2014年度卒業論文 齋藤水貴(東谷ゼミ): 弘前藩宝暦改革における政策の目的と展開―基本方式の検討を中心に―

近世中後期には、各藩において財政窮乏化に伴う藩政改革が行われた。陸奥国津軽郡(現在の青森県の西部)に位置する弘前藩も例外ではなく、宝暦3年(1753)から、藩政改革がはじまった。この改革は、従来の研究では、宝暦五年に起こった大凶作を契機に、改革方針が変化したと結論付けられていた。

しかし、大凶作前後の政策内容を史料から検討した結果、大凶作前後での改革方針は変化していないことが明らかとなった。自治体史に掲載されている史料を主に取り上げたが、「弘前藩庁日記―御国編―」という史料に関しては、弘前市立図書館へ足を運び、原物の写真撮影を行った。

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※写真は弘前城内にある「藩庁日記」を保管した蔵の跡