツ・カフカ著 『変身』

 

 

知能情報学部 3年生 Sさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 : 変身
著者 : フランツ・カフカ [著] ; 高橋 義孝訳

出版社:新潮社
出版年:1952

フランツ・カフカの『変身』は、ある朝突然巨大な虫に変わってしまったグレゴール・ザムザの姿を通して、人間の存在価値や社会との関係を鋭く描いた作品である。本作の特徴は、非現実的な
設定が冒頭から提示されるにもかかわらず、その原因や理由が一切説明されない点にある。この不条理さこそが、読者に強い違和感と問いを投げかける。

グレゴールは家族を養うために働く存在であり、虫に変身した後もまず仕事の遅刻を気にする。
この姿から、彼が一人の人間としてではなく「役割」として生きてきたことが分かる。変身によって労働能力を失った瞬間、家族の態度は徐々に冷淡なものへと変わり、彼は家族の中でも不要な存在となっていく。ここには、人間が社会や家族の中で「役に立つかどうか」によって評価される残酷な現実が表れている。

また、グレゴール自身も最後まで強く抵抗することなく、状況を受け入れていく。この態度は、彼
がすでに人間であった頃から抑圧された生活を送っており、自我を持つことを諦めていたことを示していると考えられる。つまり、虫への変身は突然の出来事でありながら、精神的には以前から「人間らしさ」を失っていたとも言える。

『変身』は単なる怪奇小説ではなく、近代社会における労働、家族、孤独といった問題を象徴的に
描いた作品である。カフカは極端な設定を用いることで、人間が社会の中でどれほど簡単に疎外
され、存在を否定されうるかを読者に突きつけている。本作は現代においてもなお、人間の価値
とは何かを考えさせる力を持つ作品である。

夏目漱石著 『こころ』

 

 

知能情報学部 3年生 Sさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 : こころ
著者 : 夏目漱石

出版社:新潮社
出版年:1914

夏目漱石の『こころ』は、「先生」と「私」、そして「K」を中心に、人間の内面に潜む孤独や罪悪感を描いた作品である。私がこの作品に興味を持ったきっかけは、高校生の時に国語の教科書で一部を読んだことである。教科書では物語の一部分しか扱われていなかったが、先生の謎めいた態度や重苦しい雰囲気に惹かれ、全文を読んでみたいと感じた。そこで改めて作品を通読し、その印象は大きく変化した。

物語前半では、「私」が先生に強い関心を抱き、たびたび訪問する様子が描かれる。先生は知的
でありながらも人との距離を保ち、世間や他者をどこか信用していないように見える。この姿は、
高校生の頃には単に「暗い人物」という印象でしかなかったが、読み進めるにつれて、人間関係
の中で傷つくことを恐れる姿であると理解できるようになった。

物語後半で明かされる先生の過去、とりわけ K の死に対する罪悪感は、本作の核心である。先
生は自分の幸福を優先した結果、友人を死に追いやったという意識を生涯抱え続ける。その罪
の重さが、先生を孤独へと追い込み、最終的な選択へと向かわせたと考えられる。この部分は、
高校生の頃には理解しきれなかったが、大学生となった今読むことで、人間のエゴや弱さとして
現実味をもって感じられた。

また、明治天皇の崩御と乃木希典の殉死は、時代の終わりを象徴する出来事として描かれてい
る。先生の死は、近代化の中で生き方を見失った一人の人間の悲劇であり、時代とのずれを抱
えた存在の象徴とも言える。

『こころ』は、成長や立場の変化によって受け取り方が変わる作品である。高校生の時に感じた
違和感が、大学生になった今では人間理解へとつながり、この作品が長く読み継がれてきた理
由を実感した。