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[藤棚ONLINE]マネジメント創造学部・高砂孝緒先生『そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。 』

図書館報『藤棚ONLINE』
マネジメント創造学部・高砂孝緒先生推薦『そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。 仕事の「直感」「場当たり的」「劣化コピー」「根性論」を終わらせる』

 みなさんは経済学という学問にどのような印象を持っているでしょうか。中には「実生活には何の役にも立たないのではないか」と感じている方もいるかもしれません。そこで今回紹介する書籍は、『そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。 仕事の「直感」「場当たり的」「劣化コピー」「根性論」を終わらせる 』です。

 この本では、実際にビジネス実装に携わっている気鋭の経済学者たちが、経済学がビジネスでどのように応用されているかを分かりやすく解説しています。また、著者たちがどれほど苦労してビジネス実装に臨んできたかも垣間見ることができます。難解な数式は一切使われておらず、経済学の初学者でも理解しやすい内容になっています。

 私は普段、西宮キャンパスで経済学の講義を担当していますが、学生たちに冒頭のような質問をすると、相変わらず「実用から少し距離のある学問」といったイメージが根強く、もどかしい気持ちになります。この本を通じて、経済学が実際にどれだけ役立つかを多くの人に知っていただければ幸いです。私自身もこの本と著者たちにならい、実践を意識した講義づくりにより一層取り組んでいくつもりです。

中村聡一(マネジメント創造学部)『教養としてのギリシャ・ローマ』中国本土版

甲南の皆さん

中村聡一と申します。簡単に自己紹介させていただきます。

私は若い頃はテニス選手でした。松岡修造くんで知られてますが、かれの出身である東京の名門である桜田倶楽部の初代No.1は私です。ウインブルドンにも出場してますし、 全日本一般男子シングルス順位1位にもなっています。

NYコロンビア大学に留学して進路がガラッとかわり、KPMGという世界最大級のコンサルティング会社に就職して、三井物産や丸紅、日立、ペプシコーラといった世界有数の会社の財務アドバイザーを務めました。”パートナー”という役職でした。

甲南では、最初のころは前職の関係でコーポレートファイナンスを教えてましたが、昨今はNYコロンビア時代に修めたリベラルアーツの方面に力を注いでいます。

わたしの前著『教養としてのギリシャ・ローマ』は、日本でベストセラーになり、韓国 、台湾、香港、マカオ、中国、シンガポールといった国々の言語に翻訳されて親しまれています。

本日は、中国本土で発売のわたしの本がようやく手元に届きましたので、その紹介です。

今年は新刊書『正義論講義』を出版しました。ありがたくもこの本も、Amazonのギリシャ史カテゴリのベストセラーになっていました。

来年から再来年にかけてまだまだ多くの書籍の計画が進行しています。ぜひご愛顧ねがいます。

「Newspaper ECO BAG」を開催しました!

 12月8日(金)に、学部学生を対象とした英字新聞でエコバッグを作成する企画「Newspaper ECO BAG」を開催しました。
 作成するエコバッグは2種類あり、どちらかを選択。重い物も持ち運べるように丈夫な作りになっています。

 まず始めはボディになる新聞選び。これで見た目が決まるので、たくさんの新聞の中から「これだ!」というものを探します。

作る過程は意外に重労働。
汗をかきつつ、力を込めて新聞を折っていきます。

完成まであと少し。
持ち手の位置を決めて慎重に貼り付けます。

 それぞれおしゃれな作品に仕上がりました。
 エコバッグだけでなく、ブックカバーも新聞紙で作成しました。しおりひも付きの本格派です。

 学部学生3名にご参加いただきました。みなさんとても手際よく、また楽しそうに作業されていたのが印象的でした。

 図書館ではイベント等の情報を図書館ホームページで随時お知らせしています。
 今年もあとわずかになりましたが、皆さま風邪などひかれないよう暖かくしてお過ごしください。

トライやる・ウィーク活動報告

 11/6(月)~11/10(金)の5日間、神戸市立本山南中学校2年生2名による職場体験が図書館にて実施されました。

 カウンターでの貸出・返却、ブックカバーやレビューの作成、語学学習室展示、目録、受入、還流・除籍などの作業や各所施設見学を通して、普段知り得なかった様々な業務を体験し、業務の多様さに戸惑いながらも、興味をもって取り組んでいました。
 生徒達自身も各々の課題や良く出来た点などに気づきがあり、日々の活動の中で活かす事が出来た5日間となりました。

