5-2.教員インタビュー」カテゴリーアーカイブ

知能情報学部 S先生へのインタビュー

知能情報学部 3年生 藤澤 舞さんが、知能情報学部 S先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.本は月に何冊ぐらい読んでいますか?

A.研究に関係する専門書はパラパラ読む程度です。趣味で読む本は、そのときによりますが、月に2,3冊程度です。理想は、毎日1冊ぐらい読みたいのですが。

Q.おもにどのジャンルの本を読んでいますか?

A.ジャンルより著者で選ぶ事が多いです。ありがちですが、東野圭吾さんや池井戸潤さん、天童荒太さんの本は好きです。

Q.情報分野に興味を持ったのはいつですか。

A.あまり意識はしていませんでしたが、小学生のとき両親が家に買ったPCがきっかけでした。当時は今のようなゲームソフトはあまりなかったので、雑誌に掲載されていたゲームのプログラムを打ち込んで遊んでいました。そのうち、自分でもプログラムをするようになりました。

Q.学生に海外留学するとすれば、いつをオススメしますか。

A.目的によって違います。海外で働くことを目的とするなら、効率が良いのは大学院の修士課程に入って就職することをおすすめします。ネイティブのような言語習得を目的とするなら、なるべく早く、理想的には小学校低学年ぐらいが良いです。

Q.最後に、今の大学生におすすめしたい本はありますか。

A.知能情報学部の学生には、「理科系の作文技術」をおすすめします。あとは何を読むかより、できるだけたくさんの本を読んでほしいです。英語が好きな人は、小学生レベルのものでも構わないので、英語の本を読んでみるのも良いです。

感想:お忙しい中、長く時間をとって頂きインタビューしました。最初のインタビューでとても緊張しました。しかし、親切に私のインタビューに答えて頂き、専門分野のお話も聞くことができてうれしかったです。また、このインタビューを通して先生の新たな一面を垣間見ることができて楽しかったです。

<S先生おすすめの本>

木下是雄著『理科系の作文技術』中央公論社 ,1981年

木下是雄著『理科系の作文技術』中央公論社 ,2002年

(インタビュアー:知能情報学部 3年 藤澤 舞

文学部 子安 増生先生へのインタビュー

知能情報学部 3年生 藤澤 舞さんが、文学部 子安 増生先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.本は月に何冊ほど読みますか。

A.甲南大学に特任教授として赴任してからの4年間で毎年平均90冊読んでいます。おもに通勤時間を使って読書をしています。

Q.どの分野の本を読みますか。

A.歴史関係の本をよく読みます。日本史と西洋史の両方が好きで、授業で担当している科目に役立っています。心理学史Ⅰ(西洋における心理学の発展についての授業)を毎年担当しています。

Q.人生を変えた本はありますか。

A.あります。精神科医の作家、北杜夫さんの芥川賞受賞(1960)作品『夜と霧の隅で』です。ナチスの精神病者迫害に抵抗する精神科医の苦闘を描いた小説です。これは高校生のときに大学で心理学を学ぼうと思ったきっかけの1つです。

Q.今の大学生におすすめしたい本は何ですか。

A.文学部人間科学科の新入生に『マシュマロ・テスト』という本を薦めています。アメリカの心理学者W.ミシェルらが幼児期の自制心の大切さを心理学実験と追跡調査で調べたものです。これはハヤカワNF文庫に入っています。

感想:非常に短い時間でのインタビューでしたが親切に対応していただき、うれしかったです。また、心理学以外での広域での認知科学についての知識も深く、驚きました。今回のインタビューで自分の専門分野以外の分野でも興味があることについて知ることは重要だと実感しました。


<子安 増生先生おすすめの本>

北杜夫著『夜と霧の隅で』新潮文庫 , 1963年

北杜夫著『夜と霧の隅で』新潮社 , 1977年【所蔵あり】

芥川賞全集 第6巻 北杜夫著『夜と霧の隅で』文藝春秋 , 1982年【所蔵あり】

ウォルター・ミシェル著  『マシュマロ・テスト』ハヤカワNF文庫,2015年

(インタビュアー:知能情報学部 3年 藤澤 舞

法学部 K先生へのインタビュー

法学部 2年生 Kさんが、法学部  K先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

・最近本は読まれますか

 最近では、本よりも論文を読むことのほうが多くなりました。しかし、電車の中で本を読む時間を作っています。読んでいる本としては、研究に直接的に関係はありませんが、経済分野の本も読んでいます。

