応用社会学専攻は、1964年に修士課程、1971年に博士課程が開設されました。現在、修士課程に2分野、博士後期課程に2分野がおかれ、専門領域を越えた交流のなかで、社会や文化の基礎的な原理を理解し、社会の変化を的確にとらえ、新しい状況を切り拓く能力を養います。
本専攻では、国内有数の業績を誇る教員を擁し、少人数教育のもと、丁寧な指導が行われています。研究活動では、理論だけでなくフィールドワークなどの実践的な研究も行われ、また文化分野では、国立民族学博物館との連携のもと、多様な地域の研究が可能です。大学院生の他の専門分野を含めた研究会・学会への参加も活発で、海外での学会発表も行われ、学際的な知識と専門性を身につけることを目指しています。修了者の多くは、学界・教育界・メディア業界などの第一線で活躍しています。
| 担当教員 |
研究内容 |
| 教授 森田 三郎 |
情報化・高齢化・国際化といった大きな社会変化の中で、個人や地域が如何にしてバランスのとれたアイデンティティを確立、維持できるかに関心がある。従来、農民文化、祭り、まちづくりなどを扱ってきたが、現在は映像人類学分野の開拓、メディア実践にも力を入れている。 |
| 教授 大津 真作 |
コロンブスのアメリカ大陸到達以来、ヨーロッパのキリスト教文明と東洋、新大陸の文明との間に生じた衝突と相互理解を歴史=社会的見地から研究する。特に東西両インドの植民地の歴史を比較文化論的に研究し、アジアのフィールドとしては台湾を選んでいる。 |
| 教授 菅 康弘 |
脱都市・田舎暮らしを選択した人々を対象に、「旅することと住むことの間」を研究している。移住者へのインタビュー、流行歌やさまざまなメディアの言説分析を通じ、都市と地域と観光という3領域の接点から、空間と人間の相互作用、場所への愛着などを考察している。 |
| 教授 西川 麦子 |
日本の近代化における出産の変化、バングラデシュの村落社会、物乞研究をへて、現在は、都市空間における地域、人と人との関わり方に関心をもち、ロンドンでのフィールドワークを実施。人が生きる社会をどのようにとらえ、伝えることができるのか、方法論を探究中。 |
| 教授 中里 英樹 |
現代日本の子育て期の仕事と生活が、現在の主たるテーマ。特にジェンダー秩序や人口構造、さらに社会政策の効果に注目して、現状の課題とそれを乗り越える方策について考察している。また現代日本の状況を相対化するために、近世以降の歴史的変化の分析やオーストラリアとの国際比較も行っている。 |
| 教授 宮垣 元 |
NPO/NGOやボランティア、オンライン・コニュニティなど、新しい社会経済システムのメカニズムや方向性に関心がある。最近は、福祉や医療、教育などのヒューマンサービスにおける信頼の問題、市民活動展開過程の地域・国際比較、NPOの組織特性と評価について理論的・実証的研究を行っている。 |
| 教授 谷 富夫 |
都市社会学、民族関係論、宗教社会学。これまで「都市コミュニティの形成条件」、「沖縄の過剰都市化」、「多民族共生の可能性」、「現代宗教と若者」などのテーマに取り組んできた。質的社会調査法を用いることが多いが、質的調査と量的調査の混合社会調査法を調査の望ましいあり方と考えている。 |
| 教授 田野 大輔 |
ナチ・ドイツにおけるマスコミュニケーションの問題、とくに宣伝の効果や娯楽の実態、セクシュアリティの問題などについて、表象分析の手法を用いながら歴史社会学的に研究している。また、最近は余暇・厚生の領域における日独文化交流の研究にも手を広げている。 |
| 准教授 星 敦士 |
パーソナル・ネットワークを中心とした社会ネットワークを主たる研究テーマとしている。特に個人が取り結ぶ社会関係が、行動や意識のあり方(例えば、出生に関する意識や行動、地域行動・市民活動への参加など)に与える影響について、社会関係の測定方法も含めて計量的なアプローチで分析を行っている。 |
| 担当教員 |
研究内容 |
| 教授 横山 良 |
19世紀アメリカの民衆政治思想を研究対象としている。19世紀前半のアメリカに登場した大衆民主主義を、自治的・参加型である点で、本来のポピュリズムとして捉え、その展開をヴィジランティズム(自警運動)を含めた様々な19世紀民衆運動の中に辿り、その集約点を19世紀末の人民党(ポピュリスト党)に見る立場をとっている。 |
| 教授 稲田 清一 |
専攻は中国近世・近代史。この時期に中国の農村社会がどのように変容したのかに関心を持ち、19世紀前後の江南地方における地域社会の諸問題、特に市鎮(市場町)を中心として行われた公共事業とそれを支えた社会体制をめぐる問題について調べている。 |
| 教授 出口 晶子 |
専攻は民俗地理学。フィールドは主として日本。海・川・湖など水辺の生活文化と景観について調査研究中。10年、20年越しでフィールドに通いながら、そのときどきの今をとらえる現地踏査を重視している。琵琶湖、サケのぼる北陸の諸河川、若狭湾や能登半島、瀬戸内などは、とくに長期にわたり研究している。 |
| 教授 合田 昌史 |
専門は16世紀の西洋、とくにポルトガル・スペインの海洋帝国である。最近は、両海洋帝国による世界分割の議論が喧しくなるきっかけを作った航海者マゼランの再評価に取り組んでいる。 |
| 教授 佐藤 泰弘 |
日本の古代・中世史−特に平安時代から鎌倉時代−の社会・経済を研究している。荘園と貴族社会、商業と流通、貨幣と為替などが主たる研究テーマである。新しい研究テーマや斬新な歴史・社会理論が好きだけれど、古典的な問題群を伝統的な手法で再検討することの方に面白さがある。 |
| 教授 東谷 智 |
専門は日本近世史、史料の調査・整理論。藩政、行政機構、税の収支体系、法制度等をキーワードとして、江戸時代の社会の仕組みについて研究している。彦根藩(近江)、長岡藩(越後)、鯖江藩(越前)をフィールドとして研究を進めており、近年特に藤堂高虎を藩祖とする藤堂藩(伊賀・伊勢)の研究に取り組んでいる。藩政文書と地方文書、双方を用いた研究スタイルをとっている。 |