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2020/12/24
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【卒業生】松本利江さん(S63済)が第15回岡山県「内田百閒文学賞」優秀賞を受賞

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岡山にゆかりのある随筆や短編小説を対象とした第15回「内田百閒文学賞」に本学卒業生の松本利江さん(S63済卒)が執筆した小説『岡山駅から (おかやまえきから)』が選ばれ、優秀賞を受賞しました。表彰式は来年4月27日に岡山県立美術館で開催を予定しており、他の受賞作を含めた作品集は来年3月出版予定です。

 

(作品の概要)

岡山市内に住むチエと奥備中に住む従兄弟の昭夫と英夫は、お互いの家を行き来し、楽しい時間を過ごしていた。3人にとって岡山駅はいつも楽しみの入り口であった。しかし、昭和20年、英夫が「満蒙開拓青少年義勇兵」として15歳で満州に渡ることになる。チエは、岡山駅に見送りに行き、晴れ着の切れ端で作った御守袋を英夫に渡した。岡山駅は悲しみが詰まった建物に変わってしまっていた。
終戦から1年が過ぎた時、満蒙開拓青少年義勇兵の一員として満州に渡った仲間の少年がチエが作った御守袋を手に訪ねてきた。

 

(審査員講評)
「満蒙開拓青少年義勇兵」として終戦の三カ月前に戦地に赴き、そのまま没した青年の運命を物語の主軸として、「岡山駅」という場所にまつわる記憶を厚みのある歳月の重さとして浮かび上がらせている佳篇である。

 

※作品の概要と審査員好評は公益財団法人岡山県郷土文化財団のホームページより引用しております。

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