・大学生時代にどのような本を読まれていましたか

大学1年生の頃は、宮部みゆきなど小説を主に楽しい本を読んでいました。しかし、2年生の頃に友人がよく新書などを読んでいたことがきっかけで、様々な本を読み始めました。その後は司法試験の勉強を行うため、本を読むことは少なくなってしまいました。

・法学の魅力を知ったきっかけはありますか。

 元々は、検察官になりたくて法学の道に進みました。検察官のOBの方にも会い、検察官というものに魅力を感じていました。その一方で、他の職種にもその職種なりの大切さを感じるようになり、進路に悩む場面もありました。2年生から司法試験の勉強を始め、大学院に合格をしました。大学院では何か法学の分野を研究したいという思いもなく、もどかしい気持ちでした。しかし、厳しい先生との出会いもあり、大学院時代に全力で学ぶことで法学の魅力を知ることができました。今考えると、大学生時代の進路についての迷いはある意味よかったのかもしれません。

・学生へのおすすめ本はありますか

 星野さんの『隣人訴訟と法の役割』や、河上先生の『民法入門』は実際にあった事件が具体的に書かれているため読みやすく、おすすめです。さらに上を目指す人には、田中さんの『法的思考とはどのようなものか』が法を深く学ぶことができ、おすすめです。また、歴史から法を学びたい人には、近代日本が法律を自ら作ることのできた背景を探る、内田さんの『法学の誕生』がおすすめです。

・今の学生へ一言ありますか

 若い人はどんどん知識を頭に入れることができます。また、知らなかった知識もすぐに頭に入れることができます。その時、直接役に立つわけではないとしても、若い間に、優れた著書を多く学んで欲しいですね。本を読む際、メモを残しながら読んでみてください。体が動かなければ、脳も動きません。本を読んでいる中で、考えるという作業を入れることをおすすめします。

・インタビューを行った感想

 一対一で長い間対話させて頂くことは、初めてのことであり、とても緊張しました。今回のインタビューを通じて、法学という学問の奥深さを改めて知ることができました。これからも本を読み、新しい知識を入れていきたいと思います。また、インタビューをさせて頂いたことについて、改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

<K先生おすすめの本>

松蔭女子中学校英語科教諭 山田 久美先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、松蔭女子中学校英語科教諭 山田 久美先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

-読むジャンルと感想

新刊、話題書、あとは最近電車の中刷り広告に載っている本を読んでいます。また、仕事上必要なグローバル教育関連や特別支援教育関連の専門書もよく読みます。主に通勤中に読みますが、疲れているときは、思考しながら批判的に読まなければならないような内容は控えて、ミステリーなどで頭をスッキリさせています。読むスピードは速い方だと思います。漫画を読む感覚でななめ読みし、肝心な部分を拾っています。

-高校までの読書と大学以降の読書の意義の違い

高校までは指定図書や関連図書、小論文対策など受験用に薦められた書籍を読んでいましたが、大学になると自分の興味ある内容や教養を深めたいと思える内容など自主的に選んで読むようになりました。自分好みのジャンルを見つけることができました。

-現在好きな作家

カズオ・イシグロ、松本清張、米澤穂信、小川糸、古市憲寿など

-学生へのメッセージ

とにかく多読ですね。好きなジャンルばっかり読むのじゃなくて、いろんなジャンルを読むことが必要です。「一旦読み始めたら最後まで読まなあかん」「最後まで読めば良さが分かるかもしれん」などと思っている人もいるかもしれませんが、テレビ番組を見ていてチャンネルを変える感覚で、読み始めて面白くないと感じたら途中で読むのをやめて別の本を読むのもいいと思います。例えば、上巻を読んで面白くないと思ったら下巻は読まないとかですね。しばらく経ってまた読み直してみようと思ったら、そのときに読めばいいと思います。自分で読書スタイルに対するハードルを高くしないことが読書を継続させるコツですね。あと、司書さんと仲良くなればコアな本とか教えてくれますよ。

(インタビュアー:文学部 3年生 Y)

大阪大学文学部  Y先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、大阪大学文学部  Y先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

-本を読み始めたきっかけ

近所の文具店に売っていた岩波文庫に興味を惹かれ、大人への憧れから中学生の頃から文庫本を読み始めた。イギリス文学を研究していた父も「文庫だけは何冊でも買ってあげるから惜しみなく読みなさい」と後押ししてくれたおかげで岩波文庫を読破した。高校時代は試験前になると現実逃避すべく読書に没頭したが、こういうのは人間の習性なんだろうな(笑)。

