伏瀬著 『転生したらスライムだった件15』

 

 

知能情報学部 4年生 Nさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :転生したらスライムだった件15
著者 : 伏瀬著
出版社:GCノベルズ
出版年:2019年

「転生したらスライムだった件15」はジャンルとしては、ファンタジー、異世界転生ものに分類されるライトノベルです。この巻の魅力としては圧倒的なまでの戦闘描写とこの作品にはなくてはならない「名付け」の重要性の再認識、様々な伏線の回収にあります。

この作品には、自身のエネルギーを引き換えに魔物や物に名前を付けることで名を与えられた者と与えた者との間につながりができ、与えられた者は飛躍的に成長、または進化し、強大な力を得ることができるという設定があります。また、相互に名前を付けあうことによって対等な関係を築くこともできるという設定もあります。これらの設定がこの巻では大きく活躍しています。

この設定は第一巻目から存在しているものですが普通に読んでいるだけでは仲間を成長、進化させるために必要なプロセス、戦闘能力インフレを加速させるためのシステムとでしか認識できないがこの巻を読むことで、「名付け」の真の意味が分かってきます。この巻で主に主人公が行ったことは3つあります。1つ目が配下の悪魔の召喚、2つ目が盟友である竜種ヴェルドラを取り込む、3つ目がスキルへの名付けの以上3つのことを行いました。主人公リムルがこれらの行動を行いによって、自分を含め、周囲に与えた影響、読者に与えた影響は非常大きいと考えられます。これらの行動は、それぞれ共通点として「名付け」に影響された行動であると考えられます。逆に今までの作品の中での「名付け」を漠然と読んでいただけではそこまでの驚きはないかもしれません。しかし、再度読み直すことでなぜ、「名付け」というシステムを成長、進化のためのプロセスに組み込んだのかが分かる巻となっています。

これらのことを総じて「転生したらスライムだった件」第15巻は、今までの作品の中で重要だったことを再認識させてくれる作品だと考えられます。ぜひ読んでみてください。

 

伏瀬著 『転生したらスライムだった件1』

 

 

知能情報学部 4年生 Nさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :転生したらスライムだった件1
著者 : 伏瀬著
出版社:GCノベルズ
出版年:2014年

「転生したらスライムだった件1」はジャンルとしては、ファンタジー、異世界転生ものに分類されるライトノベルです。その分類の中でもこの作品は非常にユニークな設定を持つライトノベルであり、主人公がスライムという最弱の存在に転生するところから物語が始まります。この作品は、原作を伏瀬先生が「小説なろう」に投稿したことから始まり、後に書籍化されました。

第1巻は、主人公である三上悟が異世界に転生し、「リムル・テンペスト」という名前で新しい人生をスタートさせ、様々な出会い、別れをへて成長していきます。この巻の主な魅力としてはリムルが新しい異世界での生活を順応し、様々な仲間と出会う過程にあります。特にゴブリンやドワーフ、竜種のヴェルドラとの出会いは物語の進行に大きな影響を与えます。リムルがスライムという弱い存在でありながら、その知恵や能力を駆使して問題を解決し、仲間たちに慕われていく姿は、読者に爽快感を与えていると考えます。さらに、彼が「名付け」を行うことで、周囲のキャラクターたちが強くなるという設定によって、物語に成長要素を加えており、読者に次の展開を期待させることができています。また、バトルシーンや魔法、スキルの描写も非常に詳細で、ファンタジー要素を読者が存分に楽しむことができ、飽きさせない工夫があります。

この作品のもう一つの特徴は、主人公がただ強くなるだけではなく、彼の道徳観や人間性が物語に反映されている点にあります。魔物たちの常識とリムルが人間であった時の常識のズレ、これに悩ませられながらも魔物たちと協力しながら共存しようとする姿勢が描かれており読んで面白いと感じました。これらを総じて、「転生したらスライムだった件」第1巻は、異世界転生ジャンルに新たな風を吹き込んだ作品だと考えられます。

主人公がスライムという弱い存在から始まり、仲間とともに成長していく過程は、読者に共感と楽しさを与え、次巻以降の展開にも期待を抱かせる作品ですのでぜひ読んでみてください。

櫻井智章(法学部)『判例で読む憲法 第3版』

■『判例で読む憲法 第3版
北樹出版 , 2024.10
■ ISBN  978-4-7793-0761-4

■ 請求記号 323.14//2691
■ 配架場所 図書館 .1Fシラバス
■ 編著者 櫻井智章(法学部)著

<自著紹介>
 甲南大学法学部の授業をもとに誕生したのが本書である。幸いにして多くの読者に恵まれ、法改正や新たな判例などの情報を補うことを目的として版を改めることとなった。
 本書は、重要な憲法判例を読むことを通じて憲法の基礎的な知識や基本的な考え方を身に付けることを目指している。本書に掲載した憲法判例はどれも重要・有名なものばかりなので、是非ともじっくりと読んでいただきたい。

エントランス展示「社史の中の平生釟三郎」

 「社史」という資料をご存知でしょうか。各会社が発行するその会社の「歴史書」で、多くがその創業からの節目の年に「○○社100年史」といったタイトルで発行されています。
 市販されることが少ないので本屋さんでは見かけませんが、 甲南大学図書館にも、特別に収集したりご寄贈いただくなどして、たくさんの会社の社史があります。重厚なものが多く、取り扱いしにくいためにいつも書庫に配置しているので、存在を知っていただこうと展示のテーマとして取り上げることにしました。

