5-2.教員インタビュー」カテゴリーアーカイブ

共通教育センター 長谷川 雄彦先生へのインタビュー

文学部 3年生 畑田 亜美さんが、共通教育センター 長谷川 雄彦 先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.普段どのくらい本を読まれますか。

A.最近は減ってしまい月に1冊読めるかどうか。図書館に入った頃は知らないといけないと思い週に2冊程読んでいたが、読みたい本は限られているので1年ちょっとで諦めた。中身をちらっと見るのは週に何十冊としていたが、ゆっくり読むのは図書館に入ってから逆にできない。速読は苦手。草津にいた時、平野啓一郎さんのスローリーディングに関する講演があった。丁寧に行間から主人公の感情の機微を読み取る、そういう読み方もある。こちらの方が合っている。量は関係ない。如何に自分が感じるように読むか、それが本との向き合い方。速読のすすめのような本は沢山あるのでチャレンジしてみたが合わなかった。合う人は本当に早くなる。開き直って今は読みたい本だけ。最近は図書館に関する本が多い。

 

Q. 甲南大学の図書館で1番好きなところはどこですか。

A. 今の図書館は私が大学生の頃とはだいぶ違う。データベースはあるがOPACはなかった。現在の2階の雑誌スペースの間の机のところはすべて目録カードで、それを引くのが好きだった。今の図書館はあまり使っていないが、昔のイメージでいうと友達と話せた2階のロビー上のスペースが好き。よくあそこで集まって駄弁っていた。図書館は本当に勉強する場所も大事だけれど、人と出会う場所として使っていた。そのような図書館も構わないと思う。その方がたくさん使ってもらえる。ちょっと寄って本と出合う、そんな図書館がいい。

 

Q. 公立図書館でおすすめの場所はありますか。

A. サービスでいうと浦安の図書館。有名になってから大分経った2000年頃に行った。その頃からサービスがよく、蔵書が沢山あった。開架書庫、書庫であるが利用者が自由に入っていい方式を採用。

 

Q. 最近の若者の読書離れについてどのように考えていますか。

A. 読書離れというが昔から若者は本を読まない。特に中高生は忙し過ぎ、年代別に見たら明らかに公共図書館に来ない。本を読む時間もない。最近はもっと他に興味を引く物がたくさんあるということもある。

 

Q. 大学生に薦めたい本は何ですか。

A. やはり専門なので図書館に関するもので竹内悊の『生きるための図書館:一人ひとりのために』。新書なので読みやすい。図書館に興味を持って、困った時に図書館を思い出してほしい。

 

感想: 質問内容以外にも神戸市の図書館について様々なことを教えて頂きました。書庫の構造や歴史など知らないことが多かったので、興味深かったです。図書館学の授業での少しは学びましたが、個人的に話を伺う方が面白いです。そして、研究室にある図書館関連の本に気になるものがたくさんあったので今度借りようと思います。

 また、本を読む速度に関しては今まであまり気にしたことがありませんでしたが、少し考えてみようかと思いました。特に速読にチャレンジしてみたくなりました。

 

<長谷川 雄彦 先生おすすめの本>

竹内 悊著 『生きるための図書館:一人ひとりのために』 岩波書店 , 2019年

(インタビュアー:文学部  3年  畑田 亜美  )

文学部 佐藤 泰弘先生へのインタビュー

文学部 3年生 畑田 亜美さんが、文学部  佐藤 泰弘 先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.どれくらいの頻度で本を読まれますか。

A.少し前までは週一冊くらいは読んでいました。今は月に一冊くらいです。

 

Q. 図書館にはよく行きますか。

A. 基本的に行きません。本は図書館で借りるのではなく、買うようにしています。現在は読むのに時間がかかるので、買った本が結構溜まっています。学生時代は読み始めて面白くなかったとしても最後まで読みましたが、今は読むのをやめるようになりました。

 

Q. 書店にはどのくらいの頻度で行きますか。

A. 学生時代は毎日行っていましたが、現在は週に3回くらいです。閉店してしまいましたが、京都の銀林堂という書店が好きでした。現在はくまざわ書店の四条烏丸店や大垣書店の本店の選書が好きです。作家買いしていることが多いです。

 

