
大学院自然科学研究科/統合ニューロバイオロジー研究所の博士後期課程 園田悟さん、久原篤 准教授、太田茜 研究員らの研究成果が7月2日付神戸新聞朝刊に掲載されました。「精子が頭部の感覚神経に影響を与え、体の温度適応を調節している」という予想外の発見が紹介されています。
このたび久原准教授らの研究チームは、シンプルなモデル動物である線虫C.エレガンスを利用して、温度適応の解析を行いました。今回の研究によって、精子が温度適応に関与し、「精子が頭部の温度を受容するニューロンの神経活動に影響を与えている」という、フィードバック機構が明らかとなりました。
生殖と温度適応に関わるメカニズムはそれぞれ、ヒトから下等動物まで共通している部分が多いため、今回見つかった現象は、ヒトの生殖や感覚が関わる病気の解明にも繋がる可能性が期待されます。本研究の成果は、2016年6月28日に米科学雑誌「セルリポーツ」のオンライン版に掲載されました。