5-2.教員インタビュー」カテゴリーアーカイブ

経済学部 ・マネジメント創造学部 三上 亮先生へのインタビュー

マネジメント創造学部 4年生 小栗 珠実さんが、経済学部 ・マネジメント創造学部三上 亮先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.どのくらいの頻度で本を読みますか?

A.参考書や教材は週に2冊。一般的な書籍(小説等)は2か月に1冊です。

 

Q.普段どのような本を読みますか?

A.大抵は専門書をよく読みます。今抱えて居る問題を解決するための本を結構よく読むことが多いです。例えば、パソコン操作や分析の方法を詳しく知りたい時に、それを知れる本を探して読みます。研究者になってから、専門書を読む時間が多くなり、それ以外の本を読む時間が減ったので、大学生の時に、色々な本を読んだ方がいいと思います。

 

Q.書店や図書館で本を買う、借りる時、どのように本を探して読んでいますか?

A.現状の問題を解決したい時に買いに行きます。書店や図書館に行くときは、自分の抱えている問題に関する分野に足を運び、本を探します。大学生の時は、ふらっと訪れて当てもなく本を探していました。

 

Q.大学生にお勧めしたい本は何ですか?お勧めの理由は何ですか?

A.2冊あります。1冊目は、内田樹さんの『寝ながら学べる構造主義』です。構造主義という哲学の考えを、とてもわかりやすく書かれている本です。例えば、経済学の父アダム・スミスについてどのような考え方だったのか、どのような流れでその考えにたどり着いたのかを分かりやすく教えてくれます。昔と今の考え方の違いや、登場人物がなぜ歴史的に重要な人になったのかを、素人にもわかりやすく書かれており、刺激的で好奇心をそそられる内容となっています。

2冊目は、『出社が楽しい経済学(NHK)』です。経済学が何かを全く知らない初学者でも、この本を読めばなんとなく理解ができるようになっています。

 

Q.最近読んだ本で面白かった本などありますか?

A.福永武彦さんの『古事記物語』です。海外の人と話した時、日本の歴史わかってなかったなぁと思ったのが読むきっかけでした。読んでいくと、日本の地名の由来や風土等、知らなかったことを学べて、楽しんで読んでいます。

 

Q.どういった時に本を読みますか?

A.小説などは、時間に余裕がある時、心に余裕がある時、アイデアに行き詰った時に、頭をリフレッシュさせるのに、読むことが多いです。

 

Q.専門書を読むとき、どの部分に注意して読むとかありますか?

A.全部を理解しようとするよりも、大事なところが何かを意識して読むことが重要だと思います。自分が知りたいところは何か、今分からないところがどこかを確認しながら読めば、理解できる部分に対して集中して読むことができるようになります。

 

感想 :質問に対し丁寧にお答えいただき、またインタビュー内容以外で面白かった本について、本の趣味など楽しいインタビューになり、とても楽しかったです。先生が紹介した本はどれも自分自身とても好奇心を刺激させる内容であり、本を借りて読んでみようと思いました。哲学の本から、経済や古典など幅広く読まれているので、私も様々な分野の本を読んでいこうと思いました。インタビューさせていただき、ありがとうございました。

 

<三上 亮先生おすすめの本>

内田 樹 著 『寝ながら学べる構造主義』 文藝春秋 ,  2002年

吉本 佳生 著, NHK「出社が楽しい経済学」制作班編 『出社が楽しい経済学 』 日本放送出版協会 , 2009年

(インタビュアー:マネジメント創造学部 4年 小栗 珠実  )

マネジメント創造学部 上村 一樹先生へのインタビュー

マネジメント創造学部 4年生 小栗 珠実さんが、マネジメント創造学部 上村 一樹先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.どのくらいの頻度で本を読みますか?

A.仕事に関係する本は、月に20日以上読みます。仕事に関連がない本は、月に数日程度です。

 

Q.普段どのような本を読みますか?

A.専門書をよく読みます。趣味で読む本は、ノンフィクションが主です。社会・経済全体を統計・研究等で俯瞰するような本を好んで読みます。

 

Q.書店や図書館で本を買う、借りる時、どのように本を探して読んでいますか?

A.読んでいる本が引用している文献から探します。引用文献の中から、読んでいて大事な所や興味のあること、知りたいことについて書かれている文献をピックアップして、読みます。

 

Q.大学生にお勧めしたい本は何ですか?