Q. 最近読んだ本で気に入っているものは何ですか。

A. 森見登美彦や小松左京の『果てしなき流れの果てに』です。

 

Q. 大学生時代にはどのような本を読んでいましたか。

A. 何でも読んでいました。中でも多かったのはSFや長編小説です。作家では神林長平や村上春樹、翻訳ではアーサー・クラークが好きでした。『文藝』の新人賞を受賞した作家はたいてい読んでいましたが、現在はそうでもないです。川西蘭はデビュー作から買っていましたが、作風が変わってからは読まなくなりました。

 

Q.現在の分野を専攻するきっかけとなった本はありますか。

A.戸田芳実『日本領主制成立史の研究』です。その他では保立道久や黒田日出男です。これらのイメージの豊かな書きぶりに惹かれました。

 

Q.研究室にはどれくらいの本がありますか。

A.16700冊以上の蔵書の3分の1ほどがあります。コアな専門領域の本は自宅にあります。研究室移動時に整理したので、どこに何があるかは把握しています。本は基本的に一度しか読まないので、どんどん溜まっていきます。

 

Q. 大学生におすすめしたい本は何ですか。

A.最近多い系統であやかしなら西條奈加の『千年鬼』、食べ物系なら瀬尾まいこの『戸村飯店 青春100連発』です。

 

感想:自身のゼミの先生であり、本も似たようなジャンルに興味があるのではないかと予想していたので全体的に意外な点が多くありました。

特に専門書は借りないということと、漫画も読まれるということに驚きました。やはり本の好みは聞いてみないとわからないのだと感じました。

 

< 佐藤 泰弘 先生おすすめの本>

つか こうへい 著 『広島に原爆を落とす日』 光文社 , 1998年

(インタビュアー:文学部  3年  畑田 亜美  )

マネジメント創造学部 Brent Allen Jones先生へのインタビュー

マネジメント創造学部 2年生 さんが、マネジメント創造学部 Brent Allen Jones先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q. 本を読むことは好きですか?

A. 大好きです。特に、Daniel Defoeの『Robinson Crusoe』という本が好きです。

 

Q. どのくらいの頻度で本を読みますか?

A. 毎日、夜寝る前に30分~2時間程度読みます。週末は時間があるので2,3時間、仕事でリサーチする時には3、4時間程度読みます。

 

Q. どのようなジャンルの本が好きですか?

A. ミステリーが好きですが、アドベンチャーやノンフィクションも好きです。

 

Q. 本を買うときに重視しているポイントは何ですか?

A. 新刊であることや流行を重視します。価格や好きな作家から選ぶこともあります。

 

Q. どのくらいの頻度で本屋や図書館を利用しますか?

A. 本屋、図書館共に月に2、3回程度行きます。英字の本を多く取り揃えている三宮のジュンク堂や阪急の紀伊国屋をよく利用します。

 

Q. 紙の本と電子書籍のどちらが好きですか?

A. 絶対に紙の本の方が好きです。99%は紙の本で読みます。普段仕事でパソコンを見る機会が多いので本を読むときは目を休ませたいからです。

 

Q. どこで本を読むことが多いですか?

A. 寝る前に読むことが多いので、ベッドが多いです。家族がテレビを観ている時に私だけリビングで本を読むこともありますし、電車でも読みます。

 

Q. 最近、若者の本離れが多いように感じます。このことは問題だと思いますか?また、それを解決するためには何が必要であると思いますか?

A. 問題であると思います。やはり、最近ではスマートフォンが普及していることが原因として挙げられると思います。今や若者にとってソーシャルネットワークは欠かせないものですから。解決策としては、家族との時間を増やすことが良いと思います。家族の中で本が好きな人がいれば、おすすめの本をシェアしあうと楽しいと思います。

また、“Reading club”というある一冊の本についてクラブのメンバーとディスカッションをする活動があるのですが、そのような本に関する面白い活動が広まることも良いと思います。

 

