2014年度卒業論文 林孝洋 (佐藤(公)ゼミ):アメリカにおけるリソルジメント支援団体の歴史的役割 -ガリバルディへの金銭・物資の提供を中心に-
私は卒業論文でイタリア統一期のガリバルディの南イタリア遠征について研究しました。今回はイタリアの統一を内部からの視点ではなく、外国との関係性の中から分析しました。主にアメリカの市民団体を研究対象とし、アメリカの市民団体が国境を越えて、イタリアの国家統一運動に参加する意味を研究しました。19・20世紀は「ナショナリズムと国家の世紀」であり、様々な「国家」が誕生しました。しかし、その誕生は自国のみで行われたことではなく、国際的な関係性の中で行われたことを再確認しました。
写真:ガリバルディ
(引用元:「MUSEO NAZIONALE DELLA CAMPAGNA GARIBALDINA DELL’AGRO ROMANO PER LA LIBERAZIONE DI ROMA」HPより)
2014年度卒業論文 岩田桃子(佐藤(公)ゼミ):アメリカ印象派普及の立役者 メアリー・カサットとその周辺
日本でも圧倒的な人気を誇る印象派の絵画。アメリカにおける印象派普及の立役者として名高い人物にメアリー・カサットという人物が挙げられる。彼女は、画家でもありコレクターでもあり、アドヴァイザーでもあった。彼女の助言をもとにアメリカのコレクターたちは印象派の絵画を収集していった。
彼女の助言の内容とはいかなるものだったのか。彼女自身が残した書簡資料をもとにアメリカにおける印象派普及の実態を探った。
図:「孫たちに本を読んでやるカサット夫人」
(1880年、ミニー・カサット氏所蔵)
http://www.salvastyle.net/images/collect/cassatt_lisant00.jpg
北海道で江戸時代の藩政文書を調査する
市街地の雪は殆ど解けて、札幌にも春がやってきそうです。2015年3月1日から1年間、国内研究の機会を得ました。前半を北海道大学、後半を島根大学で研究します。江戸時代、アイヌ民族の土地であった蝦夷地は明治国家に接収され、北海道として日本に組み込まれると、開拓のため多くの人々が北海道に入植します。現在の南幌町に入植した板垣さんの史料に出会ったのは2011年でした。板垣さんは江戸時代、藤堂藩の中級の藩士だったため、史料には藤堂藩の藩政文書が含まれていました。藤堂藩は私の研究フィールドの1つですが、藩政史料は殆ど残っていません。貴重な史料が思いがけない形で北海道に残されていたことが、今回の国内研究の直接的な動機です。
実は、江戸時代の藩政史料が北海道に残っているとは、全く想像していなかったのですが、私がフィールドとする藩の史料が他にも残っています。
文部科学省から科学研究費の助成を受けていることもあり、この機会に調査をして今後の研究に活かしたいと思います。(東谷智)
写真:南幌町郷土史研究会の方々と「藤堂藩士としての板垣さん」を地元資料館に展示する準備
築山桂にきく 本のムコウの世界
私たち日本文学研究会は、2015年1月30日に時代小説家の築山桂氏を甲南大学にお招きしました。事前に読んだ築山桂氏の著書『禁書売り‐緒方洪庵 浪華の事件帳‐』『北前舟始末‐緒方洪庵 浪華の事件帳‐』を片手に、「築山桂にきく 本のムコウの世界」と題した座談会を開催しました。当日は参加者と共に、史実から小説が生み出される過程や、史実とフィクションとの関係、原作とドラマ化された映像との違いなどについてお聞きしました。(4回生・坂本恭介)
歴らぼ通信03号発刊!
歴らぼ通信03号を、2015年1月23日付けで発刊しました。編集は、藤本悠華(代表)、坂本恭介、鳴海邦匡が担当しました。本HPからもダウンロードできますので、みなさま是非ご覧下さい。(鳴海邦匡)
佐藤泰弘先生と古墳めぐり
私たち古代史班は、各々興味のある史跡に関して意見を交換し、行き先を決めます。そして、決定した史跡に関する勉強会を行ったうえ、現地に赴くという活動をしています。2014年12月23日に日本最大の古墳である大仙陵古墳を含む、大阪府堺市の百舌鳥古墳群に行きました。23日までに4回勉強会を行い、それぞれの古墳の概要を学んだり、地図を確認しました。この勉強会は学生が主体となってレジュメを作り、発表します。 百舌鳥古墳群には47基もの古墳がありますが、私たちは13基の古墳を巡りました。事前に学んだ知識のおかげで、よりいっそう古墳を楽しむことができ、充実した1日になりました。(3回生・南菜摘)