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公共人材養成プロジェクト

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1.公共人材養成プロジェクトとは?

法学部では、国家公務員や地方公務員、さらには法律資格(司法書士や行政書士など)の取得を目指す学生のために「公共人材養成プロジェクト」を実施しています。法学部で学んだ法律の知識を活かして地域で活躍する人材を育むことを目的としています。

公務員になるためには

公務員には、国家公務員と地方公務員があります。国家公務員は国の機関で、地方公務員は都道府県や市町村などの地方自治体で働きます。公務員になるためには、まず公務員試験を受ける必要があります。試験は筆記試験と面接があり、筆記試験では一般的な知識や専門的な知識が問われます。面接では、コミュニケーション能力や適性が評価されます。最終的に、これらの試験に合格すると、内定が出され、公務員として働き始めることができます。公務員になるためには、しっかりとした準備と努力が必要ですが、社会に貢献できるやりがいのある職業です。

アドバンスト・ゼミ

「公共人材養成プロジェクト」では、低年次から多様な学びの機会を提供しています。1年生~2年生にかけて開講される「アドバンスト・ゼミ」では、公務員試験や法律資格の合格に向けて、講義で学んだ知識を用いて判例について議論したり実際の公務員試験の問題に挑戦したりしながら体系的な学びを深めるとともに、論述やディベートのスキルを磨くことができます。

アドバンスト・ゼミ

自治体のしくみと仕事

また、法学部では、自治体行政の現場で法律や政治がどのように機能しているのかを学ぶために、「自治体のしくみと仕事」という科目を設置しています。これは、神戸市職員の方々を招いて、公務員はどんな仕事をしているのか、自治体はどのような行政課題を抱えているのか、その解決のために法律はどのような意味をもっているのかなどについて実践的に学ぶことを目的としています。自治体行政の現場の視点を取り入れた学びによって、社会的問題を立体的・多角的に捉える思考を養うことができます。

自治体のしくみと仕事

公務員試験対策講座受講料補助制度

甲南大学では、公務員志望者向けに「公務員試験対策講座」(学内講座)を開講しています。高倍率の難関試験に合格するためには、戦略を立てて受験対策をすることが重要です。「公務員試験対策講座」では、大学の授業と両立させながら、学内で公務員試験に精通した東京アカデミー専任講師による質の高い講義を受講することができます。
さらに法学部には、国家公務員や地方公務員など公務員試験の合格を目指す学生に対して、この公務員試験対策講座の受講料相当額又は一部を補助し、受験対策を経済的に支援する「公務員試験対策講座受講料補助制度」があり、毎年多くの法学部生がこの制度を利用して公務員試験に合格しています。

公務員試験対策講座受講料補助制度

ラーニング・コモンズ(⾃習室)

上記の「公務員試験対策講座受講料補助制度」を通じて公務員試験に取り組む学生が利用できるラーニング・コモンズ(⾃習室)も設置されています。個別ブースやロッカーなど、学習環境の整備も充実しています。

ラーニング・コモンズ(⾃習室)

公務員合格体験記・公務員合格者座談会

学生一人ひとりの個性に応じて、合格までのプロセスは異なります。そこで、実際に公務員に合格した学生がどのように試験対策を行ってきたか、その「リアル」な姿を伝えるために、毎年、「合格体験記」を発行するとともに、公務員試験に合格した4年生を招いて「公務員合格者座談会」や「公務員内定者座談会」も開催しています。

公務員合格体験記・公務員合格者座談会
公務員合格体験記・公務員合格者座談会

〈関連リンク〉

法学部では、このような取り組みを通じて、同じ目標を持つ仲間の存在を身近に感じながら公務員合格に向けて互いに切磋琢磨するとともに、先輩から後輩へと受験経験やアドバイスをつなぐ仕組みも整っています。

2.公共人材養成プロジェクトのスケジュール

公共人材養成プロジェクトの4年間のスケジュール例をご紹介します。

公共人材養成プロジェクトのスケジュール

※3年生の春開始の公務員試験対策講座受講料補助制度に応募した場合の例です。募集内容やスケジュールは年度により変わる可能性があります。

3.甲南大学法学部の公務員就職実績(主要な就職先)