ーインタビューを終えてー
コロナ禍において対面で会うことが難しい中、本好きのBrent先生に対面でインタビューすることができてとても良かった。一つ一つの質問に対して、分かりやすく丁寧に答えてくださったため嬉しかった。インタビューさせていただけたBrent先生に感謝したい。

 

 <Brent Allen Jones先生おすすめの本>

Will & Ariel Durant 『The Lessons of History』 Simon & Schuster , 2010年

(インタビュアー:マネジメント創造学部  2年生 N   )

文学部 中辻 享先生へのインタビュー

文学部 2年生 畑田 亜美さんが、文学部  中辻 享 先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q. 本はよく読まれますか。

A. 研究や授業準備のために専門書や論文をよく読みます。

 

Q. 幼少期からよく読まれたのですか。

A. 小学生の頃はよく読みました。中学高校の頃は少し減りましたが、高校時代に友達の影響で読んだロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』が本当に面白かったです。

 

Q. 大学生時代に読んだお気に入りの本はありますか。

A. ロシアの文学者、トルストイの本を読みました。同時代のロシアの文学者としては、ドストエフスキーもたいへん有名ですが、私はトルストイの方が好みです。トルストイの本は、風景描写が綺麗です。また、 『青年時代』の主人公や『アンナカレーニナ』のレーヴィンといった主人公に共感しました。日本なら太宰治です。著作をすべて読みました。その中でも『惜別』が特に面白いと思います。この他にも面白い著作がたくさんあります。太宰の作品は人間の弱みをさらけ出していますが、ユーモアがあるのでクスッと笑えます。サービス精神があります。そして、語りかけるような語り口に引き込まれます。また、太宰も風景描写が綺麗です。

 

Q. その本は現在の専門と関係していますか。

A. 直接は関係ありません。しかし、好きな作品はどれも風景描写が綺麗でした。太宰治の『津軽』は地誌のようで、読んでいると背景が浮かんできます。院生の頃に読んだロレンスの『息子と恋人』もそうでした。

 

Q. 地理学に関心を持ったきっかけとなった本はありますか。

A. 地理学へは中学高校の授業や時々テレビで見た旅番組から興味を持ちました。大学に入ってから梅棹忠夫の『モゴール族探検記』を読み文化人類学に興味を持ち、人文地理へ進みました。

 

Q. 現在のお気に入りの本は何ですか。

A. エミリー・ブロンテの『嵐が丘』です。授業のない夏季休暇中に読み、久しぶりにハマった一冊です。風景や景観描写が綺麗で、文章から光景が思い浮かびます。ブロンテは三姉妹で、全員作家です。今は姉のシャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』を読んでいます。

 

Q. 大学生におすすめしたい本は何ですか。

A. ・『嵐が丘』

・ルソー『告白』 これはルソー自身の半生におけるありとあらゆることを告白しています。「普通の小説より面白い」です。

『ジャン・クリストフ』

・五木寛之『大河の一滴』

・アラン『幸福論』

・トルストイ『アンナカレーニナ』

 

感想: 教授の読まれている本には昨年初めて研究室に入った時から興味を持っていました。普段の授業のプリントなどに記されている参考図書で研究に関する本は目にすることがありますが、趣味の本を聞く機会は滅多にありません。

本は人柄をよく反映するので、今回話を聞く中でも教授の新しい面を知ることができたように思います。また、話を聞く中で興味を持った本がいくつかあるので、時間を作って読んでみます。

 

<中辻 享 先生おすすめの本>

エミリー・ブロンテ 著   鴻巣友季子 訳 『嵐が丘』 新潮文庫 , 2003年

(インタビュアー:文学部  2年  畑田 亜美  )

法学部 平野 淳一先生へのインタビュー

法学部 3年生 Kさんが、法学部  平野 淳一先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.  政治学に興味をもったきっかけ

A. 高校生の頃から日本史・世界史に関心があり、歴史の勉強をするうちに政治史に興味をもつようになりました。大学進学後は、政治史について研究しようと思っていましたが、学んでいく中で現代政治に興味をもつようになりました。

 

Q. 図書館を利用されるかについて

A. 研究で必要となる本は、研究費で購入するため、研究面で図書館の本を利用する頻度は多くないと思います。しかし、基礎演習等の教材として用いる、経済学や社会学といった専門分野以外の本を図書館で利用することがあります。また、図書館のデータベースから、選挙等に関する新聞記事を調べることがあります。

