図師宣忠(文学部)『史料と旅する中世ヨーロッパ』

■『史料と旅する中世ヨーロッパ
ミネルヴァ書房 , 2025.4
■ 請求記号 230.4//2143
■ 配架場所 図書館1階・教員著作コーナー
■ 編著者 図師宣忠 (文学部), 中村敦子, 西岡健司編著

<自著紹介>
過去の世界を解き明かすには、現代に残された「史料」(=証拠・手がかり)が必要となります。本書には、中世ヨーロッパを生きた人々(国王、皇帝、教皇から都市民、農民に至るまで)の痕跡をさまざまな史料のなかに探り、過去の現実に迫るためのアプローチが紹介されています。執筆者が「とっておき」の素材をもとに、それぞれの史料を紐解き、そのおもしろさを示していますので、みなさんもぜひ中世への「旅」に出かけてみませんか? 本書には、与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、歴史的な事象を多角的に捉え、自分の頭で考えてみるためのヒントが詰まっています。

九鬼周造博士の書き入れがある『Propos sur le temps (時間論)』をデジタルアーカイブから公開しました

 甲南大学図書館の九鬼周造文庫で保管されている、哲学者・九鬼周造博士の『Propos sur le temps (時間論)』を、甲南大学デジタルアーカイブから公開しました。

Propos sur le temps (時間論)  
https://archive.konan-u.ac.jp/il/meta_pub/G0000861konanu_L00403

 『Propos sur le temps』は、九鬼博士がフランス留学中の1928年にPhilippe Renouardから出版されたものです。

 九鬼周造文庫で保管されている九鬼博士の著作のうち、九鬼博士本人による書き込みがある手沢本はこれまで「『いき』の構造」と「偶然性の問題」を 甲南大学デジタルアーカイブ から公開しておりましたが、新たに「Propos sur le temps」を追加しました。
 「Propos sur le temps」関連では、他に1928年にフランス Pontignyで行われた講演の原稿もデジタルアーカイブで公開しています。(草稿・原稿類>タイプ原稿)

 九鬼周造文庫の資料は、資料保護のために利用を制限しています。原稿やノートなど、甲南大学デジタルアーカイブから公開している資料、電子化が完了している資料は、原本をご利用いただくことはできません。
 九鬼博士の旧蔵書のご利用については、貴重資料の利用案内をご確認ください。収蔵されている本は、甲南大学機関リポジトリから公開している『九鬼周造文庫目録』でご調査いただけます。
 ご質問は、甲南大学図書館ホームページのお問い合わせフォームからご連絡ください。

和漢籍資料の整理作業を行いました!(8/25,29)

8/25、29の二日間、書庫にある和漢籍資料の整理作業を行いました。
今回はライブラリーサーティフィケイトで応募のあった2名と学芸員課程の履修者2名にお手伝いをいただきました。

整理する資料は「金正宗文庫」です。
金正宗文庫とは
https://www.konan-u.ac.jp/lib/blog/archives/6123

寄贈いただいた資料を受入後、登録番号順に配架してあるのですが、分類別になっておらず、シリーズものが泣き別れていたりしています。
そのため利用しづらい状態になっていたので、分類順に並べ替えていきます。
対象はほぼ和装本で、その冊数は約2,500冊!

<1日目>
作業の前に手洗いをし、腕時計などひっかかりやすそうなものは外してからスタートします。
貴重書は白手袋をして扱うと思われがちですが、手袋をすることで手の触覚が鈍って事故につながる恐れがあり、また、手袋が和紙の繊維にひっかかって破損してしまうこともあります。
そのため、作業前には手洗いをし、きれいな素手で資料を取り扱います。
1人がリストの登録番号と分類番号を読み上げ、書架から3人がかりで捜索します。が、似たような番号がたくさんあるのでなかなかみつかりません…。
非常に根気のいる作業を黙々と続け、、すべての資料を並べ替えることができました!
Yさん、Oさん、お手伝いどうもありがとうございました!!

<2日目>
1日目に並べ替えが終わった資料には分類番号と登録番号が書かれたスリップが挟んであります。このスリップ1枚1枚に「金正宗文庫」というハンコを押していきます。他の和装本と紛れてしまってもこのハンコが押してあれば一目で「金正宗文庫」とわかります。
1日目の作業も地道な作業でしたが、こちらも地道な作業です。書庫の中でひたすらハンコを押していきます。
そして、こちらもすべての資料にハンコを押すことができました!
Nさん、Yさん、お手伝いどうもありがとうございました!!

