2-1. 学生オススメ」カテゴリーアーカイブ

店頭選書コーナー

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第1回店頭選書で選書した本は
図書館1階新着コーナーの左隣『特別企画コーナー』に並べています。
(一定期間を過ぎると通常書架に並びます。)

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参加した学生さんに“おすすめ本レビュー”を書いてもらいました。
気になる本があれば是非読んでみてください。
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ご協力いただいた学生さん、ありがとうございました。
図書館では年1~2回店頭選書を実施しています。
興味を持った人は是非次回参加してみてくださいね。

あさのますみ『ヒヨコノアルキカタ』

 文学部 2年生 中西聖也さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名:ヒヨコノアルキカタ
著者:あさのますみ:文 あずまきよひこ:絵
出版社:KADOKAWA  
出版年:2015年

 浅野真澄さんには二つの顔があります。ひとつは「声優」として声の仕事をすること。もう一つは、「作家」として絵本や児童書といった文章を書くこと。
 この本は、あさのさんが「はじめて」をテーマに書いたエッセイ集です。子供の頃から大人までの様々な思い出を書かれています。イラストを担当するのは漫画「よつばと!」で有名なあずまきよひこさん。エッセイ一つ一つに、あさのさんをヒヨコに見立てたイラストを書かれています。
 この本を読んだとき、「あ、私がいる」と思いました。きれいな石を大事に持っていた幼稚園の頃「宝物」。運動神経の悪かった小学校時代「反抗」。青春っていったいなんだろうと思った中学時代「青春」。なんだかどこかで見たことある。私にもこんなときあった。そう思ったとき、あさのさんにとても親近感を覚えました。自分の子供時代を思い出させてくれる作品でした。この作品は、懐かしさ、純粋さが詰まっていました。でも、この作品はただ子供時代だけを書いているわけではないのです。
 このエッセイの真の魅力は、「子供の頃」と「大人になった今」につながりを感じられることだと思います。おばあちゃんの家に泊まって、初めて習字を教えてもらった「習い事」。子供のあさのさんの純粋さ、おばあちゃんの温かさを感じられる素敵なお話です。では、大人になった今はどうでしょうか。おばあちゃんはもう病院暮らし。お別れが近くなってくる「覚悟」。病室には習字の作品が置いてありました。小さい頃の温かい「思い出」が、私の心にグサリと刺さりました。このエッセイには、このように過去と現在のつながりを感じられる部分がいくつもあり、心を揺さぶります。
 絵本のような優しい文章・やわらかいイラストが魅力的です。ひとつのお話は約6ページ。どこから読んでも、きっとあさのさんのことが好きになると思います。この本を読んで、自分の「思い出」にも目を向けてみてはどうでしょうか。きっと、良い読書体験になると思いますよ。 

坂木司『シンデレラ・ティース』

 文学部 2年生 匿名さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

 

書名:シンデレラ・ティース
著者:坂木司
出版社:光文社  出版年:2006

 歯医者についてどのような印象がありますか。私は、歯の矯正で歯医者への通院経験がありますが、「歯を治療してくれる場所」という、漠然としたイメージしか持っていませんでした。この本を読んで、歯医者の仕事や歯についての知識が増え、理解が深まったように感じています。

 この物語の主人公は、小学校の低学年の頃、子供へのケアが不十分な歯医者での治療を経験したために、歯医者への苦手意識を強く持ってしまっている、大学二年生の女の子、サキです。サキは母親の計略に引っかかり、叔父の勤める歯科医院で受付のアルバイトをすることになってしまいます。歯医者の受付嬢として患者に接し、クリニックに持ち込まれる歯と患者の心に関する問題を個性豊かなスタッフ達と解決していくうちにサキは、歯医者に対するマイナスイメージを克服し、成長していくというストーリーです。

 私がこの本をおすすめする理由は三つあります。

 まず一つ目は、物語が進んでいくにつれて、少しずつ苦手を克服し、成長していくサキの様子を感じ取れるからです。前に進んでいく主人公を見て、自分も頑張ろうと、勇気をもらえるのではないのでしょうか。

 次に二つ目は、一つ一つの謎や問題に真摯に向き合い、歯だけではなく患者の心までをも救うために最善を尽くすスタッフの姿に感銘を受けたからです。

 最後に三つ目は、生き方や考え方についても教えてくれる本だと思うからです。上辺だけでなく内面を見て人を理解することの大切さや健康に人生を楽しむために必要なことなどを感じ取ることができました。

 歯医者への認識を新たにするためにも、サキの忘れられない夏を体験してみて下さい。また、このお話の姉妹編に当たる物語が存在します。サキとメールのやり取りをしている“ヒロちゃん”が主人公の「ホテル・ジューシー」というお話です。サキとヒロの二人の物語をぜひ読んでみて下さい。

 

『壬生義士伝』(下)

法学部3年 岡川裕貴さんからのおすすめ本

著者: 浅田次郎
タイトル: 壬生義士伝(下)
出版者: 文藝春秋
出版年: 2000
配置場所: 図書館 2階中山文庫一般
請求記号: 913/A/2

この本は上・下あり、歴史好きにはたまりません。
時代は江戸時代末期、新撰組での話です。
吉村貫一郎を中心に物語は、シリーズ後半になると加速していきます。
因みに私の好きな人物は左利きの斎藤一です。

『とびっきりの南の楽園』

3年 Book Centipedeさんからのおすすめ本

著者: 高砂淳二
タイトル: とびっきりの南の楽園 : 海とリゾート…もうひとつの素顔
出版者: 光文社
出版年: 1999
配置場所: 図書館 2階中山文庫一般
請求記号: 748/TA

波、陽光、ヤシの木…
景色を楽しんでください(笑)
きっと下手な本を読むより時間がかかるでしょう。
感性のある人なら、写真をながめるたび“音楽”が聞こえるかも。

『だから、新書を読みなさい』

経済学部4年 孤独に夢想する散歩者さんからのおすすめ本

著者: 奥野宣之
タイトル: だから、新書を読みなさい : 情報を逆張りでインプットする技術
出版者: サンマーク出版
出版年: 2009
配置場所: 図書館 2階中山文庫一般
請求記号: 019/O

『情報は1冊のノートにまとめなさい』と同著者。曰く、新書はインターネットや雑誌よりも信憑性が高く、単行本よりも安く入手でき、新鮮な情報が新聞よりも詳細に知る事ができると主張。
就職活動前に読む事で、戦線に有利に立つ事ができるでしょう。
演習(ゼミナール)で発表や報告書(レポート)を作成する際にも役立ちます。是非ご一読を!
*唯一、釈然としないのは、どうしてこの本自体が単行本の型で出版されたかという事です。