<2024年度>

国家公務員

法務省、大阪国税局、近畿財務局、兵庫労働局、岡山労働局、大阪高等裁判所

地方公務員

大阪府庁、兵庫県庁、広島県庁、山口県庁、芦屋市役所、加古川市役所、加東市役所、川西市役所、神戸市役所、東大阪市役所、姫路市役所、箕面市役所

警察・消防

大阪府警察本部、京都府警察本部、兵庫県警察本部、加古川市消防本部、神戸市消防局、吹田市消防本部、姫路市消防局

4.内定者からのメッセージ

ケース1.兵庫県(総合事務職)内定

私が公務員を志望した理由は、公共サービスという形で「多くの人に平等に広くサービスを展開できる」点や、「社会をよりよくするために働いている」点に惹かれたからです。
私が学内の公務員試験対策講座を選んだ理由は、まず受講料を補助してもらえる点です。これは、甲南大学法学部の「公共人材養成プロジェクト」の支援の一つです。私は7割程も補助していただいて、非常に衝撃を受けたことを覚えています。感謝の気持ちでいっぱいで、期待に応えたい、より頑張ろうと自分のやる気の源になりました。
他にも、「公共人材養成プロジェクト」からの支援として、公務員試験対策講座を受ける学生専用の自習室とロッカーを貸していただけます。大学の講義を受けた後、公務員試験対策講座を受け、空き時間はその自習室で勉強するという習慣がついたことも、合格の秘訣だと思っています。また、同じように公務員試験の勉強している人を見ることで、私も頑張ろうとモチベーションを維持することができました。
予備校の先生が大学に来て教えてくださるので、公務員試験に関する情報収集も確実にできる上に、見慣れた教室で落ち着いて勉強ができます。公務員を進路先として考えている方が、甲南大学法学部に興味を持っていただけると嬉しいです。

ケース2.広島県庁内定

私は将来の職業として公務員を考えている方には、甲南大学の法学部をお勧めしたいと考えています。特に法学部では独自の取り組みとして「公共人材養成プロジェクト」を行っており、私自身もその制度を活用して公務員試験に合格することができました。
まず、「アドバンスト・ゼミ」では、論述問題や公務員試験の過去問を解くことで法学的思考力や実践的な問題を解く能力を早い段階から養うことができました。また、実際の過去問を解くことで自分の現在地を把握し、今後の学習計画を立てるうえでも大いに役立ちました。そして、公務員を目指す仲間と講義を受けることでモチベーションの向上にもつながりました。
次に、「自治体の仕組みと仕事」では、自治体(神戸市)職員の方に業務について直接お話を聞く貴重な機会となりました。HPや説明会では得られない実務の詳細を学ぶことができ、自治体職員の業務についての理解が深まりました。
そして、「アドバンスト・ゼミ」は1年後期から開講され、「自治体のしくみと仕事」は2年後期に開講されるなど、公務員を目指す学生が早い段階から準備を進められる環境が整っています。
その他にも、「公務員試験対策講座受講料補助制度」やロッカーの貸し出しなど学習環境の整備においても手厚いサポートがあり、安心して公務員試験の勉強に取り組むことができました。

ケース3.財務専門官内定

1・2年次に公務員志望者を対象とした「アドバンスト・ゼミ」を受講し、3年次には「公務員試験対策講座受講料補助制度」の支援を受けました。「アドバンスト・ゼミ」は、将来のビジョンを持ち、法律を学ぶ意欲があると評価された学生が集まる少人数制のクラスです。このゼミで志高い仲間たちと共に学び、日々刺激を受けながら勉強を進めることができたことは、私にとって大きな活力となりました。また、「公務員試験対策講座受講料補助制度」は、経済的な面で勉強を続けられるか悩む学生にとって非常に大きな助けとなります。このような制度を利用して大学内だけで公務員試験の対策ができたことは、経済的にも時間的にも救いとなり、大学が自分の進む道を支援してくれていることを強く感じる貴重な機会でした。
さらに、先輩方が提供してくださった合格体験記や公務員合格者座談会は、試験の分析や対策を練るために非常に有益でした。縦と横のつながりがあることは甲南大学の強みであり、同じ目標に向かって進む仲間や先輩、先生方と様々な悩みを相談できたことも大きな支えとなりました。
公務員試験に合格できたのは、充実したサポートや、自分の本当にやりたいことを後押ししてくれる環境があったからこそだと感じています。第一志望先に内定をいただいた今、甲南大学に入学できて本当に良かったと心から感謝しています。

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