5-2.教員インタビュー」カテゴリーアーカイブ

文学部S先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、文学部のS先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

-本はよく読まれますか
読む時期と読まない時期がある。研究や仕事が一段落したときに研究に関係ない小説をよく読む。

-漢文学に興味を持たれたきっかけとは
中国への興味のきっかけは、堺正章の主演したドラマ『西遊記』。中国ってすごいところだと思った。中学校の授業で学んだ、李白の「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」という漢詩がすごく印象的で、やっぱり中国やりたいと感じた。これが決定打。今は『論語』を授業していますが、本当は漢詩が専門。

-学生時代読まれていた本について
『完訳三国志演義』・・・予備校生の頃に。
『中国の名句・名言』(講談社現代新書)・・・大学生の頃に。

-漢文学の入門書・専門書としておすすめの本について
『漢詩入門』(岩波ジュニア新書)とっても分かりやすい。ジュニア新書なので、中学生からでも読めるのでおすすめ。ちょっと上の世代におすすめなのは、『唐詩概説』。

-これまで読まれてきた本の中で心に残っている本、お気に入りの本について
夢枕獏の『陰陽師』シリーズ、結構好き。ミヒャエル・エンデの『果てしない物語』もお気に入り。こども用の『西遊記』もよく読んでいた。『完訳三国志演義』は、かなり面白かった。
『一海知義の漢詩道場』も面白かった。お気に入り。『続一海知義の漢詩道場』も合わせておすすめ。

-本を探す方法について
何か読みたいときは本屋さんへ。うろうろして、パッと目に留まったものを買う。読みたい本が決まっているときは、ネットで調べて購入。Amazonとか。読みたいときに読めるので嬉しい。

-本を選ばれる基準について
帯を見たり、目についたりしたものを。自分が気になるジャンルがありそうなところへ行って。

-好きな作家さんについて
一海知義先生は、漢文関係の面白い解説と訳を付けてくれるのでおすすめ。ピンとこないのも、先生の訳見るとなるほど!となる興膳 宏先生の訳もかなり面白いです。『杜甫のユーモア ずっこけ孔子 』とか。この二人は先輩後輩の間柄なので、掛け合いも面白い。

【まとめ】
すごく緊張しましたが、無事にインタビューを終えられて良かったです。質問意図や内容を分かりやすく簡潔に伝えることが今後の課題です。先生の中国への興味のルーツを知れて良かったです。一海先生や興膳 先生の訳を見比べて、漢文の世界を味わいたいと思います。お忙しい中、ご協力頂き、ありがとうございました。

 <S先生おすすめの本>
  興膳 宏著  『杜甫のユーモア ずっこけ孔子 』 岩波書店,2014年

(インタビュアー:文学部 3年)

文学部 A先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、文学部のA先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

-大学図書館で働かれていた際の印象的だったこと
在職中に新館ができてレファレンスカウンターへ異動になったこと。それまではずっと目録作業をしていた。不安だったが嬉しかった。図書館員はサービスを行ってこそということ、利用者と接する大切さを実感できたし、面白かった。新図書館建設の時期にめぐり合えて良かった。図書館にいて辛いとかやめようとか思ったことは1度もなかった。

-図書館員を目指されたきっかけ
高校生のときに決意。当時よく本を読んでいた。将来の職業の選択肢の1つに図書館員があった。インスピレーションのようなものかもしれない。

-図書館員を目指す人へのおすすめ本
前川恒雄先生の『われらの図書館』。公共図書館のことが分かりやすく書いてあっておすすめ。

-学生時代読まれていた本
高校生の頃は、外国文学全集を順番に。キャサリン・マンスフィールドとか。日本の小説は辻邦生や北杜夫の『どくとるマンボウ航海記』、遠藤周作とか。彼らのものは、社会人になってからも読んでいる。社会人になってからは、日本の小説ばっかり。歌舞伎戯曲全集とか。

-好きな本
茨城のり子さんの詩集。社会人になってから、職場の先輩の影響で好きになった。分かりやすくて、シャキッとして凛としているので、女子学生にも男子学生にもおすすめ。

-お気に入りの本
森鷗外の『山椒大夫』。どこで読んでも、涙が出そうになる。ラストの母親の苦労が心にぐっとくる。

-本を選ばれる基準
おもしろいものを。自分の興味関連のものを特定の本屋で。自分の知らない分野で興味持ちそうなものをとりあえず買って面白そうなところを読んでみることも。内田樹さんの論とか、椎名誠さんの本も好き。旅行記も好き。旅行行かないけど見るのは好き。アジアとか。

まとめ:
お忙しい中、優しく丁寧に応対して下さいました。たくさんの本をおすすめして頂いて、先生と本との関わりの深さを実感できました。レファレンスや図書館サービスの大切さも身にしみて感じました。前川恒雄先生の本や『山椒大夫』や茨城のり子さんの詩集を読んで、自分の知識を深めていきたいと思います。

 <A先生おすすめの本>
  前川恒雄著  『われらの図書館』 筑摩書房,1987年

(インタビュアー:文学部 3年)

文学部 田中貴子先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、文学部日本語日本文学科の田中貴子先生にインタビューを行いました。