A.デール・カーネギー「人を動かす」です。改訂を重ねた現代版より、古いほうをお勧めします。

 

Q.その本のお勧めの理由、ポイントなどを教えてください。

A.古いほうをお勧めした理由は、改訂が少ない方が、著者が伝えたいことのニュアンスが伝わりやすいと考えたからです。本書には、どんな人生にも関連する、普遍的なことが書かれており、物事を建設的に考えることを教えてくれるのでお勧めします。物事や出来事を、少し踏み込んで、深く考えることを教えてくれます。また、私自身大学生の時に読んで一番印象に残っていたこともあり、お勧めしたいと思いました。

 

Q.最近読んだ本で面白かった本などありますか?

A.マイケル・サンデル「それをお金で買いますかー市場主義の限界」です。タイトル通り、全てをお金で取引することに疑問を投げかける本で、社会についての見方が深まります。

 

Q.どういった時に本を読みますか?

A.仕事関係の本は、授業や論文などに使用する時、興味のある時に一気に読みます。仕事以外の本は、体力・時間・気力がある時に読みます。

 

Q. 専門書を読むとき、どの部分に注意して読むとかありますか?

A.既に知っていることは、文字を見た瞬間に、何言っているか分かるため、流し読みで済ませ、知らないことや理解できていないことを、時間をかけて精読します。重要な事、印象的な事などは本に付箋を貼ったりします。

 

感想 : 質問に対し丁寧にお答えいただき、またインタビュー内容以外にも趣味の本の話や、本の内容など話すことが出来、とても楽しかったです。インタビューを通してお勧めしたい本の「人を動かす」は、先生の考え方に大きな影響を与えているのだと感じ、私も読んでみようと思いました。インタビューさせていただき、ありがとうございました。

 

<上村 一樹 先生おすすめの本>

デール・カーネギー著  山口博訳 『人を動かす』 創元社 , 1999年

(インタビュアー:マネジメント創造学部 4年 小栗 珠実  )

共通教育センター 長谷川 雄彦先生へのインタビュー

文学部 3年生 畑田 亜美さんが、共通教育センター 長谷川 雄彦 先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.普段どのくらい本を読まれますか。

A.最近は減ってしまい月に1冊読めるかどうか。図書館に入った頃は知らないといけないと思い週に2冊程読んでいたが、読みたい本は限られているので1年ちょっとで諦めた。中身をちらっと見るのは週に何十冊としていたが、ゆっくり読むのは図書館に入ってから逆にできない。速読は苦手。草津にいた時、平野啓一郎さんのスローリーディングに関する講演があった。丁寧に行間から主人公の感情の機微を読み取る、そういう読み方もある。こちらの方が合っている。量は関係ない。如何に自分が感じるように読むか、それが本との向き合い方。速読のすすめのような本は沢山あるのでチャレンジしてみたが合わなかった。合う人は本当に早くなる。開き直って今は読みたい本だけ。最近は図書館に関する本が多い。

 

Q. 甲南大学の図書館で1番好きなところはどこですか。

A. 今の図書館は私が大学生の頃とはだいぶ違う。データベースはあるがOPACはなかった。現在の2階の雑誌スペースの間の机のところはすべて目録カードで、それを引くのが好きだった。今の図書館はあまり使っていないが、昔のイメージでいうと友達と話せた2階のロビー上のスペースが好き。よくあそこで集まって駄弁っていた。図書館は本当に勉強する場所も大事だけれど、人と出会う場所として使っていた。そのような図書館も構わないと思う。その方がたくさん使ってもらえる。ちょっと寄って本と出合う、そんな図書館がいい。

 

Q. 公立図書館でおすすめの場所はありますか。

A. サービスでいうと浦安の図書館。有名になってから大分経った2000年頃に行った。その頃からサービスがよく、蔵書が沢山あった。開架書庫、書庫であるが利用者が自由に入っていい方式を採用。

 

Q. 最近の若者の読書離れについてどのように考えていますか。

A. 読書離れというが昔から若者は本を読まない。特に中高生は忙し過ぎ、年代別に見たら明らかに公共図書館に来ない。本を読む時間もない。最近はもっと他に興味を引く物がたくさんあるということもある。

 

Q. 大学生に薦めたい本は何ですか。

A. やはり専門なので図書館に関するもので竹内悊の『生きるための図書館:一人ひとりのために』。新書なので読みやすい。図書館に興味を持って、困った時に図書館を思い出してほしい。

 

感想: 質問内容以外にも神戸市の図書館について様々なことを教えて頂きました。書庫の構造や歴史など知らないことが多かったので、興味深かったです。図書館学の授業での少しは学びましたが、個人的に話を伺う方が面白いです。そして、研究室にある図書館関連の本に気になるものがたくさんあったので今度借りようと思います。

