甲南学園創設者・平生釟三郎は、東京海上保険(現東京海上日動火災保険の前身)に入社によりビジネス界に入り、その後、川崎造船所(現川崎重工業)社長、日本製鐵(現新日鐵住金)社長に就任するなど、明治・大正・昭和の激動の時代にビジネス界で活躍し、文部大臣に就任した人物であり、「世界に通用する」人財育成をめざしました。
経営学専攻は、平生の建学の精神にもとづき、時代の先端をいく高度な理論的研究とともに、社会に役立つ実践的な専門教育の実現という理念のもとに、1965年に修士課程が開設され、1971年には博士後期課程が増設されました。学部における専門教育をより深く充実させるとともに、広く発展させることができる高度な研究体制が整っています。
研究領域は、経営学、会計学、商学の3分野から成り、各分野を代表するテーマと講義科目が設けられており、広範な経営学研究が可能となるよう配慮されています。
会計学系列では、税理士資格の試験科目免除も可能であり、経営学・商学系列では、高度な経営理論や分析手法のマスターを目標としたカリキュラムが展開されています。 本学ビジネス・イノベーション研究所で行う産官学連携の21世紀型ビジネスモデルの共同研究に参加できます。
修士課程では、社会人を対象としたビジネスコースも開講し、ビジネスマンなどの修士(経営学)の学位取得を支援しています。また、修士課程は厚生労働省の一般教育訓練給付制度指定講座でもあります。
入学定員は、修士課程の経営学コースが5名(収容定員10名)、ビジネスコースが5名(収容定員10名)、博士後期課程が3名(収容定員9名)で、いずれもきめ細かい少人数教育が行われています。
経営学専攻では、2008年度入試からAO入試を導入し、多様な人材の入学を積極的に進めています。また、カリキュラムも基本・発展・応用の科目群に整備され、現実の経営問題を解決するための革新的・創造的ビジネスパーソン、ビジネスエリートを養成することを主眼においた教育を展開しています。 さらに、博士後期課程では、より高いレベルを目指すビジネスパーソンにも、博士号を授与する道を開いています。