12時半~15時頃が混雑しています。
図書館の同時入館者数は130人です。上限に達した場合、入館できません。入館が制限されている時は、しばらく経ってから再度ご来館ください。
オンライン授業の受講は、8号館1階813講義室のご利用にご協力ください。
※番号札は、館内滞在中は首にかけ、退館時に返却する時には、アルコールで消毒してください。
(くるくる回転するようになりました!)
拡大読書器を導入しました!
図書館2階、ヘルプデスク前に設置しています。
利用申し込みは不要です。ご自由にご利用ください。
図書館の本以外の資料を持ちこんでいただいても構いません。
操作はとても簡単です。
電源ボタンを押して、本を置いて、手前のつまみを回すと大きく表示されます。
つまみの中央を押すと、カラー/白黒/白黒反転と画面が切り替わります。
コントローラを外して、上側のボタンを操作すると、表示幅を狭くすることもできます。表示幅を狭くすると、文字をまっすぐに読みやすくなります。(縦に狭くすることもできます。)
使い方が分からない場合は、ヘルプデスクにお問い合わせください。
※本を読み上げる機能、スキャナーのようにデータを取り込む機能はありません。
KONAN ライブラリ サーティフィケイトの学生企画展示
『本を読む彼女の話』
期 間:2020年10月7日(水)~11月24日(火)
場 所:図書館入館ゲート前
本を読む登場人物が活躍する物語を集めました。私たちの読む本の中で彼女たちが読んでいる本、気になりませんか?
ここでは、小説と、その中に出てくる本を一緒に紹介しています。是非、読んでみてください。
一つの物語からもう一つの物語へ。彼女たちの読書体験を追うことで、物語はより深く広がり、新たな発見に出会えるもしれません。
企画者:文学部4年 高橋梨華子
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モンゴメリーの『赤毛のアン』、森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』などなど、本を読む女の子が主人公の物語は、いつの時代も本好き女子の心を掴みます。高橋さんも本好き女子の一人ですから、彼女が選んだ物語の主人公が読む本は、面白いに違いありません。「彼女」たちが本を読んでいるシーンには、栞が挟んであるので、手に取ってチェックしてみてください。
ロマンティックな物語ばかりかと思ったら、意外な骨太系もあり、本好き女子の芯の強さも感じられる展示になっているのも見どころです。
展示されている本は貸し出し可能です。この機会に、1冊、読んでみませんか。
文学部 3年生 友江 輝人さんが、文学部 佐伯 暁子先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)
Q . 本を読むのは好きですか。
A . 好きです。小説を読むのも好きですが、最近は論文を読むことが多いです。
Q . どんな本を読まれることが多いですか。
A . 日本語学関係の論文や、感動する小説を読みます。
Q . どういった時に本を読まれますか。
A . 通勤の際には小説を読み、研究室や自宅では論文を読みます。
Q . 日本語学に興味を持ったきっかけを教えて下さい。
A . 大学生の頃に日本語学の入門講義を受け、一番身近な日本語の世界にこんなに色んな世界があるんだと驚いたため。
Q . 日本語の魅力について。
A . 細やかで繊細な表現ができるところ。
敬語に代表されるウチとソトを意識した、上下関係だけではない気配りを感じることができる日本人らしさが言語にも表れているところ。
Q . 日本語学を学ぶにあたっておすすめの本はありますか。
Q . 好きな作家や作品について教えて下さい。
A . 原田マハ『本日は、お日柄もよく』(徳間書店)
Q . 先生の考える読書について。
A . 視野が広がるもの。大学での学びの醍醐味は、人とディスカッションをして他者の考え方・見方を知ることだと思うのですが、そのためには、まずは自分一人で考えをよく練った上での思考があり、それをみんなの前で発表し、他者の意見を知ることで深まっていくものだと思います。そのための土台を育てる上で読書は大事だと思います。それは、社会に出てからどんな世界でも必要となるものだから、自分なりに考えを持ち視野を広げる力を養うのも読書かなと思います。
─インタビューを終えて。
お忙しい中、気さくに対応して頂きました。
先生が日本語学に興味を持たれた理由や、先生の考える日本語の魅力についてもお伺いすることができて、僕自身とても興味深く、とても良い時間を過ごさせて頂きました。
先生の読書に対する考えは、社会に生きる全ての人がいつまでも大切にすべき考え方だと思いました。僕も学びを深め視野を広げる土台を養っていくために、これからも読書に励んでいこうと思います。
<佐伯 暁子先生おすすめの本>
原田マハ 著 『本日は、お日柄もよく』徳間書店 , 2013年
(インタビュアー:文学部 3年 友江 輝人 )
図書館報『藤棚ONLINE』
経営学部・久保田秀樹先生 推薦
昭和18年、天野貞祐(旧制甲南高等学校第7代校長)の斡旋により、九鬼周造の蔵書を購入し、平成10年、図書館に「九鬼周造文庫室」が設けられました。「九鬼周造文庫」には、書籍だけでなく、『「いき」の構造』の草稿を含む直筆原稿や研究ノート、第一高等学校時代から留学時代までの講義録ノートも含まれ、2016年4月から『『甲南大学デジタルアーカイブ(Konan University Digital Archive )』で公開されています。デジタルアーカイブは、インターネットに接続された PC、タブレット、スマートフォンなどにより、 だれでも無料で利用することができます。 デジタルアーカイブは、甲南大学図書館ホームページからアクセスできます。
九鬼周造とは、どういう人でしょうか。九鬼周造(1888-1941)は、東京帝国大学の哲学科に入学し、大学院に進んだ後、大正10年から約8年間、ヨーロッパに留学しました。この間、マルティン・ハイデガーなどから西洋哲学を学び、フランスの哲学者サルトルにハイデガーを教えたといいます。ハイデガーは、20世紀のヨーロッパ哲学における最も重要な哲学者の1人といわれています。九鬼周造は、帰国後、京都帝国大学で教鞭をとりました。
『「いき」の構造』は、昭和5年に発行された九鬼周造の代表作です。岩波文庫に入っています。『「いき」の構造』では、「いき」の概念が西欧の語彙と参照された後、「いき」を規定する属性として「媚態」「意気」「諦め」が挙げられています。
『ハイデガー選集』に手塚富雄訳「ことばについての対話」が所収されています。これは、1954年に独文学者の手塚富雄さんがハイデガーを訪れた時の会話をもとに書かれたものです。「ことばについての対話」は、九鬼周造の回想に始まって、九鬼による「いき」の分析についての問いかけがその内容です。
対話において「問う人」として登場するハイデガーは、例えば、次のように語っています。
「問う人 われわれの対話は、学問的なものではありませんでした。特別の目的をもったディスカッションではありませんでした。大学でのゼミナールにおけるような学問的な討論の観を呈したときには、九鬼伯爵は沈黙していました。わたしのいった対話とは屈託のない遊戯のようなものとしてわたしたちの家で行われたのです。そこへ九鬼伯はおりおり夫人とともに見えました。そのとき夫人は壮麗な日本の正装をしておりました。東アジアの世界はそのために、いっそうはっきりと輝き出ました。そしてわれわれの対話の危険は一層明らかに、前面に現われ出ました。」
「ことばについての対話」 も本学図書館に所蔵されています。また、9号館から図書館へ向かう道の途中の石段の脇に道標と日時計があります。これらは、九鬼周造の遺品です。通るとき、是非、目をとめてみてください。