参加いただいた学生さんからは「普段なかなか和漢書に触れる機会がなく、ハンコを押している時に見知った本の名前が出てくるなど、貴重な体験で楽しかったです。また機会があれば参加したいと思いました。」という感想をいただきました。大変な作業でしたが、楽しかったと言っていただけて、本当によかったです。またのご参加をお待ちしております!

KONAN ライブラリ サーティフィケイトでは、本を読む以外にも、ボランティアなど図書館でしか経験できないイベントにもご参加いただきます。今回のように普段触れることのできない貴重な資料を扱うこともあります。
自分も参加したい!と思った方、ちょっと興味あるかなと思った方、一緒に活動しませんか。
ご参加をお待ちしています!

KONANライブラリーサーティフィケイト

簡易保存箱(カイル・ラッパー)を作成しました(8/21,9/12)

KONANライブラリーサーティフィケイト活動の一環として、簡易保存箱(カイル・ラッパー)を作成しました。8/21は文学部1回生のOさんとKさんに、9/12は文学部3回生のYさんにお手伝いいただきました。
まず午前中はどんな感じで作業するかを一通り体験するため、各自が持参した文庫本に合うサイズで箱を作成します。

皆さんさくさくと作業を進め、予定よりだいぶ早く簡易箱ができました!

そこで、予定を前倒しして午前中から図書館資料用の簡易箱の作成に取り掛かかることにしました。古い洋書や表紙が崩れそうな和本、原稿用紙、古いスクラップブック等々、古色蒼然とした資料が登場しました。その中から比較的サイズが計測しやすそうなものから作成してもらうことになりました。

古い資料は歪みなどがあるため、複数個所を計測する必要があります。また、図書館資料用には中性紙の1ミリボードを使用するため、折り曲げるのも大変です。それでも皆さん飲み込みが早く、お昼休憩を挟んで、3箱ずつ作ってくれました!最後はさすがにだいぶ疲れてしまいましたが、気力を振り絞ってやり遂げてくれました。

皆さんから感想をいただきました。
Oさんの感想
作業の中で古い資料に触れることができ、貴重な経験をすることができました。私はあまり器用さに自信がなかったのですが本日の活動を通して自信が持てるようになりました。 また教えていただいた箱は簡単に作ることができるため家など身近なところでも使っていきたいと思いました。
Kさんの感想
保存箱作成ボランティアで初めて図書館のボランティア活動に参加させていただきました。参加させてもらって、図書館の裏側のお仕事や本のことについて知ることができ、貴重な本に触れることもできて、とても貴重な体験ができたなと感じました。また、保存箱作成も、とても簡単に作れるのに、本を綺麗に保存しておけるとてもすごいものの作り方を知ることができて、家の本でも大切に置いておきたい本に作りたいなと思いました。ただ、紙の素材が図書館の本用のものが硬く厚くて、なかなかに力仕事で、ミリ単位の採寸だったので硬い紙でするのは大変だなと感じました。けれど、今回のボランティアに参加できて本当に良かったです。
Yさんの感想
私は、博物館学芸員課程をとっており、歴史資料に触れる機会を得たいと考えていたため、今回のボランティアに参加させていただきました。カイルラッパー作りは、用紙を切り取ったり、折り目をつけたりする過程で生じた数ミリのズレでも、できる箱の大きさがかなり変わってしまうため、とても難しかったです。しかし、緊張感がありながらも、図書館の職員の皆様と、楽しく作成することができました。今回の体験を、自身の学びや励みとし、今後に活かしていきたいと思います。

Oさん、Kさん、Yさん、どうもありがとうございました!

KONAN ライブラリ サーティフィケイトでは、本を読む以外にも、ボランティアなど図書館でしか経験できないイベントにもご参加いただきます。今回のように普段触れることのできない貴重な資料を扱うこともあります。
自分も参加したい!と思った方、ちょっと興味あるかなと思った方、一緒に活動しませんか。
ご参加をお待ちしています!