-本はよく読まれますか
本がなければ生きていけない。仕事でも私生活でも必要不可欠なものであって、本は生活そのものです。
 
最近読まれた本について
(趣味の本)宮内悠介の『スペース金融道』を読みました。彼の本は全部読んでいます。SFで若い人で、センスがいい。現在の閉塞的な世の中をよく捉えています。SFとミステリーは楽しみの読書です。
 
-先生が怪しいものに興味を持たれたきっかけ
・子供の頃にお母さんが寝る前に語って下さった
・ゲゲゲの鬼太郎のアニメ世代。第一回の放送も見ました。水木しげるの影響。
・生まれ育った京都には不思議なもので溢れていたので、馴染んだ
・元々不思議な話が好きだった。

-学生時代に影響を受けた本
中上健次の本で中世文学に行き着きました。熊野についての小説が自分の研究方向を決めるきっかけに。当時の現代思想の本をたくさん読んでいました。クロード・レヴィ =ストロース『野生の思考』など。1990年代には構造主義が学生にも馴染みやすかった。みすず書房の本を積極的に読んでいました。

-古典文学を学ぶ人におすすめの本
百目鬼恭三郎の『奇談の時代』を高校生の時に読んでいました。古典文学の入門書としておすすめです。馬場あき子の『鬼の研究』が批判されていたのが印象的でした。批判する面白さや原文読む大切さを知りました。

-本を選ばれる基準について
新聞の書評やネットの新刊書などをチェックして、面白そうなものを読みます。幅を狭めないように、自分の専門とは違うもので面白そうなものやとっつきやすそうなものを読むようにしています。『世界で一番美しいイカとタコの図鑑』など、生き物関係の本は好きで、図鑑もよく見ます。理系の本も。本は情報だと考えています。リアル本屋に行って、ボーと本棚を眺めて買うことも多いです。お金を出して本を買って付箋を貼ったり書き込みをしたりして自分の本にするのが好きです。

【まとめ】
初めてのインタビューですごく緊張しました。先生の本に対する思いや考え、中世文学の研究に行き着かれたルーツなど、とても貴重なお話を丁寧に教えて下さいました。おすすめして下さった本を読んで、視野を広げるとともにこれからも、読書に励み、様々なことを吸収していきたいと思います。お忙しい中、インタビューにお時間を割いて下さり、ありがとうございました。

 <田中貴子先生おすすめの本>
 百目鬼恭三郎著  『奇談の時代』 朝日新聞社,1978年

(インタビュアー:文学部 3年)

マネジメント創造学部 Michael Collins先生へのインタビュー

マネジメント創造学部 2年生 西田遥葵さんがマネジメント創造学部のMichael Collins先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

-Have you ever read Japanese author’s book?
Yes! I read Haruki Murakami’s ‘Colourless Tsukuru Tazaki and his years of pilgrimage’. I read it one year ago. Haruki Murakami is a great author! He is one of the best modern authors in Japan. People are very sad because he did not win Novel prize literature. He has been trying a long time and I hope he wins it!

-Please tell me Books genre which you read when you were student.
When I was a student I was very busy with school so I didn’t have a chance to do a lot of reading for fun, but when I had a chance, I always switched between non-fiction and fiction. I like to switch because I want to learn something but I also want to enjoy a nice story.

-Do you like reading a books?
Yes, I do. Reading is very important to people. I wish more of my students read books even not in English, but in Japanese. I wish they read more because if they don’t read in Japanese, then they will not become good readers in English. So it’s important for them to read. Even on the train, not play games on the phone, but read books!

-What book do you want to read now?
There was the book that I read a long time ago, just after College.
It was a really good book it’s called ‘Of Human Bondage’. It’s a very old book, hundred years ago.
It’s a book about the man’s life. It’s fiction but part auto biography.
I’d like to read again because when I was 23, I had my mind was about 23 years old and I was very interested. But I’m older now and I’ll think the book differently now.
I think the author has a very good way about looking at life and how people get older and what their life is like. So I’d like to read it again.

-Please tell me your recommend book for student
It’s called ‘Old man and Sea’ by Humming way. It’s a beautiful and a little bit sad story I don’t want to give it away. It’s very beautiful story and very well written so you can imagine a situation while reading it.
It’s very short, not very long and easy to read for busy students!

-What part is the most memorable to you?
The most memorable part for me is his struggle to catch the fish and how determined he was to get this fish.
This part is memorable because the very old man was trying to catch this very powerful creature. What I really enjoy about it is he has so much respect for this fish because it’s very powerful fish. Even know he’s trying to kill it and trying to get it to sell it to market he still has respect to this fish because of its great power.

-Message for students
Work hard and don’t settle for any job. Keep working for a job you want to have.
Do something in life that makes you happy. Because even you spent a lot of time at work and if you don’t enjoy your job you’re not going to enjoy your life.
So choose a job that you are really interested in, choose something that you like to do and find a way to make a money doing it.
It’s important to have a happy life.
Many Japanese work so many hours. They spend 50, 60, 70 hours a week at work. If you spent that much time and you’re not happy, then your life is not happy.
Find a job that you enjoy.