 

Q. 学生時代に読まれた本について 

A. 高校生の頃、部室で偶然見つけた『ロベスピエールとフランス革命』という本が思い出に残っています。

 ロベスピエールは、革命期の恐怖政治の中心人物ですが、この本を読んで、ロベスピエールについての見方が変わりました。政治について急進的な考え方をしていた点はありましたが、民主主義や人権について今とほぼ変わらない価値観を持っていたことが分かりました。また、この一冊からフランス革命について興味をもつようになったと思います。

 

Q. 学生にお勧めしたい本について

A. お勧めする本は『ルポ トランプ王国』です。4年前の大統領選挙では、トランプ氏が勝利しました。この際、ラストベルトと言われる中西部の工業地域で、著者が直接聞いた有権者の声をまとめたものです。アメリカの現状に関心がある方だけでなく、日本の格差問題に関心のある方に読んでほしいです。

Q. 今の学生へ一言

A. 今の学生に伝えたいことですが、怪しい儲け話に注意してほしいです。近年、ネットワークビジネスと称する怪しい儲け話の被害が広まっています。このような勧誘に引っ掛からない為にも、日頃から様々な角度から物事を見る力を養うことが重要です。読書はそうした力をつける上でとても有益ですので、是非本をたくさん読んでください。

 

感想:インタビューでは、とても和やかな雰囲気で行われ、楽しい時間を過ごすことができました。

また、学生におすすめする一冊については図書館に所蔵されているため、これを機に読んでみようと思いました。 改めて、インタビューをさせて頂いたことに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 

<平野 淳一先生おすすめの本>

J.M.トムソン 著    樋口謹一 訳 『ロベスピエールとフランス革命』 岩波新書 , 1955年

金城隆一著  『ルポ トランプ王国』岩波新書 ,  2017年

(インタビュアー:法学部  3年  K   )

法学部 森永 真綱先生へのインタビュー

法学部 3年生 Kさんが、法学部  森永 真綱先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.  法学に興味をもったきっかけ

A.  実は、法学に興味をもって法学部に入ったわけではなく、大学を受ける際に様々な学部で受験をし、その中で進学するのに選んだ学部が、法学部でした。そのため、大学に入ってから法学に興味を持った形です。

 

Q.  図書館の利用について

A. 高校時代は、クラブ活動の休憩時間に涼みに行くために図書館を利用していた程度で、本格的に利用するようになったのは大学生になってからです。図書館での思い出は、大学の図書館を利用した際、書庫で勉強をしていたことです。甲南では書庫をこのように利用することを見かけないので、甲南の図書館でも書庫の利用が増えればいいなと思いました。

 

Q. 学生時代はどのような本を読みましたか

A. 高校時代は漫画やスポーツ新聞などを読んでいて、あまり本を読んでいませんでした。大学生になってから、憲法や民法などの法学関連の書籍を読むようになりました。しかし、背伸びをしていたのか内容はあまり理解できていなかったように思います。

 

Q.   学生へおすすめする本について

A. 『三国志』がおすすめです。歴史的な部分だけでなく、人間関係や戦略、人生の生き方などを知ることができました。『三国志』は様々な形で出版されていますが、漫画から興味を持って学び始めても良いと思います。

 

Q. 今の学生へ一言

A. 自分に素直になって、目先の物事にとらわれずにいてほしいなと思います。また、自分は環境に恵まれていない、つらい思いをしている、そんな方がいるのではないでしょうか。しかし、つらい思いや恵まれない環境を持っているからこそ、新しいものを生み出すエネルギーになると思います。読書をすることでいかに生きるべきかを考えていくことが必要だと考えています。いつまでも、少年少女の気持ちを持って後悔しないような生き方をしてください。

 

感想:インタビュー内容に関しては、沢山のお話を聞かせて頂き、全て記載できませんでしたが、とても楽しい時間を過ごすことができました。インタビューをさせて頂いたことについて、改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

(インタビュアー:法学部  3年  K   )