図書館・センター・機構

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広域副専攻センターの取り組み

「全学共通教育」という枠組みへのテイクオフ!――広域副専攻センターの取り組み

広域副専攻センター所長 井野瀬久美恵

本年度、広域副専攻センターは、常設の運営委員会、その下部組織であるコース別専門委員会に加え、2010年5月に出された「全学共通教育に関する学長諮問」を議論すべく、ワーキンググループを立ち上げた。
学部専門教育と両輪となって学士課程教育を構成する全学共通教育のあり方をめぐっては、目下、全国の大学が試行錯誤を重ねている。2010年度大学教育学会の課題研究集会(於・武庫川女子大学、2010年11月27・28日)でも、シンポジウムに「共通教育のデザインとマネジメント」が組まれ、試行錯誤の現状が報告された。そのなかには、従来の教養教育と専門教育を統合し、卒業に必要な124単位全てを「全学共通教育化」した新潟大学のような事例もある。
本学では、広域副専攻センターはじめ、全学的に開かれた科目については、担当する学部やセンターが各々別個に提供しており、それら全体を「全学共通教育」として総合的かつ体系的(さらには組織的)に考えることはしてこなかった。こうした現状を打開すべく、ワーキンググループでは、学部専門教育との連携強化を念頭に置きつつ、全学共通教育を整理して体系的に捉え、そのなかに広域副専攻科目をどのように位置づけるか、組織や運営をどうするか等をめぐって、2週間に一度のペースで活発な議論を続けてきた。その具体的な中身を本年度中に答申をまとめ上げて全学に開示し、広く意見を吸い上げたいと考えている。
また、昨秋も「広域副専攻科目コース登録説明会」を4日間に渡って実施し、広域副専攻科目に対する理解を学生たちに浸透させるように努めたことも付記しておきたい。