甲南人の軌跡Ⅱ/金岡 信宏/いかなる環境でも必要とされる自分になるために | 卒業生の活躍紹介サイト | 甲南大学

いかなる環境でも必要とされる自分になるために

金岡 信宏

Kanaoka Nobuhiro

株式会社パソナグループ 勤務

2019年 マネジメント創造学部卒

趣味・特技

料理・華道

好きな⾔葉

世界に通用する紳士たれ

学⽣時代のクラブ・サークル

和ろうそく作成販売、オープンキャンパス委員会

先輩方から引き継いだCUBE魂

 私がマネジメント創造学部に進学を決めたきっかけは、オープンキャンパスで出会った先輩方への憧れでした。今思えば、人生で初めて自分の意志と目標をもって進路を決めた瞬間でもありました。

 大学を選んでいる時、さまざまな大学のオープンキャンパスへ赴きました。私自身、教育カリキュラムや学部ももちろん大切ではありますが、「そこで学んでいる人の姿勢」を一番重視していたため、在校生の話や座談会、オープンキャンパスの係の人を見てきました。

 そんな中出会ったのがマネジメント創造学部のオープンキャンパス委員会の先輩方でした。先輩方からは何でも挑戦して自分でやってやるぞという気概を感じました。それを感じ取った私は、説明会が終わり学生相談会の時間になり先ほどまで登壇して話していた先輩に駆け寄り声を掛けました。学部での話や学生生活について一通り聞き終えた最後に、得意なこともなく英語もできない自分でもこの学部でやっていけるか尋ねたところ、先輩は言いました。「正直大変だと思う、自分のがんばり次第だ」と、そして同時に「頑張る、努力する人を尊重する学部で学生もそんな人が集まっている」とも。

 この言葉を聞いて、「自ら学び、共に学ぶ」という精神、すなわちCUBE魂が学生全体に伝わっているのだと考えこの学部への進学を決めました。そして、入学しキャンパスライフが始まり生活に少しずつ慣れてきたころ、オープンキャンパス委員会の新入生歓迎会があり私も参加しました。オープンキャンパス委員会の特徴は運営からすべて学生自身の手で作り上げていることです。学生イベントはもちろん学部説明も学生が行うなど、幅広く運営に携わっている委員会でした。

 私は、進学先を決めたきっかけがオープンキャンパスであったこともあり委員会に所属し、あの時の先輩のように受験生の不安を取り除き、CUBE魂を次の世代へつなげていける人になりたいと思うようになりました。

 そうして、オープンキャンパス委員会に所属しオープンキャンパスのキャンパスツアー長というポジションを与えられ、オープンキャンパスでは毎回自分の元に来てくれる受験生もでき、そこでできた後輩と入学後も交流は続いて、またその後輩がオープンキャンパス委員会に所属していきました。

 今では卒業して社会人になりましたが、「自ら学び、共に学ぶ」CUBE魂は自分の心に抱き続けています。なかなか、母校に帰る機会は少ないですが、次に訪れた時もCUBE魂が脈々と続いていてくれることを思いながら毎日を学びの日々として頑張っております。

すべてのお客様の感動創造『強みは私です』

 私は甲南大学を卒業して、株式会社パソナグループに入社しました。この会社では「社会の問題点を解決する」を企業理念にしており、私は現在、地域資源を生かして開設された淡路島グランピング施設で、ソーシャルアクティビストとして働いています。

 まず、この会社に入ったきっかけからお話しします。就職活動では、社会貢献を軸に会社を見ていました。そこで出会ったのが今働いているパソナグループでした。この会社は社会貢献を第一に行動することを地で行く会社で、当時の自分になかった、ただ単に社会貢献をするのではなくそこを利益につなげることでそこで得た利益をまた別の社会貢献につなげることができるという考え方を持っていました。この会社の考え方は数多くの会社の行っている社会貢献とは違う、自分の理想に近い形で実現をしていると考え、この会社で働きたいと思うようになりました。メインは派遣業務の仕事ですが、社会貢献活動をしている以上さまざまなポジションがあり、入社した私は淡路島に配属されました。

