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50冊多読チャレンジ 達成者インタビュー

50冊多読チャレンジ 達成者インタビュー
畑田亜美(はただ あみ)さん
文学部歴史文化学科 2年次生

 2021年1月8日に『多読チャレンジ』50冊を達成されました。
 1年次生の時に引き続き、今回で2回目の達成となります!

 『多読チャレンジ』2度目挑戦のきっかけは、半年ほど英語多読から離れていて、英語の本を読むスピードが落ちてしまったと実感したことから「今年も挑戦してみよう!」と思われたそうです。
 対面授業が再開されてから、図書館で直接 本を手に取りながら選びたいと、10月に『多読チャレンジ』をスタートし、わずか3ケ月という短い期間で、50冊読破されました。

 以下は、ご本人のアンケートによるものです。


○『多読チャレンジ』達成の感想を教えてください。または、『多読チャレンジ』達成の為に工夫した事を教えてください。

―― 今年は期間が短かったため、少し大変でした。そうでなければ大半をレベル3にしたかったですが、それは厳しいので短めのレベル2にしました。達成するために1日2冊を目安にしました。

○『多読チャレンジ』を終えて実感した効果を教えてください。

――英文を読む速度の維持。前回は前期中に読み終えていたので、半年あまり英文を読んでいませんでした。そうすると、今年読み始めた際に、速度の低下を感じました。また、読み始めたら少し戻ったように感じます。

○現在チャレンジ中の『多読チャレンジャー』へメッセージをお願いします。

―― 自分が読めそうな本、読みやすい方、面白いと思う本を見つけるのが達成のコツだと思います。


 甲南大学図書館では、多読チャレンジャーを随時募集中です。
 英語多読学習に興味のある方は図書館1階カウンターでエントリーしてみてください!
 達成すればKONANライブラリサーティフィケイトの2級以上の要件にも適用されますよ!

(KONANライブラリ サーティフィケイト学生企画)『本に「ふれる」本。』第2回

KONAN ライブラリ サーティフィケイトの学生企画
『本に「ふれる」本。』第2回

 2回目の連載となりました、法学部3年のK・Rです。
本日は、少し変わった本とのふれあい方をご紹介したいと思います。

 今回のおすすめ本は、『文庫本は何冊積んだら倒れるか』です。

 このタイトルから、「何をやっているんだ?」と思われる方がいるでしょう。
実は、本を様々な角度からゆるい調査を行う一冊なのです。

 例えば、タイトルにもあるように、文庫本は何冊積んだら倒れるかを出版社ごとに調査をしてみたり、文庫本を左手だけで読み、どれほど読みづらくなるのかを確認してみたり。はたまた、岩波文庫の〔緑〕の欠番を調査。

 役に立つ調査ではないことは確かですが、読書家の方なら一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。そんな気になる謎を解明する一冊です。

 本を様々な角度からゆるい調査を行うので、それに伴い文体もゆるゆる。気軽に読める一冊です。

 私もこのゆるい調査に感化され、私の部屋にある本の冊数(教科書類は除く)を調べてみました。結果は、54冊となりました。思ったよりも多くて驚きました 。

 自宅にいる時間が多い今、ぜひ本に関する調査をしてみてはいかがでしょうか。

 次回は「個性が様々、ブックカバーの魅力」についてふれる本を取り上げます。

 また、次回お会いしましょう。

 法学部法学科3年 K・R

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【紹介した本】

文庫本は何冊積んだら倒れるか』、堀井憲一郎、本の雑誌社、2019

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図書館に所蔵している本は、連載期間中、図書館入館ゲート前の特設コーナーで展示しています。
貸し出しもできますので、お手に取ってご覧ください。(本が貸出中の場合は、MyLibraryから予約できます。)

京極 夏彦 著 『巷説百物語』

 

文学部 2年生  畑田 亜美さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :  巷説百物語
著者 :  京極 夏彦
出版社:角川書店
出版年:1999年

 百物語とは、古来暗い夜に青い紙を貼った行燈に百筋の灯心をともして語る。1つ物語を終えるごとに灯心を1つずつ引き去っていくと、座中が次第に暗くなり、青い紙の色が様変わりして恐ろし気な雰囲気となる。それでもなお語り続けると必ず怪しい出来事が起こると言われている。有名な百物語小説の1つである本書はその特性を受け継ぎながら、謎解き的な素養も持ち合わせている。

 百物語ということもあり、本書も7つの話からなる。舞台は江戸時代末期、過去の出来事による怨恨を晴らすことを望む者が小悪党たちに解決を依頼する。主なメンバーは小股潜りの又市、山猫廻しのおぎん、考者の百介、事触の治平だ。彼らは様々な依頼を見事な手腕でこなしていく。内容は現代のように犯人を捕まえるわけではない。犯人の罪の意識を高め自滅させたり、うまく立ち回り同士討ちさせたりする。その場を用意するために彼らは情報を集め、犯人のもとに取り入る。彼らは犯人の近辺に紛れ込んで仕えていたり、客として紛れていたりする。一部のメンバーがそうであれば、他方は被害者の霊や化け狐を演じて見せる。

 私は特に種明かしの場面が好きだ。作者は誰がどのような役割を担当しているかを依頼が完了するまで教えてくれない。そもそも依頼内容も教えてくれない。そのため、誰がどんな役割を担っているのか、依頼内容は何なのかを考えながら読むのが面白い。普段推理小説を読むことはほとんどないので予想には慣れていない。そのためか予想が当たったことはない。反対に、普段推理小説を読む人でも、現代小説とは異なるので当てられないかもしれない。見えそうで見えない真実を探しながら読んでいくのはもちろん楽しい。しかし、流れに任せて読んでいくのもまた楽しいだろう。読む人によって楽しみ方を変えることのできる1冊である。

