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2022/05/01
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【スポ健リレーコラム】[第10回]
サッカー日本代表2022カタールW杯出場決定!!
− 日本独自の選手育成システム:大学スポーツ −

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サッカー日本代表2022カタールW杯出場決定!!
− 日本独自の選手育成システム:大学スポーツ −

 

 2022カタールW杯最終予選突破を決めたオーストラリア戦で後半39分に投入され2得点、勝利に貢献した三苫(みとま)薫選手を知っていますか?川崎フロンターレで育ち筑波大学に進学、在学中は関東学生サッカーリーグ、Jリーグ特別指定選手として活躍しました。2017、2019サッカー・ユニバーシアード代表を経験した三苫選手は、実はこの時には既に才能を開花し、ユニバーシアード日本代表の6度目・7度目の金メダル獲得に貢献した選手の一人でした。卒業後は川崎フロンターレ入り、その後ブライトン、そしてユニオン・サン=ジロワーズに期限付移籍して国際舞台で大活躍している大学出身の異色のプレーヤーです。

 

 大学サッカー界では、毎年日本と韓国で行われる日韓戦(デンソーカップ)、ここに出場する選手を選考する全国の選抜大会(デンソーチャレンジ)、2年に一度行われる大学生年代のオリンピックと言われるユニバーシアード大会を連動させ2年間のスパンで選手達を鍛え上げることに取り組んできました。以前は、高校からプロ入りした同世代のJリーグ若手選手の経験と大学に進学した選手達の、海外遠征や国際試合を含む充実したサッカー経験に大きな差が生じたのは誰もが認めるところでした。現在は、Jリーガーのおよそ半分が大学出身であることをご存知でしょうか。これは世界のサッカーでは珍しい日本独自の選手育成システムです。Jリーグいや日本サッカーを支える大学サッカーと言っても過言ではないのではないでしょうか。

 

 スポーツに限らず、いろいろな世界(環境)を経験することでそれ程差の無い(だけど必ず差はあります)1段階上のレベルに上がることはそう難しくないと思います。上のレベルに上がると(または近づくと)今まで見たことのない異なる景色が目の前に広がり更に意識は高くなっていきます。ユニバーシアード代表に選ばれた選手達が日に日に逞しく成長していく姿やその後の大学出身のプロ選手達の活躍を見ているとつくづくそう思います。選手達は、それぞれが身の回りの色々な環境を経験し様々な事柄を吸収し大きく成長してきました。カタールW杯本大会では、みんなで大学出身選手の躍動する日本代表を応援しましょう。

 

2017台北ユニバーシアード 猛暑の中でのトレーニング風景

 

スポーツ・健康科学教育研究センター/全学共通教育センター 桂 豊

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