-大学時代に読んで感銘を受けた本

やはり卒論で扱ったドクター・フォースタス。これだ、という直感があった。というのも当時既存の研究にはなかったシェイクスピア解釈の新たな糸口として学部生ならではの斬新な切り口を卒論で論じた。自分の生涯の研究テーマが決まった。

-読書の意義とは

メディアや今流行りのYouTubeといったいわゆる受動的情報源に比べ、読書というのは能動的なアプローチが必要となり、それなりに頭を使う。だからこそその情報が正しいのか自分の判断で見極める力を養うことができる。

-学生への助言

阪大文学部の学生と甲南生は読書量に圧倒的な差がある。阪大生は本当にたくさん読んでいる。読むということは「引き出しを持つ」ということであり、それは同時に文学を学ぶ上での「基礎体力を養う」ことになる。知識の引き出しがなければいくら文学的才能があっても優れた文章力を持っていても、何も深く論じられない。読むのが遅くてもいい。読んだ内容から何かを得られなくてもいい。ただ読んでいる、その話を知っている、ということ自体が重要なのだ。他の文学作品との関連性やより深い読み方が分かってくる、そういう引き出しを自分の中で作ればさらにオリジナリティが増した面白い文学評論ができるようになる。だから学生のうちに読め、ジャンルは問わず本でも論文でも何でもいいから手当たり次第、とにかくたくさん読め。

(インタビュアー:文学部 3年生 Y)

国際言語文化センター 林 修三先生へのインタビュー

文学部 2年生 友江 輝人さんが、国際言語文化センター 林 修三先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

─本を読むのは好きですか。

大好きです。生活の一部なので、質問されるまで考えたことがありませんでした。
本や漫画のどちらも好きで、月に3冊(漫画は除く)は読んでいます。

─どんな本を読まれることが多いですか。

あらゆるジャンルの本を読みます。日本史が好きで、日本の歴史に関係した本が好きです。理屈ではなく、面白そうなものなら時代小説や専門書のどちらも読みます。日本史を通して見てみたいという夢があり、繋がりを楽しむことも多いです。もちろん、中国語や中国に関する本も読みます。

─どういった時に本を読まれますか。

電車の中、喫茶店、自宅です。通勤の際に読むこともありますが、本を読むために電車や喫茶店を利用することもあります。自宅では寝る前に必ず読みます。夜中に目が覚めて読むこともあります。

─中国語に興味を持ったきっかけを教えて下さい。

漢文が好きだったことと、大学受験の時に、隣国でありながら国交が無かったことに興味を覚えました。
中国語の教育は確立していなかったため、それを作っていくことは楽しかったです。中国語を教える際には、お茶会や衣装などを通して、みんなで中国を楽しみ、興味を持ってもらうことも大切にしました。

─中国語を学ぶにあたっておすすめの本はありますか。

長い日中関係がよくわかる、『日本と中国の絆』(胡金定・第三文明社)と、私の40年にわたる中国語教師としての結晶である、『三文字エクササイズ中国語』(林修三・東方書店)です。

─好きな作家や作品について教えて下さい。

浅田次郎『蒼穹の昴』(講談社) / クリシュナムルティ『クリシュナムルティの日記』
(めるくまーる社)

細川護煕『ことばを旅する』(文藝春秋) / 筑紫哲也『旅の途中』(朝日文庫) / 真崎守『老子』(徳間書店)

─先生の考える読書について。

自分を見つめるための読書・楽しむための読書です。

─インタビューを終えて。

お忙しい中、優しく丁寧に対応して頂きました。
大好きで尊敬する先生から、全て記載することが出来ない程の沢山のお話をして頂き、とても楽しく貴重な時間を過ごす事ができました。
また、先生の本に対するお話を伺わせて頂く中で、人生において、「好き」という気持ちの大切さ「人とのつながり」の大切さ「やめないということ」の大切さを学ぶことが出来ました。図書館には館長や職員の好みが出ること(そのため先生は喫茶店の珈琲を比較するように図書館を巡る)や、読めなかった本に対して見方が変化していくこと(良さがわかるようになることや、忘れるため二度楽しめる)など、まだまだ書きたい内容は沢山残っていますが、今回のインタビューでの経験や学んだことを、これからに生かしていきたいと思います。


<林 修三先生おすすめの本>
浅田次郎著  『蒼穹の昴』 講談社,1996年

 

(インタビュアー:文学部 2年 友江 輝人)