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コロナ禍であなたの支えとなった本を募集します!(KONANライブラリサーティフィケイト学生企画)

[KONANライブラリサーティフィケイト学生企画]
コロナ禍であなたの支えとなった本

コロナ禍で様々な日常が奪われた中、あなたの支えとなった本を募集します!
―あなたの支えとなった本が、誰かの支えとなることを祈って―
続くコロナ禍を、ひとりではなくみんなで乗り切りませんか?

アンケート回答フォーム
https://forms.gle/GxAhtna5MEmprbwJ9

【募集詳細や発表方法について】
・webアンケートにて募集します。(本であればジャンルは問いません 。)
・募集した結果は、甲南大学図書館にて展示します。
・所蔵されているものに関しましては、貸出しも行う予定です。
・学外の方も お気軽にご応募ください 結果は甲南大学図書館ブログでも公開予定です。
・複数冊ご応募いただける場合は、冊数分ご回答ください。

※アンケートフォームは何回でもご利用いただけます 。
※募集期間:11月15日 まで (発表は11月下旬か12月上旬頃予定)

PDF版はこちら

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KONAN ライブラリ サーティフィケイトの活動として、本学学生が企画しました。
アンケートでは個人を特定する情報は取得しません。
お気づきのことがございましたら、お問合せフォームからお知らせください。

ライブラリ サーティフィケイト学生企画『本を読む彼女の話』を開催中!

KONAN ライブラリ サーティフィケイトの学生企画展示
『本を読む彼女の話』

期 間:2020年10月7日(水)~11月24日(火)
場 所:図書館入館ゲート前

本を読む登場人物が活躍する物語を集めました。私たちの読む本の中で彼女たちが読んでいる本、気になりませんか?
ここでは、小説と、その中に出てくる本を一緒に紹介しています。是非、読んでみてください。
一つの物語からもう一つの物語へ。彼女たちの読書体験を追うことで、物語はより深く広がり、新たな発見に出会えるもしれません。

企画者:文学部4年 高橋梨華子
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モンゴメリーの『赤毛のアン』、森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』などなど、本を読む女の子が主人公の物語は、いつの時代も本好き女子の心を掴みます。高橋さんも本好き女子の一人ですから、彼女が選んだ物語の主人公が読む本は、面白いに違いありません。「彼女」たちが本を読んでいるシーンには、栞が挟んであるので、手に取ってチェックしてみてください。
ロマンティックな物語ばかりかと思ったら、意外な骨太系もあり、本好き女子の芯の強さも感じられる展示になっているのも見どころです。
展示されている本は貸し出し可能です。この機会に、1冊、読んでみませんか。

文学部 佐伯 暁子先生へのインタビュー

文学部  3年生  友江 輝人さんが、文学部 佐伯  暁子先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q . 本を読むのは好きですか。

A .  好きです。小説を読むのも好きですが、最近は論文を読むことが多いです。

 

Q . どんな本を読まれることが多いですか。

A .  日本語学関係の論文や、感動する小説を読みます。

 

Q .  どういった時に本を読まれますか。

A .  通勤の際には小説を読み、研究室や自宅では論文を読みます。

 

Q .  日本語学に興味を持ったきっかけを教えて下さい。

A .  大学生の頃に日本語学の入門講義を受け、一番身近な日本語の世界にこんなに色んな世界があるんだと驚いたため。

 

Q .  日本語の魅力について。

A .  細やかで繊細な表現ができるところ。

敬語に代表されるウチとソトを意識した、上下関係だけではない気配りを感じることができる日本人らしさが言語にも表れているところ。

 

Q .  日本語学を学ぶにあたっておすすめの本はありますか。

A .  荻野綱男『現代日本語学入門 改訂版』(明治書院)

 

Q .  好きな作家や作品について教えて下さい。

A .  原田マハ『本日は、お日柄もよく』(徳間書店)

 

Q .  先生の考える読書について。

A .  視野が広がるもの。大学での学びの醍醐味は、人とディスカッションをして他者の考え方・見方を知ることだと思うのですが、そのためには、まずは自分一人で考えをよく練った上での思考があり、それをみんなの前で発表し、他者の意見を知ることで深まっていくものだと思います。そのための土台を育てる上で読書は大事だと思います。それは、社会に出てからどんな世界でも必要となるものだから、自分なりに考えを持ち視野を広げる力を養うのも読書かなと思います。

 

─インタビューを終えて。

お忙しい中、気さくに対応して頂きました。

先生が日本語学に興味を持たれた理由や、先生の考える日本語の魅力についてもお伺いすることができて、僕自身とても興味深く、とても良い時間を過ごさせて頂きました。

先生の読書に対する考えは、社会に生きる全ての人がいつまでも大切にすべき考え方だと思いました。僕も学びを深め視野を広げる土台を養っていくために、これからも読書に励んでいこうと思います。

 

<佐伯  暁子先生おすすめの本>

原田マハ 著   『本日は、お日柄もよく』徳間書店 , 2013年

(インタビュアー:文学部  3年  友江 輝人   )

 

オンライン学生選書を実施しました!

