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2022/12/14
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理工学部 生物学科 日下部岳広 教授の日本動物学会賞受賞記念公開講演会「甲南が育んだ日本の発生学:伝統と未来」を開催しました

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 このたび、理工学部 生物学科 日下部岳広教授が日本動物学会賞を受賞されたことを記念して、12月10日(土)に記念公開講演会を開催しました。

 

 本講演会では、日下部教授に加え、2002年度に「プラナリアを用いた脳の進化と再生に関する分子・細胞生物学的研究」で日本動物学会賞を受賞された阿形 清和先生(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 所長/京都大学名誉教授)をお招きし、ご講演いただきました。
 日本動物学会賞は、同学会会員の中で、学術上甚だ有益で動物学の進歩発展に重要かつ顕著な貢献をなす業績を挙げられた研究者に対して贈られるものです。甲南学園関係者としては、過去に高谷博博士(1942年受賞、甲南大学名誉教授・生物学科初代教授)、旧制甲南高等学校卒業生の岡田節人博士(1961年受賞、京都大学名誉教授・2007年文化勲章受章)、金谷晴夫博士(1971年受賞、基礎生物学研究所初代所長・1987年文化功労者)が受賞されています。

 

 当日は、大学教職員や大学院生等のみならず、日下部教授に所縁のある卒業生や他大学・研究機関等でご活躍される研究者の方も多数ご来校いただきました。
 日下部教授からは、日本の発生学を作った 甲南大学・旧制甲南高校の研究者の偉大な功績と甲南大学で脈々と受け継がれる生物学の伝統と現在、そして未来について講演いただきました。また、受賞テーマである「感覚器・神経系を中心とした脊索動物の発生・生理・進化に関する研究」について、これまでの研究成果、そして、発生学・生理学分野における今後の研究を切り拓く想いをお話いただきました。
 また、阿形 清和先生(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 所長/京都大学名誉教授)からは、「甲南が生んだ再生研究の源流とその後の発展」をテーマに、日本の発生学の礎となった甲南大学・旧制甲南高校の研究者とのエピソードを回顧し、プラナリアを用いた脳の進化と再生に関する分子・細胞生物学の研究成果について、分かりやすく解説いただきました。最後に、「サイエンスは人に尽きる」(高谷博士)/「サイエンスは非情である」(岡田博士)の言葉に触れられ、「新しいサイエンス(科学)を築いていく人のつながりと研究の醍醐味」を伝えていただき、活発な参加者との意見交換等もできた貴重な時間となりました。
 日下部教授、日本動物学会賞の受賞 誠におめでとうございます。

 

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