-Impressions
I felt that he really loves books through this interview. I also love reading a books but I usually decide next book that ‘I feel it’s calling me!’ So I’m taken aback at his idea to switch a genres to read. If I try to do his way, I’ll take more broad view of things. And I felt his all words were persuasive so I want all students to read this interview!

 <Michael Collins先生おすすめの本>
Ernest Hemingway著  『The Old Man and the Sea』 Create Space Independent Publishing Platform,2016年

(インタビュアー:マネジメント創造学部 2年 西田遥葵)

文学部 西 欣也先生へのインタビュー

文学部 4年生 水口正義さんが文学部の西欣也先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

M: 今日は、先生が推薦する本と、読書に関してインタビューさせていただきます。まず、西先生が甲南大学生に薦める本を一冊教えてください。
N: この『日本で100年、生きてきて』という本をおすすめします。これは昨年亡くなったジャーナリストの、むのたけじさんという人が書いた本で、戦時中に自分が伝えたいことを伝えられなかった経験から、日本のメディアの中で言うべきことを言っている一冊です。

M: どのような点が特にいいと思われましたか?
N: ブレない視点です。普通のメディアよりも、むのたけじさんの言っていることのほうが大事と言ってもいいぐらいで、誰が読んでもいいと思います。

M: ありがとうございます。では次に、読書に関してお尋ねします。先生は月に何冊ぐらい本を読まれますか?
N: 本を「読む」と言うと難しいですね。僕は何冊も並行して読むので、月で考えるとだいたい2~3冊ぐらいですかね。

M: 先生は多読派なんですね。
N: そうとも言えません。大事だと思った箇所や一冊があれば、覚えるぐらい繰り返し読みます。

M: そうなんですね。先生が学生の頃はどんな本を読んでいましたか?
N: 太宰治やトルストイとかですね。

M: 甲南大学生は平均すると年に平均3冊本を借りるという調査結果があるのですが、先生はこれをどう思われますか?
N: 意外と多いなと思います。もちろん読む人はたくさん読んでいるでしょうし、読まない人は全く読まないでしょうから、バラつきは大きいと思います。

M: 甲南大学生に読書に関して一言いただけますか?
N: 本は…読めとは言わないです。読んだほうがいい、ぐらいですね。教員が言ったところで読まない人は読まないですから、そういう人は年をとってからたくさん読んだらいいと思いますよ。

まとめ:甲南大学生の「平均3冊」を僕は少ないと思っていましたが、学生だから本を読むべきだ、と考えるより、「読もうとする人が好きなように読むのが読書」なのだと思いました。

 <西 欣也先生おすすめの本>
むのたけじ著  『日本で100年、生きてきて』 朝日新聞出版,2015年

(インタビュアー:文学部 4年 水口正義)

国際言語文化センター Andrzejewski Daniel P先生へのインタビュー

文学部 4年生 水口正義さんが国際言語文化センターのAndrzejewski Daniel P先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

s:今日は先生が推薦する本と、読書に関してお話を伺います。最初に、先生のおすすめの本について教えてください。
a:私がおすすめするのは、『Shutting out the sun』(2006年、著者Michael Zielenziger)という本です。これはアメリカ人ジャーナリストである著者が、日本人の「ひきこもり」について、歴史・経済・教育など、あらゆる観点から考察しています。

s:その本によると、なぜひきこもりが起こるのですか?
a:結論としては、ひきこもりは明確な理由や特定の原因は無く、様々な要因が絡み合って起こるということでした。江戸時代までの鎖国が関係していたり、経済的な孤立が主な原因になっていたり、本当に一言では説明できません。この本が取り扱っている内容からも分かるように。あまり良いことは書かれていないので、”negative book” と批判する人もいるようです。

s:おもしろそうですね。先生はなぜその本を読もうと思ったのですか?
s:本屋の洋書を見ていた時、たまたま目に留まって、少し読んでみたらとても面白くて、その場で買いました。

s:では次に、読書に関してお聞きします。まず、先生は月にどのくらい本を読みますか?
a:ほとんど読みません。授業がある時は忙しいので、長期休暇中しか読めないので、1年に3冊程です。

s:そうなんですか。先生は日本の文化をよくご存知なので、沢山本を読んでいるのだろうと思っていました。では次に、大学生の読書についてお聞きします。甲南大学図書館のデータによると、甲南大学生は年に3冊程度しか本を読まないのですが、これについて先生はどう思われますか?
a:本を読むことは大事です。私が大学生だった時、マルクスの本を読みました。マルクスの考えそのものには賛成できませんでしたが、新しい考えを知るという点で、とても良い経験となりました。ですので、読書は情報ではなく、知識を身につけることにもなるので大切です。

まとめ:先生は、読書は ”open your eyes”(眼を開く=物事の捉え方を高めること)だと仰っていました。私は今までそのように考えたことはありませんでしたが、今後はこの言葉を読書の動機にしていこうと思いました。

 <Andrzejewski Daniel P先生おすすめの本>
Michael Zielenziger著  『Shutting out the sun』 Vintage,2007年

(インタビュアー:文学部 4年 水口正義)