 また、本を読む速度に関しては今まであまり気にしたことがありませんでしたが、少し考えてみようかと思いました。特に速読にチャレンジしてみたくなりました。

 

<長谷川 雄彦 先生おすすめの本>

竹内 悊著 『生きるための図書館:一人ひとりのために』 岩波書店 , 2019年

(インタビュアー:文学部  3年  畑田 亜美  )

文学部 佐藤 泰弘先生へのインタビュー

文学部 3年生 畑田 亜美さんが、文学部  佐藤 泰弘 先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.どれくらいの頻度で本を読まれますか。

A.少し前までは週一冊くらいは読んでいました。今は月に一冊くらいです。

 

Q. 図書館にはよく行きますか。

A. 基本的に行きません。本は図書館で借りるのではなく、買うようにしています。現在は読むのに時間がかかるので、買った本が結構溜まっています。学生時代は読み始めて面白くなかったとしても最後まで読みましたが、今は読むのをやめるようになりました。

 

Q. 書店にはどのくらいの頻度で行きますか。

A. 学生時代は毎日行っていましたが、現在は週に3回くらいです。閉店してしまいましたが、京都の銀林堂という書店が好きでした。現在はくまざわ書店の四条烏丸店や大垣書店の本店の選書が好きです。作家買いしていることが多いです。

 

Q. 最近読んだ本で気に入っているものは何ですか。

A. 森見登美彦や小松左京の『果てしなき流れの果てに』です。

 

Q. 大学生時代にはどのような本を読んでいましたか。

A. 何でも読んでいました。中でも多かったのはSFや長編小説です。作家では神林長平や村上春樹、翻訳ではアーサー・クラークが好きでした。『文藝』の新人賞を受賞した作家はたいてい読んでいましたが、現在はそうでもないです。川西蘭はデビュー作から買っていましたが、作風が変わってからは読まなくなりました。

 

Q.現在の分野を専攻するきっかけとなった本はありますか。

A.戸田芳実『日本領主制成立史の研究』です。その他では保立道久や黒田日出男です。これらのイメージの豊かな書きぶりに惹かれました。

 

Q.研究室にはどれくらいの本がありますか。

A.16700冊以上の蔵書の3分の1ほどがあります。コアな専門領域の本は自宅にあります。研究室移動時に整理したので、どこに何があるかは把握しています。本は基本的に一度しか読まないので、どんどん溜まっていきます。

 

Q. 大学生におすすめしたい本は何ですか。

A.最近多い系統であやかしなら西條奈加の『千年鬼』、食べ物系なら瀬尾まいこの『戸村飯店 青春100連発』です。

 

感想:自身のゼミの先生であり、本も似たようなジャンルに興味があるのではないかと予想していたので全体的に意外な点が多くありました。

特に専門書は借りないということと、漫画も読まれるということに驚きました。やはり本の好みは聞いてみないとわからないのだと感じました。

 

< 佐藤 泰弘 先生おすすめの本>

つか こうへい 著 『広島に原爆を落とす日』 光文社 , 1998年

(インタビュアー:文学部  3年  畑田 亜美  )

マネジメント創造学部 Brent Allen Jones先生へのインタビュー

マネジメント創造学部 2年生 さんが、マネジメント創造学部 Brent Allen Jones先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q. 本を読むことは好きですか?

A. 大好きです。特に、Daniel Defoeの『Robinson Crusoe』という本が好きです。

 

Q. どのくらいの頻度で本を読みますか?

A. 毎日、夜寝る前に30分~2時間程度読みます。週末は時間があるので2,3時間、仕事でリサーチする時には3、4時間程度読みます。

 

Q. どのようなジャンルの本が好きですか?

A. ミステリーが好きですが、アドベンチャーやノンフィクションも好きです。

 

Q. 本を買うときに重視しているポイントは何ですか?

A. 新刊であることや流行を重視します。価格や好きな作家から選ぶこともあります。

 

Q. どのくらいの頻度で本屋や図書館を利用しますか?

A. 本屋、図書館共に月に2、3回程度行きます。英字の本を多く取り揃えている三宮のジュンク堂や阪急の紀伊国屋をよく利用します。

 

Q. 紙の本と電子書籍のどちらが好きですか?

A. 絶対に紙の本の方が好きです。99%は紙の本で読みます。普段仕事でパソコンを見る機会が多いので本を読むときは目を休ませたいからです。

 

