歴史の中の美的感覚研究班は、2016年10月11日に新しくできました。この班は、歴史の中の美的感覚を人物や衣服、化粧品などの様々な視点から追求します。それらを調べていく上で、フィールドワークを行ったり、文献調査を行ったりします。活動は、第1・3火曜日、歴史文化ラボラトリーで行います。興味のある方はご連絡ください。(1回生・藤原音々)
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小磯記念美術館での講義@博物館資料論
歴史文化学科では博物館学芸員の資格を取得できます。博物館学芸員とは博物館や美術館において、資料の保存・管理を行うとともに、研究を行いながら展示などを作成する専門職のことです。
この「博物館資料論」は、資格を取得するために履修の必要のある授業のひとつで、授業では博物館の資料の管理などについて学びます。講義は、神戸市立博物館や小磯記念美術館の学芸員3名が担当されており、とても実践的な内容を学ぶことができます。
この授業の一環として、2016年6月11日、六甲アイランドにある神戸市立小磯記念美術館において現地見学を行いました。担当の廣田先生から、「資料がどのように展示されているのか」、「どのような点を注意すべきか」、「資料はどのように保管されているのか」など、座学だけでは分からない様々なことを具体的に教えて頂きました。展示作品の解説のみならず、作品にあたる照明の明るさ、部屋全体の空調など、細かく教えていただきました。
また、バックヤードスペースも見学させて頂き、博物館の裏側を知るだけでなく、その管理の徹底ぶりを知ることができ、私たちは驚きの連続でした。廣田先生への質問の嵐が巻き起こるなど、充実した一日となりました。(2回生・田中景子)
在外研究@ラオス(中辻享)
2014年度の後期にラオスに半年間滞在する機会に恵まれました。今回はこれまでに収集した空中写真を使って、ラオス北部農村の土地利用の変化を明らかにすることが目的でした。空中写真は1945年以降の7時点のものを収集しています。それを分析した上で、対象地域の人々に聞き取り調査を行い、当時の状況をあざやかに描き出そうと試みました。その結果、わかったことは1960-70年代のベトナム戦争がラオスの農村にも大きな影響を与えていたことです。当時、人々は戦火を逃げ惑ったり、無理やり軍隊にさせられたり、移住させられたり、大変な苦労をしていました。当時の人々の移住状況に関しては空中写真からも読み取ることができます。
私はこれまで十数年間同じ地域で調査を続けてきたのですが、戦争時代の状況についてはほとんど聞いていませんでした。今回の調査で、ラオス農村に対する見方が変わりました。(中辻享)
写真:ベトナム戦争時、ラオス最大の戦場となったジャール平原にて。