 甲南大学図書館にも数百社の社史があるため、 今回は、甲南学園の創立者・平生釟三郎が登場する社史を選びました。平生釟三郎は、教育者であると同時に、さまざまな会社に貢献した財界人・経済人でもあるため、多様な会社の社史に登場しています。そのため、平生釟三郎に絞っても、全てを展示することはできませんでした。

 そこで、平生釟三郎がどれほどの会社や学校・団体に関わっていたのか、「社史」によくある役員の年表を真似て、平生釟三郎が務めた企業・学校・公職の年表を作成してみました。団体が多すぎて、文字がすごく小さくなってしまいましたが、平生釟三郎の人生が3つの時代に分かれていることをビジュアルでご確認いただけます。

 「平生フィロソフィ」の一つである「人生三分論」とは、人生を3つの時期に分ける考え方です。第一期を「自己教育の時代」、第二期を「自己の社会的基礎を確立する時代」、第三期を「社会奉仕」の時代に分け、それぞれの時期をその目標のために費やすことで、より意義のある人生を送る方法です。平生はこの考え方を、旅の途上で偶然読んだエドワード・ボックの本から学びました。
 今回特別に、その「人生三分論」が記された、平生釟三郎旧蔵のエドワード・ボックの “The Americanization of Edward Bok : the autobiography of a Dutch boy fifty years after” も展示しています。おそらく平生釟三郎本人が、感銘を受けた場所に下線を引いたり書き込みをした本です。

 一冊の本との出会いが、人生を変え、世界を変えることがあるのです。皆様にもよい出会いがありますよう、図書館はいつもおそばにあります。

岩井学(文学部)『D.H. Lawrence and ambivalence in the age of modernity』

■『 D.H. Lawrence and ambivalence in the age of modernity : rereading midlands novels and wartime writings in social and political contexts
Routledge , 2024.5
■ ISBN  978-1-0326-7566-4

■ 請求記号 930.278//4018
■ 配架場所 図書館1階・教員著作コーナー
■ 編著者 岩井学(文学部)著

<自著紹介>
 D・H・ロレンスは今から約100年前のイギリスの作家です。西洋文明に対する痛烈な批判や過激な性描写で知られ、発禁処分も受けました。しかし一見ラディカルに見える彼のテクストにも、実は当時の保守的な言説が刻み込まれています。本書は、同時代の様々なテクストを参照しながら、ロレンスの作品が、反体制的な言説と反動的な言説がせめぎ合う、ダイナミックで“ambivalent”なテクストであることを論じました。

マネジメント創造学部 前田 正子先生へのインタビュー

マネジメント創造学部4生 塩谷 瑠緋さんが、マネジメント創造学部 前田 正子先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

 

 

行動経済学の処方箋 : 働き方から日常生活の悩みまで
■  大竹文雄著, 東京 : 中央公論新社 , 2022.11

■ 請求記号 S081.6/2724/29
■ 配架場所  CUBEメディアセンター 教員コーナー・図書館1階 開架小型

 

 

Q.この本を勧めてくださった理由を教えてください。

この本は行動経済学について誰でもわかりやすいよう丁寧に書いてくれています。本来行動経済学というのは難しいものではなく、とても単純なことなのですが、学生の多くは行動経済学と聞くと難しいイメージを持ちがちです。しかし行動経済学は私たちの身の回りにも常に存在しています。ですから、この本を読むことによって経済学や行動経済学に対する苦手意識を払拭し、普段の講義や研究プロジェクトに役立てていただきたいと思い、勧めました。

 

Q.この本の面白いポイントは何でしょうか?

この本の一番面白いところは、行動経済学が扱う範囲が広がっているということを知ることができる点だと思います。今まで人間は合理的な行動をとる存在だとして行動経済学内にて定義づけられてきましたが、そうではないことが近年わかってきました。そして行動経済学の対象が人だけではなく、「人々がごみを捨てるにはどうすればいいか」など、日常の行動での問題も対象になってきました。

この本を読めば、どのようにすれば人間の行動や考え方が変わるのかというのを考えながら、行動経済学の扱う範囲が広がってきていることも感じることができると思います。

また、この本の著者である大竹先生は、緊急事態宣言時に政府のコロナ政策をどのようにして動かしていけばよいかを決める権限を持っていたんです。どうしてコロナの時に○○なことが起こったのか、なぜ大勢の人が○○な行動をとったのかということを調べていたそうです。つい一昨年に起こったことの裏側がわかるので、そこも面白いポイントですね。今後いろいろな仕事をしていくにおいて、すごく役に立つと思うから是非参考にしてみてください。

 

Q.最後に学生に向けて一言!

経済学とはなにか、行動経済学とは何かということを、誰でも簡単に学びながら読める本なので、ぜひ読んでみてください!

 

インタビュー後の感想

私は今まで経済学に対してあまり良いイメージを持っていませんでしたが、この教員インタビューを通して、経済学というのが身近に存在していて、正確な知識を身につけることによって社会に存在している様々な問題の解決につなげることができるということを学びました。実際に今回前田先生に紹介していただいた本を読んでみようと考えています。

 

(インタビュアー: マネジメント創造学部4生 塩谷 瑠緋さん