Q. どこで本を読むことが多いですか?

A. 寝る前に読むことが多いので、ベッドが多いです。家族がテレビを観ている時に私だけリビングで本を読むこともありますし、電車でも読みます。

 

Q. 最近、若者の本離れが多いように感じます。このことは問題だと思いますか?また、それを解決するためには何が必要であると思いますか?

A. 問題であると思います。やはり、最近ではスマートフォンが普及していることが原因として挙げられると思います。今や若者にとってソーシャルネットワークは欠かせないものですから。解決策としては、家族との時間を増やすことが良いと思います。家族の中で本が好きな人がいれば、おすすめの本をシェアしあうと楽しいと思います。

また、“Reading club”というある一冊の本についてクラブのメンバーとディスカッションをする活動があるのですが、そのような本に関する面白い活動が広まることも良いと思います。

 

ーインタビューを終えてー
コロナ禍において対面で会うことが難しい中、本好きのBrent先生に対面でインタビューすることができてとても良かった。一つ一つの質問に対して、分かりやすく丁寧に答えてくださったため嬉しかった。インタビューさせていただけたBrent先生に感謝したい。

 

 <Brent Allen Jones先生おすすめの本>

Will & Ariel Durant 『The Lessons of History』 Simon & Schuster , 2010年

(インタビュアー:マネジメント創造学部  2年生 N   )

文学部 中辻 享先生へのインタビュー

文学部 2年生 畑田 亜美さんが、文学部  中辻 享 先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q. 本はよく読まれますか。

A. 研究や授業準備のために専門書や論文をよく読みます。

 

Q. 幼少期からよく読まれたのですか。

A. 小学生の頃はよく読みました。中学高校の頃は少し減りましたが、高校時代に友達の影響で読んだロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』が本当に面白かったです。

 

Q. 大学生時代に読んだお気に入りの本はありますか。

A. ロシアの文学者、トルストイの本を読みました。同時代のロシアの文学者としては、ドストエフスキーもたいへん有名ですが、私はトルストイの方が好みです。トルストイの本は、風景描写が綺麗です。また、 『青年時代』の主人公や『アンナカレーニナ』のレーヴィンといった主人公に共感しました。日本なら太宰治です。著作をすべて読みました。その中でも『惜別』が特に面白いと思います。この他にも面白い著作がたくさんあります。太宰の作品は人間の弱みをさらけ出していますが、ユーモアがあるのでクスッと笑えます。サービス精神があります。そして、語りかけるような語り口に引き込まれます。また、太宰も風景描写が綺麗です。

 

Q. その本は現在の専門と関係していますか。

A. 直接は関係ありません。しかし、好きな作品はどれも風景描写が綺麗でした。太宰治の『津軽』は地誌のようで、読んでいると背景が浮かんできます。院生の頃に読んだロレンスの『息子と恋人』もそうでした。

 

Q. 地理学に関心を持ったきっかけとなった本はありますか。

A. 地理学へは中学高校の授業や時々テレビで見た旅番組から興味を持ちました。大学に入ってから梅棹忠夫の『モゴール族探検記』を読み文化人類学に興味を持ち、人文地理へ進みました。

 

Q. 現在のお気に入りの本は何ですか。

A. エミリー・ブロンテの『嵐が丘』です。授業のない夏季休暇中に読み、久しぶりにハマった一冊です。風景や景観描写が綺麗で、文章から光景が思い浮かびます。ブロンテは三姉妹で、全員作家です。今は姉のシャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』を読んでいます。

 

Q. 大学生におすすめしたい本は何ですか。

A. ・『嵐が丘』

・ルソー『告白』 これはルソー自身の半生におけるありとあらゆることを告白しています。「普通の小説より面白い」です。

『ジャン・クリストフ』

・五木寛之『大河の一滴』

・アラン『幸福論』

・トルストイ『アンナカレーニナ』

 

感想: 教授の読まれている本には昨年初めて研究室に入った時から興味を持っていました。普段の授業のプリントなどに記されている参考図書で研究に関する本は目にすることがありますが、趣味の本を聞く機会は滅多にありません。

本は人柄をよく反映するので、今回話を聞く中でも教授の新しい面を知ることができたように思います。また、話を聞く中で興味を持った本がいくつかあるので、時間を作って読んでみます。

 

<中辻 享 先生おすすめの本>

エミリー・ブロンテ 著   鴻巣友季子 訳 『嵐が丘』 新潮文庫 , 2003年

(インタビュアー:文学部  2年  畑田 亜美  )