 次に淡路島での活動についてお話しします。

 淡路島では、地方創生をテーマに、農業活動やエンターテイナーの仕事を作る雇用創出や、廃校のリノベーションや県立公園の自然を利用したテーマパークの運営など、地域活性事業を行っており、とてもホットな地域です。そんな淡路島で与えられた使命が、グランピング施設を一流の施設にして、かつそこで働く社員が淡路島全体の施設のお手本となり人材育成の発信源となることでした。

 職場では、1年目ではサービス業務を覚え少しずつ予約業務を学び、今では予約業務のリーダーとして日々お客様の求めているものや、お客様のご要望に応える努力を続けています。そんな中一番やりがいを感じたエピソードを最後にお話しします。 私たちはお客様からのご希望があれば基本的にどんなことも実現に努めており、プロポーズをご要望のお客様と何度も電話やメールでやり取りをさせていただきました。薔薇の花束の準備やお部屋のセッティングから当日の動きやケーキを出すタイミングまで打ち合わせをして本番を迎えました。当日はお客様と同じぐらい自分も緊張していて、成功するかしないかお客様の人生の大きな節目にかかわるので、当日は休みでしたがそのお客様の対応に入りました。結果はプロポーズ成功です。お客様からは「とても親身になって相談に乗ってくれるし、他のスタッフのみなさんも笑顔ですごく人がいい施設ですね」とおっしゃっていただき、お客様の感動創造とはまさにこのことだと感じました。一流の施設というのは素晴らしいロケーションやお食事だけでは絶対になれないと考えています。こういった1つひとつの対応を丁寧にすることがお客様の感動につながることを再認識しました。どのような場所でも通用するこのホスピタリティ精神を磨き続け、今後も「お客様の感動創造」に努めたいと考えています。

思考を止めず自分磨きを怠らない

 私から現役の学生みなさんに伝えたい事が2つあります。それは、「思考を止めるな」ということと、「自分の他にはない強みを見つけること」です。この2つに関してエピソードと共にお話しします。

 まず、「思考を止めるな」とは、常に考えることを止めないでほしいということです。

 同じ仕事でも、考えながら行動することと、考えずにただこなすために行動するのでは全然違います。日常から思考の重要性を感じさせるのは、「問題が発生した際」です。周りの社員を見ていても、常に考えている人とそうでない人とは、問題が発生した際の対応方法がまったく異なります。たとえば、お客様のお会計を間違えてしまい、すでにお客様が帰られてしまった時があるとします。何も考えず行動しているとどうすればいいのか迷うか、すぐに他人に答えを求めてしまいます。決して人に聞く事が悪いわけではありませんが、自分で考え行動することが自身の成長につながると私は考えます。常に自分でできることを考えられる人は、「お客様対応・経理処理・現場処理」といった形で、しなければならないことが瞬時に具体的に考えつきます。今回は問題が発生した際の例を挙げましたが、これはみなさんの毎日の生活でも役立つものだと思いますので、常に「なんで、どうすれば」という思考を持ち続ける癖をつけてほしいと思います。

 2つ目の「自分の他にはない強みを見つけること」についてです。これは、自分のアピールポイントやこれだけは他には負けないというものを1つだけでも持ってほしいということです。必ずしも仕事の能力でなければいけないというわけではありません。趣味や、何か一芸でも構いません。なぜなら、社会に出たとき必ずしも仕事だけがいいわけではないからです。会食や食事会に招待されることもあるでしょう、そういった時の話のタネや実際に一芸があると印象に残りやすく、その後の関係もうまくいきやすいと感じました。たとえば、社内の同僚の誕生日の際に私が華道を披露しました、それによって役員の方からも声をかけていただき、多くの人に名前と顔を覚えていただけるとてもいい機会になりました。それ以外にも、他の同期はピアノやバイオリンを披露しておりました。このように一芸を持つだけで役員や社長に覚えてもらえるのは就職活動や営業をする人間にとってはとてもプラスなことです。ぜひ、今からでも自分の一芸を見つけてください。

 「思考を止めるな」「自分の他にはない強みを見つけること」の2点は就職活動の場だけではなく社会に出てからも重要となるものです。ぜひ日々自分磨きを続けてください。

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