(KONANライブラリ サーティフィケイト学生企画)『本に「ふれる」本。』第1回

KONAN ライブラリ サーティフィケイトの学生企画
『本に「ふれる」本。』第1回

初めまして。

 本日から、ライブラリサーティフィケイトの企画としてブログ掲載をさせて頂く法学部3年のK・Rです。1月、毎週火曜日にブログ内で連載を行っていきます。

 サーティフィケイト企画のテーマ名は、『本に「ふれる」本。』としました。これは、本をあまり読まない方でも気軽に本に触れてもらいたいという気持ちからつけさせて頂きました。お時間がありましたら、是非、読んで頂ければと思っております。

 今週のおすすめする本は、若松英輔さんによる『本を読めなくなった人のための読書論』(亜紀書房、2019)です。

 読書術や読書論といえば、速読、暗記や知識を身に付けるための工夫と想像される方が多いと思います。

 しかし、そのような想像とは違い、読書に向かい合うための一冊です。

 近年、SNSやインターネットが発達し、本に触れなくなった方や、忙しい日々の中で本が読めなくなってしまい、心苦しい思いをしている方が多いのではないでしょうか。

 この本は「本が読めないときは、無理をして読まなくてもよい」、「全部読んでもよいし、読まなくてもよいのです。大切なのは、言葉に出会い、言葉を糧にできるかどうかであって、多く読むことではありません。」と語りかけてくれます。この言葉に、私は心が軽くなったように思いました。

 KONANライブラリサーティフィケイトにエントリーしている、私が言っても説得力が欠けてしまいますが、本を無理に読む必要はないと感じました。

 このような無理は「読む」という行為を苦行に変えてしまっています。本は楽しんで読むものです。

 なので、ゆっくりと自分のペースで、自分なりの読み方で、本とふれあってみてはどうでしょうか。

 少しずつ自分と本を慣らしていく、準備体操のような一冊としてこの本をおすすめします。

 次回は、「ちょっと変わった本とのふれあい方」を教えてくれる一冊をご紹介します。

 また、次週お会いしましょう。

 法学部法学科3年 K・R

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【紹介した本】

本を読めなくなった人のための読書論』、若松英輔、亜紀書房、2019

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図書館に所蔵している本は、連載期間中、図書館入館ゲート前の特設コーナーで展示しています。
貸し出しもできますので、お手に取ってご覧ください。(本が貸出中の場合は、MyLibraryから予約できます。)

2020年度 KONANライブラリサーティフィケイト取得申請受付中です!

KONANライブラリサーティフィケイトにエントリーされている皆さまへ

2020年度のKONANライブラリサーティフィケイトの取得申請期間は、2021年1月4日(月)から1月30日(土)までです。
今年度、取得申請をされる方は、図書館2階ヘルプデスクにお越しください。
申請手続きについて、詳しくはこちらをご確認ください。

登学しての申請が難しい方は、今年度は郵送での申請も受け付けますので、お問い合わせフォームからご一報ください。
図書館から折り返しご提出いただきたい書類等のご連絡をします。

要件を満たしているかわからない、進め方がわからない、とお悩みの場合も、ご遠慮なくお問い合わせください。
あきらめずに、もうすこし、頑張れ!

 

※KONANライブラリサーティフィケイトとは、読書習慣及び情報探索力・表現力・行動力・企画力などを身につけた学生を評価する制度です。

稲盛 和夫 著 『生き方』

経済学部  4年生 Sさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :  生き方
著者 :  稲盛 和夫
出版社:サンマーク出版
出版年:2014年

人は生きているうえでどうしても他人に嫉妬してしまったり、己の利益を優先して行動してしまったりする。このようなことがなく心に余裕を持つにはどうすればよいのだろうか。

この本は京セラやKDDIを創設した稲盛和夫氏の考え方や心がけていることについて書かれた人生哲学の本である。仕事に対しての心の持ちようや困難に直面した時の考え方が、稲盛氏の実体験を通して書かれているので非常に説得力がある。

その中でも「同じような能力を持ち、同じ程度の努力をして、一方は成功するが、一方は失敗に終わる。この違いはどこから来るのか。―中略― 願望の大きさ、高さ、深さ、熱さの差からきているのです。」という言葉がとても印象に残った。確かに、私も就職活動を通してここで働きたいと強く思ったところとそうでないところでは結果が異なった。こうなりたい、そうでありたいと強く切望することでその願いをかなえるために自分自身の行動が変わってくる。能力だけではなく思いの強さも結果に影響するのだ。

また、稲盛氏は仕事への意欲がなくなった場合にどうすればよいのかも説いている。稲盛氏いわく、どんな仕事であってもそれに全力で打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、また次の目標へ挑戦する意欲が生まれてくる。そうなれば、どんな努力も苦にならなくなり、すばらしい成果を上げることができるそうだ。

この本はよく読んでみると当たり前のことではないかと感じることが多々ある。例えば、一生懸命働くことや感謝の心を忘れないことである。しかし、これらの当たり前を現代の人々は忘れているからこそ心に響き納得させられるのだろう。特に2020年は新型コロナウイルスの影響で例年と異なる部分が多く、リモートワークやオンライン授業、マスクの常時着用など変化に対応しなければならない1年であった。今までできていたことができなくなり、不満やストレスを感じる今だからこそ自分の考え方や生き方を見つめなおす良いきっかけになるのではないかと思う。