 中学生が作成したブックカバー、レビューは1階カウンター前にて、また語学学習室内ではPOPと本を展示しています。
 それぞれ展示と配布は11月30日まで行っています。
 ブックカバーは配布していますので、ぜひ手に取ってみてください。
 語学学習室の本は貸出も可能ですのでどうぞご覧下さい。

[藤棚ONLINE]経営学部・杉田俊明先生コラム「グローバル経営関連研究へのいざない」

図書館報『藤棚ONLINE』
経営学部・杉田俊明先生コラム「グローバル経営関連研究へのいざない」

 グローバル経営を研究し、関連専門科目を担当する筆者が学部生にまずお勧めしたい参考書は、『グローバル経営入門(新装版)』(浅川和宏著、日経BP、2022年刊、第2版)です。

 タイトルに「入門」、と示されている通り、本書は、グローバル経営についてどうとらえたらよいのか、などについて、数ある関連専門図書のなかでは相対的に読みやすい書物となっているのが、その第一の理由です。

 そして、本書はグローバル経営からみた戦略論、組織論やマネジメント、人的資源管理、グローバル経営と異文化との関係などについても紹介し、グローバル経営関連研究がカバーする領域の広さを示しながら、それら概容をある程度まとめられているのが第二の理由です。

 ところで、実際に本書を手に取って読み始めた一年生や、関連専門科目をまだ履修していない学生からは早速、「どこが読みやすいのか」と、クレームを付けられるかもしれません。その理由は、大学に一般的にある専門科目は(経営学部の例でみれば)戦略は戦略論、組織は組織論、というように、それぞれ一つの領域のものを学ぶに対して、グローバル経営は最初から多くの領域を跨ぐものとして「ややこしい」、と思われているかもしれません。

 理由のもう一つは、一般的な参考書や教科書から、あるいは、基礎や専門科目のなかで、一般に目にすることも聞くこともない、専門的な概念や理論が本書において頻出していることかもしれません。エントリー・モードや、OLIパラダイム(所有の優位、立地の優位、内部化の優位)などがその典型例だと思われます。

 しかし、これらこそがグローバル経営関連理論の土台であり、グローバル経営関連研究の神髄に触れ始めるものでもあります。筆者が本書を勧める最大の理由は実はこの点にあります。

 グローバル経営は実態として今の世界では日常になりつつありながらも、それは単なる一般経営の延伸、といまだ誤認される向きがあります。本書を閲読すれば、グローバル経営関連研究は経営学を横断的に包摂し、グローバル経営固有の理論を含め、エリアスタディーズやグローバルスタディーズ、地政学なども含むものとして理解できるようになるはずです。

 つまり、広範囲、横断的な学びに加えてグローバル的な課題に即応する能力を養うのがグローバル経営関連学びともいえます。グローバル社会での活躍を目指す者に勧めたい研究領域であり、本書の閲読がそのステップの一つになることを期待しています。

エントランス展示「灘五郷」

 10月4日から、図書館エントランスにて「灘五郷」をテーマに展示中です。
 灘五郷酒造組合様にもご協力もいただき、HPに掲載されている「灘五郷絵図」も大きく展示させていただきました。
 11月末頃まで 展示する予定です。ご高覧ください。

 灘五郷は、神戸市東部から西宮市にかけた5つの地域、西郷、御影郷、魚崎郷(以上神戸市)、西宮郷、今津郷(以上西宮市)からなる日本一の清酒生産地域です。

 展示している本や和古書は、甲南大学図書館が所蔵しているコレクション「金正宗文庫」のものです。
 「金正宗文庫」 は、魚崎郷の酒蔵・松尾仁兵衛商店(まつおにへえしょうてん)から、甲南大学に寄贈された和書・和古書のコレクションです。文庫名「金正宗」は、松尾仁兵衛商店が製造していた清酒の銘柄から採りました。当時の”松尾仁兵衛 “さんが、本学のご卒業生というご縁でお譲りいただきました。
 松尾家の遠祖は、お酒の神様を祭る京都の松尾大社の社人・松尾重尊とされ、戦乱を避けて魚崎に縁づいたと伝わっています。魚崎の松尾家も神道に篤く、魚崎郷の氏神「魚崎八幡宮神社」は、松尾仁兵衛商店が土地を寄進し、蔵に隣接して建立されました。「金正宗文庫」にも、神道や国学に関するものが多く収蔵されています。