 まだまだコロナ禍が落ち着かないなか、例年夏に実施しているブックハンティングツアー(学生店頭選書)も中止せざるをえない状況です。
 そこで、KONANライブラリサーティフィケイトのエントリー学生を対象に、学生が読みたいと思う本を自由に選んでメールで申請してもらうオンライン選書を実施しました。
 学生たちも慣れないオンライン授業で大変なところ、何名かの学生が参加してくださいました。ご協力ありがとうございます!
 すでに所蔵している本などを調査し、最終的に発注したのは26冊となりました。10月上旬には図書館に配架される予定です。
 また実施することもあるかと思いますが、次回はもっとたくさんの人に参加してもらえるよう図書館も工夫したいと思います。
 学生の皆さんの積極的な活動を図書館も支援していきますので、これからもお互いコロナに負けず頑張りましょう!

→発注リストはこちら

国際言語文化センター 要木 佳美先生へのインタビュー

文学部  3年生  友江 輝人さんが、国際言語文化センター 要木 佳美先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q . 本を読むのは好きですか。

A . 好きです。

 

Q . どんな本を読まれることが多いですか。

A . 中国関係の本が多いです。

 

Q . どういった時に本を読まれますか。

A . いろいろなテーマで研究するときに読みます。

 

Q .中国語に興味を持ったきっかけを教えて下さい。中国・中国語の魅力について。

A . 中国を研究するために必要だからです。自分の知らない世界を知りたい。

中国は広大で、歴史も長く、スケールが大きい。中国語は文法がシンプルで学びやすい。

 

Q . 中国語を学ぶにあたっておすすめの本はありますか。

A . 『why ? にこたえるはじめての中国語の文法書』 (相原茂ほか・同学社)

 

Q . 好きな作家や作品について教えて下さい。

A . 中国古典文学では、杜甫、李白。中国古典小説では、『紅楼夢』(曹雪芹)、『聊斎志異』『三国志』『水滸伝』『西遊記』。中国近代文学では、『子夜』(茅盾)、『阿Q正伝』(魯迅)、『家』『寒夜』(巴金)、『駱駝の祥子』『四世同堂』(老舎)。近代西洋文学では、『谷間の百合』『従妹ベッド』(バルザック)、『桜の園』『三人姉妹』『ワーニャ伯父さん』(チェーホフ)、『ボバリー夫人』(フローベル)、『月と六ペンス』『人間の絆』(モーム)、『変身』『城』(カフカ)、『アンナカレーニナ』(トルストイ)、日本古典文学では、『源氏物語』(紫式部)。おすすめの一冊は、『戦争と平和』(トルストイ)です。

 

Q . 先生の考える読書について。

A . 実際の人生で体験することのできない時代や国の事を教えてくれます。

読書は想像力を育て、社会に出た後の人生の力になります。

 

─インタビューを終えて。

お忙しい中、優しく丁寧に対応して頂きました。

好きな作家や作品についてお伺いした所、こんなにも沢山紹介して下さったことから、先生の読書が好きな人柄が目に浮かびます。

好きな本を楽しんでたくさん読んでほしいと、そう述べる先生から「きっと人生の宝物になると思います。」という言葉を頂きました。

今回のインタビューで学んだことをこれからに生かしていきながら、楽しく読書に触れることを続けていきたいと思います。

 

<要木 佳美先生おすすめの本>

トルストイ 著  藤沼 貴(翻訳) 『戦争と平和』岩波書店 , 2006年

(インタビュアー:文学部  3年  友江 輝人   )

 

紺野キリフキ 著 『はじめまして、本棚荘』

 

文学部  3年生 Tさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :  はじめまして、本棚荘
著者 :  紺野キリフキ
出版社:メディアファクトリー
出版年:2010年

もしも本棚だらけのアパートがあるのなら、読書が好きなあなたは入居したいと思うだろうか。

「昔はねえ、お家賃というのは本で払ったものですよ」と、本棚荘の大家さんは言う。このアパートは、中にも外にも本棚だらけである。そんな所へ姉の代わりに引っ越してきた、本に興味のない「わたし」。

主人公の女性は「とげ抜き師」である。とげ抜き師とはどんな職業なのだろうか。
作中では、このとげ抜き師に対して疑問を抱く人物はいない。むしろ、「とげ」を抜いてもらうために彼女の元へ訪れ、「わたし」はそのとげを抜くのである。
夜の仕事に務める女のとげ、猫遣いの男のとげ、眠り姫と呼ばれる大学生のとげ、捨てられたサラリーマンのとげ、それぞれ違う理由で携えてしまったとげや、その本棚荘の人々と関わりあうことで、「わたし」は確かに成長していくのである。

この物語の肝は、やはり詳しく説明されることのない「とげ」という存在である。しかし、読者は登場人物たちのとげを知るたびに、どこか現実味を感じて、違和感なくこの存在を受け入れることができるのである。それはきっと、読み手が心のどこかで感じた感情をゆったりと重ね合わせることで、言葉にするのは野暮であるように「とげ」の正体を理解することができるからである。
そして、紺野キリフキという作家が描き出す世界は、あまりにも現実を突飛に切り取っている。それはまさに確立した世界観であるといえるだろう。その優しくも摩訶不思議な文章はぜひ一度味わってもらいたい。

姉が返ってくることが決まり、最後は「わたし」が本棚荘から立ち去る姿が描かれる。その描写は、まるで不思議な世界に迷い込んだようである。
本を閉じれば、自分にとっての「とげ」と静かに向き合いながら、心地良さがふと残ったまま。