KONANライブラリーサーティフィケイト

ブックハンティングツアー(店頭選書)を行いました!

2025年8月7日(木)、ジュンク堂書店三宮店において、学生と図書館職員によるブックハンティングツアーを行いました。当日は、岡本キャンパス学生3名・ポートアイランドキャンパス学生2名の参加があり、職員とともに図書館に置きたい本を書棚から選び、ハンディーターミナルを使って本にあるISBN(バーコード)をスキャンして選書しました。

参加された学生さんの感想です*

法学部 4年

選書では、普段足を運んでいるコーナーであっても、他の図書館利用者も読むような本を選ぶという事を考えてコーナーに行ってみると、まったく違う見え方となりました。私は、ブックハンティングツアーには、2回目の参加だったのですが、それでも新鮮な体験であり、とても面白い時間を過ごすことが出来たので、参加して良かったと思いました。

文学部 2年

今回のブックハンティングツアーでは「甲南大学生」の視点から幅広い研究に活かすことができそうな図書を選書する力を得られたと思います。自分の研究基準で選書するのではなく、学部学科関係なく知識や参考を得られる良書を見極めることを目標に取り組みました。最初は不安だった機械での読み取りもスムーズに進み、広い書店内を移動しながら時間いっぱい活動できたことが何よりも良かったです。次の機会があればぜひ参加させていただきたいと思います。ありがとうございました。

文学部 2年

今回初めてブックハンティングに参加しました。図書館の利用方法とは少し異なっていて、目的の本をはじめから見つけておくのではなく、本との新しい出会いを楽しめました。もちろん、大学で専門的に学んでいる分野の本は興味深いものが多く、読んでみたいと思う本がたくさんありました。加えて、異なるジャンルからも本をスキャンすることも、とても楽しかったです。本が好きな私にとっては、棚いっぱいに本が敷き詰められている空間は、ワクワクしました。今回選んだ本の中から新しく図書館に入った本があれば、読んでみたいと思います。貴重な経験をありがとうございました。また、別の企画にも挑戦してみたいと思います。

フロンティアサイエンス研究科 2年

自分の興味のある本から、いつもは見ないジャンルの本まで興味を持つことができて楽しかったです。 
自分自身もそうですが、ネットですぐに情報が入るご時世に、あえて本を読んで情報収集する人は、その分野について信頼性のある情報を得たいと考えている人だと思います。また、ファーストの図書館は科学本に偏りすぎていると感じています。そこで今回のブックハンティングは、より幅広い分野に対して初心者向けからもう少し踏み込んだレベルの本までを意識して選んでみました。というのも、私は大学でDNAをメインに学んできましたが、就職後はIT系という未経験の畑の違う分野に行きます。就職前にある程度知識を身につけておきたいと思ったものの、ウェブ上の情報は誰でも発信できるため不安です。その点、専門家によって校閲された本というのは、未経験の分野を学ぶ上で安心して取り入れられる貴重な情報源です。
私は新しい分野に挑戦する人に、「知識という名の勇気」を持ってほしいです。だからこそ、もっと多様な分野の入門書や応用書がファースト(ポートアイランドキャンパス)の図書館に置かれることを望みます。


オープンキャンパスで図書館ボランティアをしていただきました!

 

8月2日(土)、3日(日)にオープンキャンパスが開催されました!

図書館もオープンキャンパスにあわせ、高校生の方をはじめとした来場者の方に自由に見学していただけるようにしています。

毎年ライブラリサーティフィケイトご参加の方にボランティアをお願いしています。
今年は2日に1名、3日に2名の学生さんにご参加いただきました。
毎年大人気のボランティアなのですが、今年もすぐにご応募いただき大変ありがたかったです!

 

図書館の入り口で、見学に来られた方を誘導していただくのが主なお仕事です。
今年は約1,800人もの方が図書館を見学に来られました。

 

 

 

みなさんとても上手にスムーズに誘導してくれて、とても頼もしかったです!

暑い中、お疲れさまでした!
またほかのボランティアでもお会いできることを楽しみにしています😊

 

ライブラリサーティフィケイトに参加していなければ経験できないイベントやボランティアがたくさんあります。ライブラリサーティフィケイトへのご参加お待ちしています!

ライブラリサーティフィケイトについて